Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

44444HITSキリ番申告締め切りのお知らせ

サイトのカウンターがいつの間にか44444に達していたようです(^^;)いつもありがとうございます。
踏まれた方から申告をまだ頂いていないのですが、お心当たりのある方は11月3日(土)までに
ご連絡下さい。日付が変わるまで受け付けておりますので〜。どうぞ宜しくお願い致します(^^)

「まだ見ぬ恋人」を読了し、至福の極致に浸っております(感涙)シマリスのヴィクトリアちゃんにはやられ
っぱなしでしたよ、ええ(爆)レビューは明日か明後日に暑苦しくUP予定。これから再読に耽ります〜(^^)

  1. 2007/10/31(水) 17:47:45|
  2. お知らせ&ご挨拶|
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(一人)ローリー・フォスター祭り Part6

ようやく最終回を迎えた(一人)L・フォスター祭り(いつまでやってんだ・爆)でございます(笑)最後まで
お取り置きしておいたのは「バックホーン・ブラザーズ」。5冊なので、あらすじ抜きでさくさくといきますね〜。

さて5人のヒーローの中で誰に一番萌えるかを予想しつつ取っ掛かりましたが・・・。ちなみに予想の本命
は、言うまでも無く長男ソーヤーですよ、ええ(笑)家族の面倒を見ちゃう長男スキーなものですから(爆)

「蜂蜜より甘く」

長男で医者のソーヤーとハニーのお話。一作目という事もあってか、兄弟達&ケイシーを紹介しつつの
露出が多めな感じのせいか、メインのロマンスはさほど印象強くは無いものの、かいがいしくハニーの面倒
を見るマメなソーヤーが○。程よく真面目というか、誠実な雰囲気は、ちょっと新鮮な印象もアリかな〜と。
ハニーも頑固だったり可愛かったりの魅力が良い感じでしたね(^^)トランクス一丁やシーツを巻きつけたり
やらと兄弟達の様々な起き抜けの絵柄にもニンマリで、ケイシーにはくものを取りに行かせたモーガンに
至っては・・・(爆)この場面のやり取りが一番好きかもです(^^)ハニーを引き止めるべく、あれこれと画策
する兄弟達&ケイシーの存在が終始コミカルに光っていて、その微笑ましさには温かな気持ちになったりも。

「一瞬で恋して」

次男で保安官のモーガンとハニーの妹ミスティのお話。一作目に比べると、ロマンスの引力(?)が強めな
内容に思えましたが、正義感が強く厳しい保安官のモーガンの、ミスティに夢中な余り独占欲丸出しな
言動は笑えたかな〜(^^)シャツも着ずに素足のままミスティを追いかけてプロポーズするラストに至っては、
一作目の件も含めて「モーガン露出狂説」がちらっと頭を過ぎったりも(爆)ミスティの雰囲気も中々だし、
ロマンス的にツボにはまる程では無いけれど、兄弟達の存在も賑わしてくれて、軽やかに楽しめました(^^)

「きまじめな誘惑」

四男で便利屋のゲイブとエリザベスのお話。プレイボーイと奥手なヴァージンという王道的な設定ですが、
モテまくりで自由人なゲイブが、エリザベスの魅力にはまっていく姿やゲイブとの出会いによって精神的に
落ち着くと同時に女性としての魅力を開花させていくエリザベスの様子が、エリザベスの過去の一件や
兄弟達とのユーモラスなやり取りと相まって、良い感じにまとまっていたと思います。ホット&コミカルで、
とてもTらしく読ませる作品ですね。最後でハイエナ状態の女性陣に囲まれるジョーダンには爆笑でした♪

「世話好きな恋人」

三男で獣医のジョーダンとジョージアのお話。いや〜、これはもうジョーダンに尽きるでしょう(爆)揃って
世話焼き体質な兄弟の中でもジョーダンはまさに極めつけ。他の三人と違って、内向的で奥深さを
秘めたキャラも○。でもジョージアに恋する姿からは穏やかな献身と激しさが感じられたりとしっかりと
ツボを押さえたキャラには萌えましたね〜(^^)ジョーダンを頼りたくないジョージアの態度も過去を思えば
納得がいくし、子供達も愛らしさを振り撒いていましたね。ジョージア側も含めて家族の存在が強く出て
いるだけで無く、ケイシーの物語への前振りもアリですが、ジョーダンらしいロマンスが読めたのが何より
も良かったですね。4作品の中では一番好きだなあ〜(^^)兄弟達の中でもジョーダンが一番のお気に
入りだし。でもリアルタイムで読んでいた方々にとって、あのオチは悶絶ものだった事とお察しします(苦笑)

「永遠の初恋」

ソーヤーの息子のケイシーとエマのお話。4作品から8年後の設定で、ケイシーと帰郷したエマが再会
するシーンから始まりますが、別所にも書いたように、自分が年齢の割りに老成しているキャラに弱い
事を発見した次第です(爆)十代らしい青さや無鉄砲とは無縁なケイシーの頭の良さや洞察力の鋭さと
いった面には強い魅力を感じると同時にそういった部分に切なさがちらつくのもまた事実だなあ〜と。当然
相手あってこそのロマンスですが、この作品もまたケイシーによる所が大きいという事をつくづく実感しま
した。ケイシーがエマに対して見せる率直な愛情や献身、理解の深さには温かな気持ちにさせられて、
ケイシーだからこその安心感がありましたね。痛々しい十代を乗り切ったエマの成長振りやサイドで
しっかりとロマンスをまとめたデーモンとシーリーの存在感も勿論○。優しい色合いの作品でした(^^)

そしてスピンならではのお楽しみが溢れ返る中、自分にそっくりな娘三人を抱えたゲイブもかなり笑える
ものの、私的には十歳で早くも口説きの手練手管(爆)を身につけたショーンの将来が最も気になる所
です(爆)シリーズを通して家族の存在が軸となり、常に温かな眼差しや確固とした連帯感を感じさせる
あたりに居心地の良さを覚えつつ、五作品を振り返って見ると、個々のロマンスよりも、家族愛の方が
より際立っているように思えて、兄弟物らしく楽しませてくれる内容でしたね。萌えはジョーダンとケイシー
ですが(笑)、ソーヤーは「面倒を見なきゃ」的な過去の結婚のエピソードだけでも十分に長男気質を
窺わせて、まさしく期待通りでした(^^)やっとこさコンプ出来て嬉しいです。早く新作が読みたいな〜。

バックホーン・ブラザーズ〈1〉蜂蜜より甘く/一瞬で恋して (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)バックホーン・ブラザーズ〈1〉蜂蜜より甘く/一瞬で恋して (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)
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バックホーン・ブラザーズ〈2〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)バックホーン・ブラザーズ〈2〉 (ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ)
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永遠の初恋 (ハーレクインプレゼンツスペシャル (PS30))永遠の初恋 (ハーレクインプレゼンツスペシャル (PS30))
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  1. 2007/10/30(火) 18:05:19|
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British Bad Boys

↓のレビューを書く際に遭遇した「British Bad Boys」。アンソロジーとの事ですが、英国産のBad Boys
って正直聞かないなあ〜と思わずピックして見たり。英国産のコンテンポラリー関係を苦手とする私ですが、
「英国印」がヒーロー像にどんな感じで投影されているのか、ちと興味があったりもしています(笑)英国人
ヒーローと言うと、RやIとかは抜きにして、SEPの「幻想を求めて」のコリン(ええ、大好きですとも!)、スー
ザン・イーノックの「恋に危険は」のリックやリンダの「美しき標的」のマックスくらいしか浮かばない・・・(^^;)

British Bad BoysBritish Bad Boys
Nancy Warren

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  1. 2007/10/30(火) 18:00:11|
  2. 読書雑記|
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情熱のアリア

えーー、レビューが溜まっています(^^;)まずは軽くナンシー・ウォレンのBZから。この作家さんのHAは
記憶にあるのですが、「情熱のカウントダウン」や「仮面のささやき」も既読だと最近気がつきました。
思い返して見ると、どちらも面白く読んだのですが、作家追いする程では無かったんですよね〜。

投資銀行に勤めるソフィーは、方向音痴の為に迷い込んでしまった治安の悪い地域で、ある女性が
大柄な男性に襲われそうになっている場面に遭遇し、助け出そうと体当たりした。女性はその隙に逃げ
出すが、その男性ブレイクが実は刑事で、ソフィーのせいで覆面捜査が台無しになった事を知らされて・・・。

ヒーローが追いかけているアジア系の犯罪組織とヒロインが勤務している投資銀行がマネーロンダリング
絡みで繋がっている事が発覚し、二人は捜査において協力体制を結ぶ事になりますが、ヒロインがヒー
ローを骨折させてしまうというインパクトのある(?)出会いのシーンから、さくさくと進んでいくし、切り口
が軽いので読みやすいのですが、どちらも独身至上主義で、軽く楽しむ程度の関係に留めておくつもりが、
相手に惹かれていってしまい・・・という部分において、ヒーロー側の心情にもうひとつ読ませるものが欲し
かったように思えたりも。でもスマートな印象だけれど、どこか抜けている感じがする方向音痴なヒロイン
は○。BZと言うと、Hなだけで内容が乏しかったりする作品も少なからずありますが、ラブシーンはホット
だし、作品としてもしっかりとしていて、肩の凝らない楽しさが良い感じだったかな〜。中々でした(^^)

