Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

ほほえみを戦士の指輪に

ジュリー・ガーウッドの新刊。AARのTOP100の28位にランクインされている、1992年の作品ですね(^^)

ジュディスは、ハイランドに嫁いだ親友フランシス・キャサリンの出産が迫り、子供が産まれる時には側に
いてほしいという約束を果たす為、迎えにやってきた親友の義兄イアンと共に旅に出た。二人は互いに
惹かれ合うが、イアンと敵対するクランの氏族長が父親であるという事をジュディスは秘密にしていて・・・。

どこを取ってもガーウッドらしさが全開の内容でしたね〜。ストーリーの中で気になる箇所はあるものの、
キャラの魅力とカラッとした風通しの良い明るさに引っ張られつつ、危なげ無く楽しめました。良かったです♪

ヒロインのジュディスは母親に顧みられず、酷い飲酒癖を持つおじの元で暮らしていますが、幼い頃からの
親友フランシス・キャサリンの出産に付き添うため、ハイランドに旅立つ決意をします。美人で天真爛漫な
性格で周囲を魅了するジュディスは、まさにガーウッドお得意のヒロインだなあ〜。何でも素直に受け止め
る純真さやちょっとおとぼけが入った、ひたむきでマイペースな言動が微笑ましくて、度胸があって頑固な一
面も何ともキュート(笑)外見だけで無く中身も良いと言う、ある意味出来すぎなタイプではあるのですが、
大らかな温度感や表情の多様さが(パターン化しているとはいえ・笑)、ジュディスのキャラをチャーミングに
彩っているので、自然と惹き込まれてしまうんですよね(^^)しっかりしているかと思えば不安や怯えを思い
切り吐き出すし、喜んだり傷ついたりするジュディスの素直な感情表現が伸びやかに描き出されていて、
イアンに対する想いもジュディスらしい真っ直ぐさに尽きたと言えるかな〜。クランの人々に受け入れられて
いく様も優しくユーモラスに見せてくれて○。既刊のヒロインズと比べてキャラに大して差は無いけれど、
愛すべき明朗な個性や雰囲気にほんわかと和まされるようで、好感を抱かずにはいられないですね(笑)

ヒーローのイアンはメイトランドの氏族長でもあるハイランダー。もうじき子供が産まれる弟夫妻の頼みを
聞き入れ、ジュディスを迎えにイングランドへ向かいます。ジュディスに続いてイアンも良かったですね〜。
若い頃から責任や義務を背負ってきた長男という背景だけでもしっかりオイシイのですが、無骨なハイラ
ンダーらしく、厳しくてぶっきらぼうな物腰も好きだな(^^)勿論ジュディスにメロメロで、でも内心では恋に
夢中になる事に対して微妙に構えているあたりが、いかにもらしくてニンマリしたりも。そして閉鎖的なクラン
の現状に対するジュディスの意見に耳を傾けるだけで無く、変革を促すイアンのスタンスは新鮮であると同
時に興味深く思えましたね。頑固ではあるけれど、進歩的とでも言うか(笑)ジュディスの素性を知っても
何も言わずに受け入れる度量の広さや決断力も気持ちが良くて、言葉は少なくともジュディスへの愛情
が十分伝わってくるのも良い感じだし、安心出来る信頼感や強さがあって○。素敵なヒーローでした(^^)

脇役キャラ達はフランシス・キャサリンとパトリック夫妻を筆頭にメイトランドのクランの人々が中心でしたが、
まずジュディスとフランシス・キャサリンの友情も優しくてほっこりと楽しませてくれたし、クランの人々とジュデ
ィスの関係も温かったですね。ブロディックやアレックスといったハイランダーズの面々も個性が立っていまし
たが、やっぱりブロディックのキャラが一番印象深かったな〜。スピンがあるのは嬉しいですね(^^)ただジュ
ディスの母親やおじ、おば夫妻の存在が作中で生かされていない事が残念かな〜と。脇役の立ち位置
や背景的な部分が曖昧なまま、さらっと流されてしまう事が既刊の作品でもあったので(笑)、まあガーウ
ッドらしいとは言えるのですが(^^;)でもトータルで見て、善良なキャラ達ばかりだったのが何よりでしたね。

フランシス・キャサリンと再会を果たしたジュディスは、助産婦として村の女性達から頼られるようになります
が、一方ジュディスの父親の正体を知ったイアンはクラン同士の争いからジュディスを守ろうと考え、二人
は結婚します。ジュディスとイアンのロマンスは、お互いに一目惚れみたいなものなので、ユーモアを交えた
やり取りを絡めつつ、駆け引きとかは一切無しの直球な内容らしく、終始甘いムードで読ませましたね〜。
自分の気持ちを率直に出すジュディスに対して口ではそっけない事を言っても、心中ではしっかりと思い
やっているベタ惚れなイアンが良いんだなあ〜(^^)ジュディスとフランシス・キャサリンやクランの女性陣、
そしてイアンとブロディック達との関係性も味わいを出しながら描かれていたし、長老たちの存在もナイス。
終盤のジュディスの父親との再会やクラン同士もさくさくとまとめた感じで、ストーリー展開の妙とかよりは
キャラの魅力が勝るように思えますが、細かい事や小難しい事は抜きにして(笑)、ガーウッドらしい快活さ
や温良さが楽しい良質の一冊です。さて、お次はブロディックのお話ですね〜。これまた楽しみだわ(^^)

スピンは「Ransom」。あまり待たずに読める事を期待かな。ちなみに新刊は「Fire and Ice」だそうです。

ほほえみを戦士の指輪に (ヴィレッジブックス F カ 4-7)ほほえみを戦士の指輪に (ヴィレッジブックス F カ 4-7)
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  1. 2008/07/09(水) 23:59:56|
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