情熱のアリア (ハーレクイン・ブレイズ)情熱のアリア (ハーレクイン・ブレイズ)
Nancy Warren 山ノ内 文枝

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  1. 2007/10/30(火) 18:00:00|
  2. HQ&SIL系他読書雑記|
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44444HITSキリ番のお知らせ

サイトのカウンターが44444に近づいて参りました。サイトに入室される際には、カウンターに気をつけて
頂ければ幸いです。44444を踏まれた方は、サイトのTOPページに貼ってあるバナーから、キリ番のページ
に飛んでいただき、メールフォームからご一報下さいませ。記念本を贈呈させて頂きたいと思っております。

ちょっと早めですが、お知らせまで・・・。ご連絡頂ければ嬉しいです♪どうぞ宜しくお願い致します(^^)

  1. 2007/10/29(月) 21:16:19|
  2. お知らせ&ご挨拶|
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Cutting Loose

「Steele Street Series」の最新作。本国では12月に発表されるみたいですね。翻訳の続きは来年
かな〜。ランダムさんの刊行ペースの良さを当てにしていただけに、正直こんなに間が開くとは思わず
でしたが、噂をすれば何とやらで(笑)、12月に読めたりなんて事になったら、凄く嬉しかったりも♪
あのホーキンス(爆)のお話だしなあ〜。待ち遠しい限りです。何はともあれ早く続きが出ますように(^∧^)

Cutting LooseCutting Loose
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  1. 2007/10/27(土) 02:12:10|
  2. クレイジー・シリーズ|
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あなたに包まれて

タミー・ホウグの新刊。1992年の作品です。薄いという事が大きな決め手になって、着手に至りました(笑)

非行少女達の更生施設でカウンセラーを務めるリンは、引っ越した先で施設が近隣の住民から目の敵に
なっている事に憤りを感じていた。そんなある日、上院議員のエリックが現れ、デモをしていた住民たちを
上手くなだめて場を納めてくれた。エリックはリンに関心を抱き、リンもまたエリックに惹かれ始めるが・・・。

キャスリン・シェイの「天使は泣けないから」と似たような背景なので、暫くの間お取り置きしようかとも思い
ましたが、背景こそ似ているものの、特別「天使〜」を意識してしまう事も無く読めたので何よりでした(^^)

ヒロインのリンは父親の関心を惹く為に、十代の頃には非行に走った過去があり、家族とは絶縁状態の
現在は名前を変えて、非行少女の為の更生施設のカウンセラーをしています。このリンですが、過去に
犯した間違いを償うように、少女の救済に頑張る姿は頑固で感情に走る事も多いけれど、過去を悔い
る気持ちや強さが痛々しく映ったりと内面からしっかりと描かれているキャラでしたね〜。エリックを遠ざける
為に頑なになったりもするけれど、リンのエリックに対する想いや強気な態度の裏に見える臆病な部分が
明確に伝わってくるだけに、そのあたりも度が過ぎない程度に納まっていたと思います。魅力が前面に
出て輝くようなタイプでは無いけれど、地に足が着いていて、タミー・ホウグらしいヒロインと言えるのかな。

ヒーローのエリックは上院議員。初めこそマスコミ向けの宣伝を意識して更生施設を訪れますが、リンに
偽善者振りを指摘された事を機に反省し、施設の為に協力を申し出ます。このエリックですが、正義感
溢れるオールアメリカンなタイプで、これまでに読んできたタミー・ホウグ作品のヒーローとのあまりの毛色
の違いに、正直かなり驚きました(笑)暗くて荒っぽくて孤独で・・・っていう感じが強いんですよね、ホウグ
のヒーロー達は(全作品読んでいるわけでは無いけれど)。でも逆にとても新鮮な感じで、初めこそ政治
家らしいご都合主義な面が見えたものの、改心した後は行動に思いやりや真摯さが感じられて、身を
引こうとするリンに対する粘り強い態度や優しさも○。それなりに苦労をしながらも、中流家庭で真面目に
育ってきた印象がよく出ていて、パリッとした気持ちの良いヒーローでしたね。ホウグのヒーローと言うと、
私的には絶対にラッキーなのですが(笑)、今回のエリックは拾い物をしたような感じとも言えるかな(^^)

ストーリーは、施設に反対する近隣の住民達の存在や近所に家の壁に落書きがされて、施設の少女が
疑われたり等のエピソードを盛り込みながらも、リンとエリックのロマンスをメインとして展開していきますが、
印象としては、感情面の描写も過不足無くて、とりわけエリックの甘さや優しさには安心感を覚えたりも。
事件面に変に欲を出したりしなかったせいか流れも良かったし、魅力的なヒーローのポイントも高くて、
全体的に手堅くまとまっていましたね。外さずに楽しめる作品でした。でもやっぱりホウグ作品の私的ベス
トは「心ふるえる夜に」なんですよね〜。何度再読しても色褪せない、不動のお気に入り作品です(^^)

あなたに包まれて (MIRA文庫 TH 2-1)あなたに包まれて (MIRA文庫 TH 2-1)
タミー・ホウグ 藤森 玲香

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  1. 2007/10/25(木) 23:46:45|
  2. MIRA|
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弔いのポートレート イヴ&ローク16

今年3冊目の「イヴ&ローク」。理想的なペースで刊行されていますが、原書に追いつくにはまだまだ(笑)

NYの路上のゴミ容器に若い女性の死体が捨てられ、イヴの友人のレポーター、ナディーンの元には被害
者の生前の写真が送りつけられていた。イヴは捜査を担当する事になるが、程なくして第二の殺人が発生
してしまう。一方ロークは、ある人物から自分の生い立ちに関する事実を知らされ、激しく動揺するが・・・。

翻訳者が初めての方という事で、微妙に心配になりましたが、そのあたりはまあOKかな〜。厚い内容で
展開していく事件面や「家族」の面々が見せるカラフルな個性とやり取り等シリーズならではの魅力で
楽しませてくれますが、今作はまさしくロークの物語。涙を誘われましたね〜。とっても良かったです(^^)

サマーセットが三週間の休暇を取る事になり、すっかりと上機嫌でルンルンなイヴの姿からストーリーは
始まります(笑)毎回イヴがどんな表情を見せてくれるのかを楽しみにしていますが、まずキャンディーバー
泥棒に対抗すべく、天井に隠すとは思いもせず(爆)勝負に勝ったと至福に浸る様は笑わせて貰ったし、
最早お約束とも言える、ピーボディとマクナブのあれこれに対する拒否反応(笑)は期待通りでニヤリと
させられました(^^)家で一人でいたくない、なんていう心境に陥ったりやマイラやメイヴィスに悩みを
話したりと自分から他者に心の内を見せたり、頼ったりするイヴの姿が益々しっくりというか、自然に
映るのも良い感じで、「家族」との結びつきによって愛情や友情、信頼といった素晴らしいものを得る事
でイヴ自身が満たされていくのには格別な嬉しさを覚えますね、やっぱり。あと今回はロークに対して
見せたスタンスだなあ〜。イヴの深い愛情や成長振りを重ねて実感させながら、感動を貰いましたね。

休暇に出かける予定のサマーセットが骨折するという突然の事態に、心配や不安を募らせているローク
ですが、ある時亡き母親と知り合いだったという人物が現れ、実の母親が別にいた事や実は父親が
母親を殺害したという事実を知らされます。過去に苦しむイヴを常に大きな愛情と献身で包み込んで
見せながらも、いざ自分の問題になると混乱して、分かち合う事をせずに閉じこもってしまうロークの姿
が何とも痛切だし、自分ではどうしようも無かったにも関わらず、罪悪感や無力感に苦しんでしまう事も
またロークの受け止め方だよな〜と理解する一方で、戸惑いや苦悩を通して、ロークというキャラの新た
な側面を映し出しているようにも思えました。アイルランドに着いて以降のロークは涙無しには読めなか
ったです。そしてロークの揺れ惑う胸中が、イヴに会った瞬間に落ち着きを取り戻すあたりに、洗われる
ような幸福感や感慨を覚えつつ、二人の間に息づくかけがえの無いものを改めて感じたりも。相手あって
こそ・・・なんですよね、イヴとロークは。この二人ならではの関係性に、またしてもしかと魅了されました。

そして「過去」という要素では、ロークもまた暗いものを抱えていますが、これまではイヴの方がはるかに
辛く重く読ませてきた中、今回二人の関係においてイヴが見せる踏ん張りや理解が物を言うというか、
あっぱれでしたね。イヴとロークの関係を始めとして、ロークとサマーセットの絆やロークを間に繋がって
いるイヴとサマーセットのやり取り、そして新しい家族の存在等、このエピソードから語られるものの
大きさや深さには思い切り心を揺さぶられたなあ〜。私的にはイヴがシニードに言った、「彼はもうあなた
を愛しているんですよ」という言葉が印象深くて、こういう事を言えるイヴが良いなあ〜とグッときたりも。

さてお馴染みの「家族」のメンバー達ですが、まずは我が世の春を謳歌中のピーボディとマクナブから(笑)
同棲話も出ているこの二人のネタを、イヴからふられたフィーニーの嫌そうな態度がおかしかったです(^^)
この二人の恋愛話を喜んで聞くのはロークだけらしい(爆)そんなフィーニーは、イヴにとって公私共に
頼れる存在としてナイスなサポート振りを見せてくれたし、バクスターとトゥルーハートの師弟関係は、
今後の注目要素の一つですね。メイヴィスの飛び跳ねたような快活さも健在・・と相変わらず個性様々
な賑やかさで盛り上げてくれますが、私的に今回は、ロークの件ではシリアスに構えていたものの、
ギャラハットに躓いて骨折するわ、介護人に食ってかかるわの厄介振り(イヴと似てるんだ・笑)を露呈
した挙句、トリーナによるトリートメントの犠牲者になったサマーセットに尽きましたね(笑)ツボ直撃(爆)

事件の関係者達も数人登場しますが、インパクトで言うと、写真家のヘイスティングスかな〜。天才肌
の変わり者なのに、どこか人間的に深いものを感じさせるキャラが○。あとはイヴの知り合いのクラックが
見せた別の一面には切なくなったなったし、背景も含めて、物悲しさを漂わせている犯人像もよく描か
れていましたね。ただロークに真相を告げたおばさんに関しては、後悔こそ感じるものの、何となく微妙
な感じはしました。とは言え、個性の描き分けや立ち位置も抜群で、毎度の事ながらさすがですね(^^)

被害者達に共通する情報や手がかりを追いかけるイヴ達は、犯人が犯行の際に利用した駐車施設を
突き止め、監視体制を取るものの、警察の動きを見ていた犯人に裏をかかれてしまい、第三の犠牲者
が出てしまいます。勘を働かせつつ、情報や事実を丁寧に洗い出しながら、地道に犯人を追いかけて
いくサスペンス面の面白みに、ロークの生い立ちのエピソードを絡める事によって、ドラマ性を色濃く出し
ながら展開していきますが、鮮明なキャラ達、骨格の太いストーリー、そして細部にまで行き届いた描写
が、作品にずっしりとした重量感を与えているだけで無く、情感溢れる内容として仕上がっていて、シリー
ズとしてまた一歩前進した事を感じさせつつ、読後には何とも深い余韻が残りましたね。今回もピカいち
の出来映え。申し分の無い秀作です(^^)これだからこのシリーズはやめられないんですよね(笑)

次回作は「Imitation in Death」。こちらも楽しみですが、さすがに来年かな〜。待ち遠しいです(^^)

弔いのポートレート (ヴィレッジブックス F ロ 3-16 イヴ&ローク 16)弔いのポートレート (ヴィレッジブックス F ロ 3-16 イヴ&ローク 16)
香野 純

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  1. 2007/10/23(火) 23:59:54|
  2. イヴ&ローク|
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ヴィーナスの償い

M・J・ローズの新刊。シリーズの最終巻という事ですが、これでノアに会えなくなると思うと、寂しい〜(涙)

ネット上のポルノサイトでウェブカム・ガールをしていた女性が、オンラインショーの最中に突然異変を
来して死に至る事件が起こり、刑事のノアは捜査に乗り出すが、手ががりが掴めないまま、第二、第三の
犠牲者が出てしまう。一方精神科医のモーガンは、ネットポルノの中毒患者のセラピーを受け持つが・・・。

ネット社会の暗の部分に焦点を当てたストーリーは、手厚く確かな心理描写と共に展開していき、十分な
興味深さや面白みで読ませますが、作品の完成度と言うと、前作の方が上かな〜といった感じです(^^)

さてヒロインのモーガンですが、今作ではノアとは恋人関係を一応持続しているものの、娘のダルシーの
芸能活動を巡って、親子関係に摩擦が生じています。亡き母親への思慕やその死によって受けた深い
傷、そしてダルシーへの強い愛情と不安が絡み合うモーガンの複雑な内面と人物像が、細密に描写
されていく中、モーガンというキャラが持つ気質や思考に現実味や納得性を覚える一方で前作時で見ら
れた変化の兆しが好感触だったせいか、今回モーガンが見せたスタンスが、やや残念だったのは否めず
かな〜。そういった難しさ無くしてモーガンというキャラはあり得ないと同時に作中において最も読ませる
ポイントでもあるのですが、ノアの事を思うと、いい加減焦れたり、やるせなくなったりもしましたね(苦笑)
あとモーガン自身は反抗期が無かったという事実には、母親の死の影響の大きさや自分の感情を直視
して受け入れられない所を改めて考えさせる感じで、興味深く思ったりも。内面の描出を重ねる事から
為るキャラの立ち方はスマートで奥深く、また確かなものがありましたが、今後も葛藤を繰り返しながら、
モーガンなりのペースで、自分自身に向き合っていく流れが自然なんだろうなあ〜と理解しつつ、これが
最終巻だと思うと、訳者の方が後書きに書かれていた事には大いに頷いてしまいました、ええ(笑)

そしてヒーローのノアですよ〜(^^)四十代に差し掛かった刑事のヒーローと言うと、くたびれかかった面
が目立ったりする事が少なからずありますが(笑)、ノアのセクシーでゆったりとした魅力は健在ですとも。
モーガンとの関係が思うように進展しない事に苛立ち、心を開いて貰えない事に傷つく姿が、静かに
深く際立つ様は出色だし、音楽に抱く想いや料理上手といった一面を通して、ノアが人生における光
と闇の狭間で、無理無くバランスを取っている事がわかるだけで無く、ノア自身の感受性や豊かさが映し
出されていて、穏やかに魅せられたり、グッと感じ入ったりさせられるんですよね。常にモーガンを待つ
立場に置かれていて、さすがに諦めてしまおうかという気持ちが過ぎったりするものの、それでもやっぱり
「運命の人」だから、ノアは動かないんだな〜(笑)強烈な個性を持っているというわけでは無いけれど、
ノアのような深みを持つヒーローって中々お目にかかれないなあ〜と思います。文句無く素敵です(^^)

殺害されたウェブカム・ガール達にNY州の判事のアカウントからメールが送られていた事が明らかになり、
やがて判事が犯行を自供しますが、一方判事のセラピストをしていたモーガンは、犯人が別にいる事を
確信するものの、医師として守秘義務を守らなければいけない立場に立たされる中、セラピーを受け持
っている高校生から告げられた事実が、事件の真相に思いがけない繋がりを見せます。ストーリーは、
モーガンのセラピーによって、ネットポルノにはまる人々が抱く内面の起伏やひずみを複数の角度から
描き出しながら展開していきますが、じっくりと観察するように読ませていく流れ、さらりとした洗練された
文章、丁寧に掘り下げられていく心理面の描出といった要素に手ごたえを感じるものの、全体的に見ると、
緩さを感じてしまったかな〜。作中で描かれた個々のエピソードは上手くまとめられていましたが、最後
に一つの線となって繋がっていく過程において勢いが薄れたというか、トーンダウンしてしまった印象で、
そのあたりに微妙な感じが残りましたが、オチとしてはまあまあかな〜。全体的には前作に及ばずでしたが、
ラストにはやられました(笑)たった一つのキスが描く可能性や未来に想いを馳せつつ、読了した次第です。

モーガンを主人公にしたシリーズは、この作品で完結となりましたが、独特の作風で楽しませてくれる
作家さんだけに、今後も作品が翻訳される事を願うばかりです(^^)MIRAあたりはどうなんでしょうね(笑)

ヴィーナスの償い (二見文庫 ロ 6-3 ザ・ミステリ・コレクション)ヴィーナスの償い (二見文庫 ロ 6-3 ザ・ミステリ・コレクション)
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  1. 2007/10/22(月) 00:38:43|
  2. 二見書房|
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愛への航海

最後に読んだのがいつか思い出せないくらい、とーってもお久し振りなHS。ラブレースの作品です(^^)

マカオに住むセーラは、禁止されているにも関わらず、中国の奥地へ布教活動に出かけてしまった牧師
の父親を連れ戻すため、フェニックス号の船長のジェイミーに協力を求めた。水先案内人を世話すると
いう条件で捜索を引き受けて貰うが、同行を許さないジェイミーに反発したセーラは船に忍び込むが・・・。

ストーリーはマカオから始まりますが、中国の奥地の村で巻き込まれた騒動や無人島への漂流、英国
海軍の船による救出を経て、イギリスに帰国するまでの展開の速さと内容の充実振りが○。下手すると
詰め込みすぎになってしまう感じですが、ラブレースらしい手際の良さでまとまっているし、勝気でしっかり
者のヒロインと海の男らしい荒っぽい雰囲気があるヒーローとのロマンスもパワフルで良かったです(^^)

船を売って陸に落ち着こうとするヒーローに、ヒロインが航海を辞めないように薦めるラストは印象的で、
ラブレースのヒロインは時代を問わずに肝っ玉が据わっているなあ〜とニンマリしたりも(笑)ロマンスの
駆け引きとかよりも、しっかりとした物語で読ませていく感が強い作品で、ロケーションも含めて私の好み
の作品でした(^^)私のHS離れの要因として、特別好きな作家がいない事やリージェンシー中心の刊行
スタイル等が挙がりますが、捻りのきいた作品を定期的に出して貰えれば、食指がそそられるかな〜とも。
勿論北米が舞台の作品とか(笑)あとは「スパーホーク」ですね〜。まだまだ諦めずに待っています(^^)

愛への航海 (ハーレクイン・ヒストリカル 295)愛への航海 (ハーレクイン・ヒストリカル 295)
マリーン・ラブレース 古沢 絵里

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  1. 2007/10/21(日) 23:59:04|
  2. HQ&SIL系他読書雑記|
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Metro Girl

ロイス・グレイマンの新刊に付いていた帯によると、来年の1月にソフトバンク文庫から、イヴァノヴィッチの
「Metro Girl」が翻訳されるみたいです。かなりかっ飛んだ内容との事で(笑)、今からとっても楽しみです♪

Metro GirlMetro Girl
Janet Evanovich

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  1. 2007/10/19(金) 23:57:38|
  2. ジャネット・イヴァノヴィッチ|
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愛はジャスミンの香り

10月はまさにSEP祭りですね(^^)月末は大大本命が待ち構えていますが、まずは1984年に刊行され、
2001年の改訂後に再販されたこのヒストリカル作品から。でも正直この邦題は微妙だよな〜(笑)

南部の令嬢のキットは、実家の農園「リズン・グローリー」を再建する事だけを夢見ていたが、継母の死後、
農園は義兄のケインに譲られてしまった。キットは農園を取り戻す為に、身分を偽ってケインに近づき、
命を奪おうと機会を窺うが失敗に終わり、キットの素性を知ったケインに女学院へと入れられてしまうが・・・。

これまで読んできたコンテンポラリー作品と比べると、トーンや空気感の違いはありますが、キャラ設定や
ストーリーの核となるものには共通性が感じられて、キャラの立ち方やストーリー運びにも、熟する前の
センスや上手さが見て取れるな〜と。昔の作品でもちゃんと楽しませてくれますね。面白かったです(^^)

ヒロインのキットは南部の農園「リズン・グローリー」の令嬢。「リズン・グローリー」を自分のものにする事
だけを夢見ていますが、農園は娘の事を顧みなかった父親から継母、そして継母の息子のケインに
遺された為、身分を偽ってケインに接近します。登場時は18歳で、「リズン・グローリー」の為なら殺人
も いとわないくらい強い想いを抱いている、おてんばで勝気な印象のキットですが、頭の良さや活発な
魅力が光っていましたね(^^)ミス・ドリーへの優しさや野育ちならではの気取りの無さも○。無謀な事
をしでかしたりはするものの、勝手我がままなお嬢様キャラになり得ないのは、SEPのキャラ造形の上手
さならではだな〜と思ったりも。キットの内にある一本気な資質が、強さと弱さを映しながら、はっきり
と描き出されていると同時に「リズン・グローリー」に執着する想いの根底にある、愛されずに育った故
の孤独感やケインに対する不器用な愛情には痛々しさを覚えましたね。あとお風呂嫌いだったり、女性
らしさを身に着けても、完全に決まりきらない所なんかにユーモアや可愛げが感じられて良かったです(^^)

ヒーローのケインは戦時中は北軍の英雄として名を挙げ、その後はポーカーで生計を立てていますが、
音信不通だった母親が遺した農園の管理とキットの後見人を引き受ける事になります。このケイン
ですが、鬱屈したような暗さの中にスマートさが窺えるものの、原始的な激しさや陰影を宿した輪郭
からは、力強さやキット同様の不器用振りが感じられて、歴代のSEPヒーローズと比べると新鮮な感じ
もしたかな〜。距離を置こうとしながらも、月のものに苦しむキットにかける思いやりは、何気無いようで
いて素敵でした(^^)またキットに対して抱いてしまう愛情を怖れたり、葛藤したりする胸中から窺える、
ケインの素直になり切れない難しい部分や優しさ、そして脆さが、生い立ちの影響や感情を滲ませながら
浮かび上がる様やキットとのすれ違いには切なさが募るようで、終始存在感も十分なヒーローでしたね。

サイドロマンスとして、元奴隷で実はキットの異母姉でもあるソフローニアとケインの戦友のマグナスの
エピソードが挿入されていましたが、奴隷として肉体的、精神的に傷つけられたソフローニアの複雑な
想いやマグナスの落ち着いた強さを交錯させながら過不足無くまとまっていて、穏やかながらもしっかり
と印象に残る内容だったと思います(^^)相手の事を大事に想っているのに距離がある、キットとソフロー
ニアの親友関係には、奴隷制度による当時の時代背景が反映されていて、ロマンスとはまた別の側面
を含ませる事によって、ストーリーの幅が増しているようにも感じました。メインの二人に対して脇役の面々
の立ち位置も妥当な感じに納まっていましたが、中でも一番目立っていたのは、未亡人のベロニカです
ね〜、やっぱり。頭の切れ方や大胆で奔放な物腰の立ち方も堂々としていて、妙に良い人ぶらない所も
ひと味違う感じでナイスだし、ベロニカと一緒だと、キットの若さや未熟さがはっきりと目に付いたりも(^^)

女学院を卒業したキットは故郷へ戻り、命令を無視されて怒るケインに、一ヶ月だけという条件で「リズン
・グローリー」に滞在する約束を取り付けますが、幼なじみと結婚して、信託財産を自由にしようとする
キットにケインは反対し、NYへ戻されそうになったキットは、ケインが建てた紡績工場に放火をしてしまい
ます。約4年間に渡るストーリーは、よどみないペースで展開していきますが、構成もしっかりとしているし、
愛し合う以上に傷つけ合ってしまうキットとケインのロマンスは、もどかしいやらやるせないやらで、行き着く
所まで行き着いた後に、キットが下した決断とその成長振りには安堵感がこみ上げたりも(笑)背景に
南北戦争後の世情を盛り込みつつ、情熱的でドラマティックなストーリーとして盛り上げる一方でキットの
成長や在り方を通して、明瞭に描き出されているものに共感や充足感を覚えるあたりに、カラーの違い
はあるにせよ、SEPの作品を読んだ後に必ず訪れる幸せを感じましたね(^^)近年のコンテンポラリー
作品よりも小粒な感じはしますが、キャラ、ストーリー揃って水準に達している良作でした。満足です(^^)

さて次は「まだ見ぬ恋人」ですね〜!あらすじを読んだだけでも、ヒース君の可愛いおバカ振りが期待
出来そうで、ニンマリしています。いや〜、これ以上の楽しみは無いですね(^^)そして12月に刊行される
「Fancy Pants」改め「麗しのファンシー・レディ」(・・・)に備えて、「レディ・エマの微笑み」を要再読かな♪

愛はジャスミンの香り (MIRA文庫 SP 1-1)愛はジャスミンの香り (MIRA文庫 SP 1-1)
スーザン・エリザベス・フィリップス 細郷 妙子

ハーレクイン 2007-10
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  1. 2007/10/18(木) 23:59:37|
  2. スーザン・E・フィリップス|
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Natural Born Charmer

PBの表紙画像がUPされていたので、ついつい貼って見たり。これがまた小さな幸せなんですよね(笑)

「Match〜」の邦題も決まったし、あと気になるのは表紙だなあ〜。私的には「幻想を求めて」みたいに
原書の表紙を使ってくれてOKなのですが(^^)それから12月に刊行される「Fancy Pants」の邦題が
決定したとのお知らせを頂きました(感謝です!)えー、「麗しのファンシー・レディ」だそうで・・・(以下自粛)。
まあ、何はともあれ(笑)、楽しみですね。でも正直「Natural Born Charmer」は、翻訳の件も含めて、
是が非でも(何が何でも・笑)、二見さんから出して頂きたい・・・と切実に思うのは、私だけでしょうか(^^;)

Natural Born CharmerNatural Born Charmer
Susan Elizabeth Phillips

Avon Books (Mm) 2008-05
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  1. 2007/10/17(水) 23:59:00|
  2. スーザン・E・フィリップス|
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天使は泣けないから

Sから出ている「炎のゆくえ」がお気に入りのキャスリン・シェイ。まさかシングルタイトルが翻訳されるとは
思いもせずで、とっても楽しみにしていました(^^)この調子でスピンも出して貰える事を願うばかりです♪

11年前に殺人を犯した少年を匿った罪で投獄されたベイリーは、「ストリート・エンジェル」という愛称で
呼ばれ、現在はギャングを抜け出ようとしている青少年の更生を助ける団体を運営していた。そんな
ある日、青少年に関する政策を巡って対立中の上院議員のクレイがベイリーに和解を申し入れてくるが・・・。

青少年の非行と更生という社会性の強いテーマを背景に据えた真面目なストーリーと自らの信念に
忠実に生きるキャラが好ましく、丹念にじっくりと読ませますね。一本芯を感じさせる素敵な作品でした(^^)

ヒロインのベイリーは、4歳の息子を育てているシングルマザー。ギャングに入った異母姉の死を機に非行
に走った青少年の救済に勤しむようになり、ギャングから抜け出そうとしている青少年の更生をサポート
する福祉団体を運営しています。このベイリーですが、親しみやすくて飾らない雰囲気がとても自然な
感じだし、ひたむきな姿勢が好印象でしたね〜(^^)職に対して絶対的な信念や目標を持っているだけに、
時には頑固に構えたり、危険を顧みずに突っ走ったりしちゃうけれど、周囲の意見に耳を傾けるだけの
聡明さもあって、常に公平な眼差しやスタンスが○。一生懸命に頑張ってしまう一方で、素直に寄りかかる
事が出来るあたりに隙が見えると同時にベイリーの個性に強弱の加減が程よく効いているのも良かった
です。またローリーの母親や四人の兄を持つ妹としての表情が明るく描かれる中、基本的にはっきりとして
いるベイリーが、クレイとの事になると考えや世界の違いに思い悩んだり、気後れしつつ、歯切れが悪く
なってしまうのには現実感を覚えたりで、頷けるものがあったし、確固とした意志やそれを主張出来る
強さ、そして他者への優しさも無理が無くて、ベイリーの自然体なキャラを明確に形作っていましたね。

ヒーローのクレイは上院議員で、11年前当時は検事としてベイリーを起訴した張本人でもありますが、
始めこそ頭の固い政治家かと思いきや、いや〜これがとっても素敵なんだなあ〜(笑)政治家らしいエゴ
やご都合主義みたいなものが一切無いし、ベイリーの身を心配して怒ったり、デートの相手に嫉妬したり
と割と感情が表に出やすいところなんかも◎。45歳という年齢ならではの成熟さを感じさせつつも、恋する
姿はタフで熱いの何のって(^^)ジョンとの関係で見せる、不器用ながらも愛情深い父親な一面やローリー
に示す優しさにも心が温まりましたね。クレイの内にある揺るがない愛情と強さや率直で誠実で熱いキャラ
が、ベイリーやジョンとの関係を通して、感情面から着実に描かれながら、印象深く際立っていて、人間的
な魅力も確かで申し分無し。すっかりとお気に入りのヒーローになりました(^^)四十路は良いわね〜(爆)

ベイリーとクレイのロマンスは、意見を衝突させつつも歩み寄りながら、徐々に絆が強く結ばれていく感じ
で、各々の立場や世界の違いに悩んで、時には諦めそうになっても、相手と真っ直ぐに向き合う二人の
心持ちや考えこそ違えども、お互いに対して尊敬の念をちゃんと抱いているあたりが読み取れるのも
気持ち良かったなあ〜。それとチャットでのやり取りは微笑ましかったりも。関係を公にする事に躊躇する
ベイリーに対してベイリーを愛する余り、無防備な面をさらすクレイの姿が、しっとりと切ない感情と共に
浮き彫りになる様には、とりわけグッと感じ入るものがあり、また性的な要素だけで無く、二人が相手の
本質面に目を向けて理解しているという事を含めて感情面の描出にきちんと筆が及んでいるあたりに
手堅さと質の高さを実感しましたね。各々で意志や生き方を持った大人ならではのロマンスでした。

脇役はオニール四兄弟、ベイリーの息子のローリーとクレイの息子のジョン等を中心に、ギャングを抜け
出そうとしている少女タズの存在を視点に置いて描かれていましたが、まずオニール四兄弟は今後スピン
が期待出来ますね(^^)しかも四十路揃いなのもオイシかったり(爆)過保護な兄弟達の中では、エイダン
のさらっとした魅力が一番光っていたかな。ベイリーやクレイを思いやる優しさも好感度高しでした。ローリー
も可愛かったですね〜。子供らしい無邪気な愛情表現にはほんわかとしたし、父親と気持ちがすれ違
ってしまい、理解を通わせていく過程で根の素直さを感じさせるジョンのキャラも○。各々の立ち位置も
相応で、タズの痛ましい最期とその余波には切なさが募るものの、アイルランド気質が濃く出たオニール家
の結束力の強さやクレイとジョンの腹を割った父と息子のやり取りが巧みに色を差しつつ、ストーリーを
温かく包んでいましたね。脇が出張っちゃう事も無く、しっくりと納まっていたのも良い感じだったかな。

ベイリーとクレイは、人目を避けた付き合いを始めますが、関係を公にするしないか否かの問題で意見を
衝突させる中、ベイリーの妊娠が発覚したのを機に、二人は極秘で結婚式を挙げます。そんな時、警察
から逃げ出したギャング団のリーダーがタズの行方を追い始め、更生を助けたベイリーを脅迫します。
ストーリーはベイリーとクレイのロマンスをメインに、青少年の非行と更生という背景が、適度な切り口で
盛り込まれていて、大きくドラマティックに展開したりはしないものの、世界や意見が異なる二人が惹かれ
合う事によって生ずる感情の機微を、それぞれのスタンスと絡ませながら、丁寧に映し出して読ませていく
真摯な内容だったと思います。ベイリーとクレイの立場を見ると、シンデレラ的なロマンスとしての見方も
アリだと思いますが、私的には社会的なテーマと自分自身の在り方が明確なキャラによる、現実味と情感
がほのかに香るロマンスという印象が強いかな。終始一貫した真面目さが好印象でした。上質の一冊です。

オニール兄弟のスピンが今後刊行されていくみたいですが、エイダンが主役になる「Close to You」は、
今年の2月に発表済みです。ヒロインはベイリーのシークレット・サービスとの事(^^)続いてリアムの作品
の「Taking the Heat」は、来年の春あたりに刊行予定だそうです。ヒロインは消防士!スピンの翻訳が
どうなっているのかは不明ですが、ライムさんのこれまでの堅実な刊行振りを信じて、出して頂きたいです
ね〜。是非お願いします(^∧^)あと「The Firefighter Trilogy」とかも凄く気になる・・・と欲は尽きず(笑)

天使は泣けないから (ライムブックス シ 1-1)天使は泣けないから (ライムブックス シ 1-1)
織原あおい

原書房 2007-10-10
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  1. 2007/10/16(火) 12:51:31|
  2. ライムブックス|
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失意の向こう側

サンドラ・ブラウンの再販。過去にIMやNから刊行された作品に関しては、これでやっとコンプ出来ました(^^)

ニュース・リポーターのカリーは、市会議員だった夫を事故で亡くした直後に、地方検事のハンターに呼び
出され、亡き夫が公金横領事件に関係していた事を知らされた。夫の無罪を信じるカリーは反発を覚え、
以来仕事を通してハンターに対抗するが、行き過ぎたカリーが停職になった事を機に二人は急接近して・・・。

サンドラ・ブラウンは、エリン・セント・クレア名義の作品の方が断然好きという甘っちょろい私ですが・・・・。
まずヒロインのカリーでいきなり凹みました(^^;)いくら夫を亡くしたショックで・・・といっても、逆恨みした
挙句、仕事を利用して、ヒーローのハンターに嫌がらせを繰り返すという行動が何だかなあ〜と(−−;)

哀しみの余り、判断が付かなくなっているという事なんだろうけれど、カリーの夫に対する想いが大して
伝わってこないせいなのか、そこまで感情移入出来なかったし、案の定やり過ぎた結果、停職になった
時の、友人でもある上司にとりなしてくれと泣きついたりに至っては、呆れて物が言えず(^^;)それでも
ハンターはメロメロなメガネ君キャラで中々魅力的だったし、中盤過ぎからは、カリーも落ち着いてきた
ので、脇キャラのロマンスも含めてそこそこ楽しめましたが、前半の躓きが大きかったせいか、作品的
にはいまひとつな感じでしょうか。「侵入者」や「しあわせの明日」、「ワイルド・フォレスト」、「二十七通
のラブレター」のレベルには及ばず(^^;)この大好きな四作品の完成度の高さを改めて実感しました(^^)

失意の向こう側 (MIRA文庫 SB 1-14)失意の向こう側 (MIRA文庫 SB 1-14)
白船 純子

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  1. 2007/10/15(月) 23:59:05|
  2. MIRA|
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ヒーローに乾杯

またしても「ノーラ・ロバーツ・コレクション」からピックしました。Nから刊行された、1988年の作品です(^^)

シングルマザーのへスターは、新しい仕事を見つけた為に、息子のラドレーと共にセントラルパークに近い
アパートメントに引越しを済ませた。そんな時、同じアパートに住むミッチェルが、間違えて宅配されたピザ
を持って現れた。ラドレーは人気漫画家のミッチェルとたちまち仲良くなるが、へスターは警戒して・・・。

離婚で傷ついた為に頑な気味になっているヒロインと想像力が豊かで大らかなヒーローのロマンスですが、
一線を引いて付き合おうとするヒロインの心を開かせるべく、押し引きを図るヒーローのざっくばらんとした
魅力が微笑ましかったし、中々踏み出せないヒロインが自問をしながら、自分を見つめ直していく心情も
的確に描かれていて、正反対の個性を持つヒロインとヒーローが、カップルとしてバランスが取れている事
を感じさせつつ、トータルでツボがきっちりと押さえてありましたね。中でもヒーローとヒロインの息子の息の
合い方やヒーローの怠惰な飼い犬(笑)のお茶目振りが○。ほんわかと温かい気持ちになれる作品でした。

ヒーローに乾杯 (ノーラ・ロバーツ・コレクション 5)ヒーローに乾杯 (ノーラ・ロバーツ・コレクション 5)
佐野 晶

ハーレクイン 2007-09
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  1. 2007/10/15(月) 20:45:53|
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熱砂のプレリュード

「ノーラ・ロバーツ・コレクション」から、「熱砂のプレリュード」をピックしました。ノーラの昔の作品は
未読や未入手のものがほとんどなので、この再販を機に攻略していきたいと思っています(^^)

トーリーが保安官を務める田舎町で、ハリウッドの著名な映画監督のフィルがスピード違反で捕まった。
二人は激しくやり合うが、廃れた町の雰囲気が気に入ったフィルが、撮影開始が迫った映画のロケを行う
為に町に滞在する事になったのを機に、トーリーは一時的なものと割り切ってフィルと関係を持つが・・・。

一時的に故郷の保安官を務めているヒロインとハリウッドの著名監督であるヒーローのロマンスですが、
久し振りにHQで王道ロマンスを読んだなあ〜といった感じ(^^)メインのロマンスに、ヒロインと不仲気味
の母親の関係、貧しい家庭で父親に暴力を振るわれている少年の存在を絡めながら手堅くまとめて
読ませていくし、キャラの輪郭の太さや安定した力を感じさせるストーリー展開にノーラらしい達筆振りが
窺えましたね〜。ヒロイン、ヒーロー揃って、良い意味でノーラのキャラらしい強さを感じさせたりも。割と
普通のロマンスで、ツボにはまる程では無いけれど、キャラ、ストーリーといったベースがきちんと成り立っ
ているのが○。中身がちゃんと詰まっていて、最後まで難なく楽しんで読めた作品でした。何よりです♪

やっぱりHQは昔の作品の方が話がしっかりしているなあ〜。文庫の新刊の山に身動きが出来ないくらい
ですが、ノーラの再販や読了したばかりのキャスリン・シェイのSとかを引っ張り出して、息抜きを兼ねながら
読んでいきたいですね。最近は、HQの新しい作家にはめっきりと手を出さなくなってしまいましたよ(^^;)

熱砂のプレリュード (ノーラ・ロバーツ・コレクション 3)熱砂のプレリュード (ノーラ・ロバーツ・コレクション 3)
ノーラ・ロバーツ 久慈 美貴

ハーレクイン 2007-08
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  1. 2007/10/13(土) 23:59:21|
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もう一度だけ熱いキスを

まだまだ残っている9月の新刊ですが、リンダ・カスティロの作品を読了。さて次は何を読もうかな(笑)

リンジーは、留守電におかしなメッセージを残していた妹のトレイシーと連絡がつかず、急遽シアトルへ
飛んだ。早速警察に相談するが、妹には麻薬所持の容疑で逮捕状が出ている事を知らされただけだった。
何の手がかりも掴めないまま、リンジーは妹のメモに書かれていた、ストライカーという探偵を訪ねるが・・・。

う〜ん・・・。心配していたヒロインも地雷系という程では無く、さくさくと読めちゃうし、良い要素もあります
が、作品的にはパンチが弱いというか、平凡な感じだったかな〜。とりあえずレビュー開始しますね(^^)

ヒロインのリンジーはケータリング業の経営者。シアトルに住んでいる妹と連絡がつかなくなった為に行方を
探し始めますが、過去に義父から性的虐待を受け、更に妹を義父の虐待から救えなかった事を悔やん
でいます。キャラとしては、過去に読んだ作品のような苦手なタイプでは無いものの、感情的に響いてくる
ようなものや魅力は特別感じなかったなあ〜。罪悪感に苦しみながら、妹の身を心配するリンジーの胸の
内が描かれる中、あまり連絡を取っていなかったとは言え、妹がウェイトレスのお給料だけで立派な家に
住んでいる事に疑問を抱かなかったのは不思議だし、姉妹のエピソードが挿入されなかった事や殺人を
ネタにゆすりをしていた妹は結局自業自得の結末を迎えたようなものというせいもあってか、リンジーの妹
への思いや潔白を信じたいという気持ちの現実味が、リンジーのキャラと同様に薄い印象で、最後まで
上滑りしちゃいましたね。ストライカーとのロマンスもいま一つ盛り上がらないし、相手の状況を気にかけて
いるにしても、そのあたりも汲み取れなかったなあ〜とも。終始存在感に欠ける感じで、ちょっと残念(^^;)

ヒーローのストライカーは元殺人課の刑事で、パートナーを殺害した連続殺人犯に暴行を働いた為に
市警を解雇され、現在は私立探偵をしているものの、暴行罪で起訴されています。この作品で唯一光
っていたのがこのストライカーの存在ではないかな(笑)自分がしでかした行為への嫌悪感、キャリアを棒
に振ってしまった悔恨、諦めといった負の感情を苦しく葛藤させる姿が、味わい深く映し出されていて、
ストライカーが職に対して誇りや自信を抱き、刑事としてずっと真面目にやってきた事と一つの過ちから
払わされたつけの大きさにほろ苦いものを感じると同時に人間味を厳しく出しながら、よく描き込まれた
キャラだったと思います。42歳で刑務所行きがほぼ確定というヒーローらしかぬ背景が、ストライカーの
キャラに影や痛みを与えつつ、しっかりと活かされていましたね。手ごたえを感じさせるヒーローでした(^^)

リンジーが妹の自宅に押し入った何者かに襲われそうになった事を機に、ストライカーはリンジーの依頼を
引き受け、二人は捜査に乗り出しますが、リンジーが知らなかった妹の暗い側面が次々に明らかになる
中、妹の職場の同僚に呼び出しを受けたリンジーは、実際の殺人が録画されたディスクを手渡されます。
ペース自体は悪く無いのですが、妹の失踪から殺人行為を実写したフィルムの売買と繋がっていく事件
面は、クラブのオーナー等の怪しい人物を配置しながらも、緻密さや捻りといったものは無く、先が読めて
しまう、ありきたりの内容でしたね。ストーリーとしては、ロマンスも私的にはイマイチだったし、ストライカー
が良い味を出しているだけに、ヒロインにもっと感じ入れるような部分があればまた違っただろうなあ〜と
思ったりも。短期間で出所したストライカーがリンジーを訪ねて、不器用なりに二人の未来が始まっていく、
ラストのゆっくりとした雰囲気は中々素敵でしたが。でもトータルではただ淡々と読んで、終わってしまった
感じで、切れや冴えも見られずだったなあ〜。作品的には可も無く不可も無し・・・といったところでしょうか。

次回の翻訳については特に記載は無かったのですが、どうなっているのかな〜。気になるところですね(^^)

もう一度だけ熱いキスを (二見文庫 カ 7-2 ザ・ミステリ・コレクション)もう一度だけ熱いキスを (二見文庫 カ 7-2 ザ・ミステリ・コレクション)
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  1. 2007/10/12(金) 23:59:27|
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甘く危険な香り

来月のシンディ・ジェラードの新刊をチェックしていたら、今月分の新刊を発見。ほとんどの方がチェック
済みだと思いますが、一応(笑)ロイス・グレイマンはヒストリカルを多く発表している作家さんなんですね。
今回翻訳される作品はシリーズもので、続き二作の翻訳は決まっているみたいです。ロマサスと謳って
あるけれど、軽めのミステリーといった感じかな〜。何だか面白そうなので、試さずにはいられない〜(^^;)

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  1. 2007/10/10(水) 23:48:56|
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真夜中まで待って

約1年振りの翻訳となるアマンダ・クイック。今年に入ってのクレンツ作品の翻訳はこれで何冊目?(^^)

人気女流作家のキャロラインは、ある日アダムという紳士の訪問を受け、前日の晩にキャロラインが参加
した降霊会を主催した女霊媒が殺害された事を知らされた。個人的な理由から事件の真相を突き止め
ようとするアダムに、キャロラインは協力する事になるが、程なくして別の女霊媒が殺害されてしまい・・・。

確かキャンディス・キャンプの作品に似たような話があったような・・・と思いつつ(笑)、やっぱり信頼度は
高いですね〜。安定した面白さで手堅く読ませるあたりはさすが当確作家。今回も期待通りでした(^^)

ヒロインのキャロラインは新聞の連載小説を手がけている人気作家。過去にスキャンダルに巻き込まれた
事があり、苗字を変えて未亡人を装いながら、二人の伯母と一緒に生活をしています。クイック作品の
ヒロインは、自らの知恵と機転を働かせながら世の中を渡っている女性が多く、自分自身というものを
ちゃんと持っている明確性に好感を覚えるのですが、スマートでちょっと(?)風変わりな今回のヒロイン、
キャロラインもこれまでの例にもれず○。真面目で伯母の身を気遣う思いやり深さを見せつつ、アダムと
ベッドインする事に何のためらいも見せない素直さというか、度胸の据わり方とかも良いんだなあ〜(^^)
特に初めての時の、その場の仕切り(?)や終わった後のとぼけたようなあっさりとした態度には大いに
笑わせて貰ったし、しっかりと自立した個性の中に見える女性らしさが、キャロラインというキャラの輪郭
から自然に滲み出る感じで、トータルで気持ちの良いヒロインでしたね(^^)エドマンドのキャラを変える事
によってキャロラインのアダムへの想いが読み取れるあたりも過不足無いし。結婚適齢期をとうに過ぎて、
自活していているようなヒロインの方が、私の好みには合うんだなあ〜・・・と改めて実感しました(笑)

ヒーローのアダムは、両親を亡くした後は上流階級の人々の秘密の売買をして生計を立てていましたが、
その事を機に貴族で事業家のウィルソンと出会って気に入られ、血の繋がらない妹二人と弟一人を
連れて、ウィルソンの遠い親戚という触れ込みで上流階級の仲間入りをしたという背景の持ち主ですが、
このアダムがとっても素敵!(^^)新聞は事実だけを正確に載せるものしか読まず、小説なんか興味無し
という現実主義者で、自分のルールにのっとった生活をしている中、キャロラインに小説の悪役エドマンド
のモデルとされてしまった挙句、エドマンドが口々に悪く言われるたびに不愉快になったりする姿には笑い
を誘われながら、何とも可愛く(笑)映ったし、親に捨てられていた子供達を自分の妹弟として育ててきた
事や恵まれない子供達の為に救貧院を作ろうとしているというエピソードには優しい気持ちにさせられた
なあ〜。成功して、豊かな生活をするようになっても、ルーツを忘れない姿勢が良いんですよね(^^)
キャロラインに出会って以降のアダムの心の動き方も、明瞭に描出されていると同時に微笑ましく読ませ
るような温かいものがあって○。しっかりとした人間性を感じさせるヒーローはやっぱり好ましいです(^^)

脇役の面々は、キャロラインの伯母二人とアダムの家族を中心に、心霊絡みの関係者達が登場します
が、キャロラインの伯母二人の正反対な個性や固い絆、アダムとウィルソン、義弟のリチャード等各々の
関係が軽妙に描かれていて、ほっこりと明るくサポートしていましたね。ただ惜しむらくは、ジュリアのセリフの
訳が微妙に堅く響いた事かな。きちんとした行儀作法を身につけた伯爵夫人という立場とは言え、アダム
とのやり取りにおいては、愛情はちゃんと感じられるものの、ジュリアの言葉遣いにしっくりとこないものが
あったのがちょっと残念。でもキャロラインをスキャンダルに巻き込んだ相手に対峙する際には、一同が
揃って団結したりと見せ場もアリで、個性の立ち方も良く、ツボを押さえた配置でまとまっていたと思います。

二人目の霊媒が殺害され、自分や妹弟の出自が記された日記を取り戻そうとするアダムにキャロライン
は協力し、二人で調査に乗り出しますが、殺害された霊媒師達が、ある客に有益な投資話の助言を
していた事が明らかになります。ロマンス面は、余計なすれ違いなどは一切無しに、率直に相手に向き
合う事で二人の足並みが揃っていく様が軽快に読ませていくし、霊媒の詐欺話や霊との交信を絡めつつ
のプロットも妥当に納まった内容で、程よいスピード感の中にウィットやユーモアを光らせながら、終始
クイックらしい筆致で軽快に描かれていましたね。面白さが際立つというまではいかないけれど、随所に
効いたクイック節を味わえて、コンパクトに納まった量感が○。気張らずに楽しめる作品でした(^^)

後書きでは今後の翻訳については触れられていませんでしたが、どうなるんでしょう。ちなみに最新作は、
今年の5月に出た「The River Knows」。未翻訳本はまだたくさんあるので、出して頂きたいですね♪

真夜中まで待って (ヴィレッジブックス F ク 3-5)真夜中まで待って (ヴィレッジブックス F ク 3-5)
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  1. 2007/10/09(火) 22:38:01|
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夜の扉を

「ノア」はお取り置きという事に決定した(?)二見さんの新刊は、やっぱりマッケナから着手です(^^)

美術館で働くアビーは、デート相手に襲われそうになった所を開施業者のザンに救われた。男運の無い
アビーは、危険な風貌のザンに惹かれながらも、アプローチを拒もうとするが、ザンはアビーに感情のしが
らみを持たない「秘密の関係」を提案する。だがそんな時、アビーの友人のエレインが殺害されてしまい・・・。

激しい官能性とひたすら不器用な愛し方といったマッケナならではの特色は健在ですが、既刊の三冊に
比べると、色調や空気感が違う印象で、全体的に軽めな感じと言えるかな〜。さてレビューします(^^)

美術館に勤務しているヒロインのアビーは、危険なタイプの相手と付き合ってはトラブルに巻き込まれた
過去の持ち主で、現在は昔の恋人達とは正反対の条件を持つ相手を求めています。美人でスタイル
にも恵まれていて、デザイナーズ・ブランドの服や下着にお金を費やしている現代的な女性といったイメー
ジですが、艶っぽい女性的な雰囲気がよく出ていて、言いたい事ははっきりと言うし、感情を表に出す
タイプなので、個性自体はしっかりとしているかな〜。ザンとのロマンスやエレインとの友情を通して見せる、
勝気に踏ん張ろうとする姿や気持ちが緩む時の表情といったアビーの強弱の描出も確かでしたね。でも
ヒロインとしては普通かな〜。嫌味や癖も無く、自分の気持ちに素直だったりや強気な物腰も中々良か
ったのですが、存在感が光るとまではいかず。キャラにもう少し深みや厚みが増せば、また違ったかも
なあ・・・。ルシアンにエレインの事件の捜査をしている話をしちゃうのは、ちょっと軽率に思えたりもしました
が、特に何が悪いというわけでも無くて、もっと魅力を感じても良さそうなだけに惜しいような感じかな〜。

ヒーローのザンは、セキュリティ・コンサルタント業を本業とする開施業者。荒っぽくて、激しく一途な性格
はまさにマッケナのヒーローといった感じですが、自由気ままな生き方をしていて、友人がしでかした窃盗
と人身事故の罪を肩代わりしたという重い過去を持ち、未だにその友人と縁を切っていないという現状
からは、お人よしと言える面が窺えるような。そういった部分を含めた、曖昧とも見えるザンのスタンスは、
祖父ちゃんとのやり取りを通して顕著に感じられましたね(^^)とにかくアビーにメロメロで、嫉妬心や独占
欲を丸出しにしては、傷つけ合って、すれ違って・・の繰り返しの中、歩み寄ろうとはしても、結局は一辺倒
な愛し方しか知らない不器用さに可愛さを感じつつ、甘くてロマンティックなセリフの数々が、言葉のままに
輝きを放つのは、駆け引きや計算が出来ないザンだからこそだなあ〜と実感。またアビーの木綿の下着
にえらく感動したりやストーカーじみた自分を顧みる心情には思わず笑みを誘われたりと、ありのままの
自分をぶつけるザンの姿を力強く読みながらも、実は長男ジャックの存在に興味津々としていたりも(爆)

ロマンス面は(一度は恋人の条件に合わないからと振られたせいもあるかも知れないけれど)、ザンの
嫉妬によるすれ違いを繰り返す感じで、セクシャルに高まりながら読ませる内容ではありますが、複雑な
機微を描き出しつつ、感情的な深みに到達するまでには至らなかったのがちと残念に思えたかな。その分
キャラの気持ちは素直だし、アビーとザンの二人ならではのカラーや温度が着実に出ているので、色合い
そのものは○ではあるのですが、私的にはもっと切なく深いものが欲しい(笑)好みの問題ですね(^^)

脇役陣はダンカン家の男たちに尽きた感じでしたが、アパートとして部屋は独立しているとは言え、一家が
同じ建物に住んでいる状況も興味深かったり(笑)ビシっとお説教をする一方でユーモラスで愛情溢れる
眼差しが素敵な祖父ちゃんが魅力、存在感共に一番でしたが、私的には世捨て人みたいに暮らしている
らしい長男ジャックがとっても気になる所ですね(^^)近作のトーンが既刊のものと違うのは、家族の輪や
温かみが良い感じに出ているせいもあるのかな〜とかちらっと思ったりも。そして悪役のルシアンですが、
ねちっこい気味の悪さが、マッケナらしい巧みな人物描写でリアルに浮き彫りになっていましたが、その
一方で手下の間抜け振りとの落差が大きいせいか、ストーリーが進むごとにルシアンの悪漢らしい存在感
が段々と薄くなると言うか、方向性が違っていってしまったように映ったなあ〜。キャラ立ちが確かだった
だけに勿体無い感じかな。でもそんな中、スピン待機中の長男を発掘出来たのは大きな収穫でした(爆)

エレインの事件を警察が自殺と断定した事から、ザンの協力を得たアビーは独自で真相を追いかけ始め
ますが、一方のアビーとザンの動きを監視していたルシアンは、財団を通して美術館に寄付を申し出て、
アビーに接近を図り、海賊の財宝を奪うべく罠を張り巡らせます。ペースとしてはじっくりと進んでいく感じ
で、ロマンスは性的描写を多分に含み、独特な異様さを漂わせる悪役を据えたサスペンスを絡めて描かれて
いきますが、サスペンス面はお粗末な下っ端のせいで崩れていく内容なので、展開的に大きく盛り上がっ
たりはせず、可も無く不可も無く・・・のあたりで納まってしまいましたね。あとロマンティック・サスペンスと
しては楽しんで読めるものの、「マッケナの作品」として見ると、激しさと複雑さがせめぎ合う中、切なさと
深遠さが色濃く募る事によって打ち出される、独特の空気感が感じられなかった事に物足りなさを覚えて
しまったのは否めずかな。うねるような重みや深みを汲み取りたかったし、全体的にもう少しメリハリが
あっても良かったのでは〜とも。作品的に悪くは無く、面白いけれど、私的にはまあまあといった感想です。

さて次回の翻訳は「Edge of Midnight」。待望のショーンですね〜(^^)とーっても楽しみです♪

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  1. 2007/10/06(土) 23:59:53|
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Extreme Danger

Amazonを散歩中に拾ったマッケナの新作。「夜の扉を」の後書きに書かれていた長編二作の内の一作
かな?来年二月に本国で刊行予定ですが、翻訳が気になるところ(^^)でもまずはその前にショーンの
作品が翻訳されるとの朗報にニンマリですね。あらすじを読んだだけでも十分に期待が高まっています♪

「夜の扉を」のレビューは後ほど〜。読書は順調なのですが、レビューが追いついていないこの頃です(^^;)

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  1. 2007/10/05(金) 18:19:22|
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地中海に舞う戦士

チェリー・アデアのHA新刊。「T-FLAC」シリーズの始まりと言うべき作品とは・・・嬉しいですね〜(^^)

テロリストに捕まった兄を救出に向かったトリーは、拷問を受けた末に解放されたが、瀕死状態の兄を
救う為に、「T-FLAC」のエージェントのマーカスの元を訪れた。トリーはマーカスに兄の救出を頼み込み、
承諾を得たものの、一緒に現地に向かう事になり、共に行動する内に二人は惹かれ合うようになるが・・・。

まずこれが本国ではTから刊行されていたと知って驚きました(^^;)都合の良い要素は幾つかあるものの、
面白さが活きた筆致や構成力には目を見張りましたね。これだけの内容をTの中に納めたのは凄い(^^)

普段は地味で真面目なトリーの勇敢さは歴代の「T-FLAC」ヒロインズにも見られる断固とした資質と
言えて、片手にギブスをはめながら、テロリストに殴られても踏ん張る姿が鮮やかに立っていて、終盤の
活躍までトータルであっぱれな活躍振りでしたね♪やっぱり「T-FLAC」のヒロインズは逞しいんだな(笑)
対するヒーローのマークは微妙に毛色が違うと言うか(笑)特に時折トリーに見せる酷い態度や言葉は
シリーズのヒーローらしかぬ行状でしたが、まあ、ご愛嬌って感じかな(笑)シングルタイトルでもっと深く
読んでみたいなあ〜と思わせるだけの魅力はあるし、キャラ自体は骨格がちゃんと出来ていて○。そして
特筆すべきは、Tという枠の中において、ストーリー展開や背景、悪役キャラ等が過不足無くまとめられて
いる事ですね〜。現在の巧妙さが窺えます(^^)あとトリーが数を数えて落ち着きを取り戻したり、洞窟
の中で洗濯をしたりといったちょっとしたエピソードが光っているのも良かったかな。面白かったです(^^)

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  1. 2007/10/03(水) 23:26:35|
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この海に眠れ

「オメガ・シリーズ」の最新刊。続きの刊行は随分と先の話になるんでしょうね〜。寂しい限りです。

トレーシーは、おじのように慕っていたジャックの遺灰を撒く為に、カタリナ島を訪れていたが、かつてこの
島で事故死した歌手の歌声が聞こえてくるのを感じ、不思議な気分に陥っていた。一方オメガの諜報員
アンドルーは、軍の輸送艦に関する情報を検索していたトレーシーの正体を探るべく接近するが・・・。

8月から連続で刊行されてきた三作を並べて見ると、この作品が微妙にパンチが弱いかな〜。第二次
大戦時の軍の輸送艦に関する謎と当時事故死したとされる女性歌手の死を絡めたサスペンスは、
歌手の霊がトレーシーに取り憑いたりのパラノーマル的な要素を含めつつ、いつもながらの手際の良さ
でまとめられていましたが、ドルーとトレイシーのキャラがちと弱かったのが残念な要素かな〜と思ったり。

今回オメガサイドは、前作で気がついたらミセス・エステバンになっていた(笑)クレアと一人ハイテク街道
をひたすら爆進しているマッケンジーがドルーのサポートとして登場していましたが、マッケンジーのオー
ディオ・プレイヤーに関する事の顛末と妻のハイテク三昧に振り回されているであろうニックには思わず
ニンマリ。ニックと言えば乗っている車はいかにもらしいし、洒落っ気が効いていましたね〜。ラブレース
は常に粋な小道具を用いて楽しませてくれるなあ〜と。贅沢を言えば、主役の二人にもう少し光るもの
があった方が良かったとも思いますが、シリーズならではのお楽しみと安定した面白さは健在でした♪

シリーズの最新作は「Stranded with A Spy」。本国で刊行されたばかりです。更に来年の2月には
「Match Play」が発表されるとの事。そして気になるシングルタイトルは、来年早々に刊行予定の
「Risky Business 」を皮切りに、3月に「The Hello Girl」、4月に「Mind Games」と連続で出る
そうです。詳細は不明ですが、もしMIRAから刊行されるのであれば、翻訳が期待出来るかも〜(^^)

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  1. 2007/10/02(火) 23:14:46|
  2. オメガ・シリーズ|
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ザ・プレイ

アリスン・ブレナンの新刊。ローズの満点作品の後なのでちょっと迷いましたが、結局着手しました〜。

FBI捜査官から作家へと転身したローワンは成功を納めていたが、ある日ウェイトレスが殺害される事件
が発生し、現場にはローワンの作品が残されていた。犯人の手がかりを掴めないまま、次々に作品を模し
た殺人事件が起こる中、ローワンのボディーガードとしてジョンとマイケルのフリン兄弟が雇われるが・・・。

お初作家と言う事で、様子を見ながら取っ掛かりましたが、サスペンス重視の内容かと思いきや、ロマンス
がしっかりと挿入されていたのはちょっと驚いたと言えるかな。感想としては、中々面白く読めました(^^)
以下ネタばれアリの内容になりますので、未読の方はスルーもしくはバックされる事をお薦め致します。

ヒロインのローワンは、元FBI捜査官で現在は作品が映画化される程の売れっ子作家ですが、重い
過去を抱えている為に他人と打ち解けられず、孤独に暮らしています。まずこのローワンの第一印象が
イマイチ良くなかったというか・・・。元捜査官という事もあり、「自分の身は自分で守ります」というタイプ
なのですが、見るからに強気に片意地を張っているとまではいかないものの、そっけなさや取っ付き難さ
みたいなものがやや気になったんですよね。人を寄せ付けない人間ならではと言えるのかも知れない
けれど、微妙に冷たく思えたりもしました。あと簡単に明かせるようなものでは無いとは言え、自分の過去
と事件の繋がりに気が付いても良さそうだとは思ったりも〜。でも過去を明かして以降は、ローワンが抱く
罪悪感や心の傷等の心情の動きが丹念に描出されると同時に交錯する強さと弱さが色濃く映し出され
ている様には、ローワンというキャラのリアルな温度を感じましたね。背景や感情面からしっかりと形成
されたヒロインで、惹かれるとまではいかなかったけれど、人物像自体はよく描かれていたと思います。

弟のマイケルと一緒に警備会社を経営しているヒーローのジョンは、取り掛かっていた麻薬取引の捜査
を終えた後にマイケルに合流し、ローワンと出会います。明るくて感情に走りやすいマイケルとは対照的
で感情を表に出さないタイプのジョンですが、ローワンと似ている感じで、こちらもキャラとしては可も無く
不可も・・・といった印象かな〜。ローワンにとっては心を開ける唯一の存在とは言え、ボディーガードと
しての能力は・・う〜ん(^^;)あまりよくわからなかったです、正直(笑)護衛的な働きはいま一つな感じ
でしたが、麻薬の売人になって殺害された友人の事やマイケルに対する罪の意識といったジョンの内面
がローワン同様に確かに描き出されているので、そういった部分の読み応えはちゃんと感じましたが。
真っ向から核心に触れようとするジョンのキャラ自体は良いのですが、「好き好き長男」にならないのは、
ローワンを巡るマイケルとのやり取りが招いた結果のせいもあるかな〜とも。よく出来ているキャラには違い
ないけれど、もう少し妙味やパンチみたいなものが欲しかったような・・・。何とも微妙なヒーローだな(^^;)

脇役に関しては、三部作の内残り二作のヒロインとなるミランダとオリヴィアが、名前のみ登場していま
したが、次回作のヒーローとなるクインシーはあくまでも脇役程度の存在感だったので、ヒーローにどう
化けるのかが気になる所かな(笑)惚れっぽくて仕事に私情を挟みやすいマイケルや私的にあまり好か
なかった(苦笑)テスとかも極々普通の印象かな〜。ストーリーにしっくりと納まっている一方で脇で味の
ある存在感や光るものを見せる程では無く・・・。日々地味なりに魅力があるキャラには多く遭遇しますが、
この作品は主役、脇役共にキャラの魅力を特筆するような感じでは無かったです(笑)作品自体を面白く
読んだ事を思うと、珍しいかも(笑)悪く無いんだけれどなあ〜。ツボをつくまではいかずなんですよね。

犯人がローワンの作品を出来る限り正確に模しながら殺人を繰り返す中、ジョンと言い争った後に任務
を外されたマイケルが犯人に襲われて射殺されてしまいます。犯人の正体が掴めないながらも、自分の
過去が一連の事件と関係している事を認めたローワンは、父親が母親を殺害し、兄のボビーが姉二人と
妹を殺害したという過去を振り返り始めますが、意外な事実が明らかになります。事件の全体図や犯人
像は前半部分で大方見えてきますが、FBIの対応は(特に後見人の支局長)かなりお粗末なので、犯人
の動きが緊迫感を維持している感じかな〜。父親が母親を虐待するという家庭によって築かれた犯人の
残虐な心理やローワンに対する異常な執着振りも勢いよく描かれていました。ペース的に特別速くは無い
ものの、割とホットなラブシーンや痛ましいエピソードを盛り込みつつ、着実に展開していく流れにおいて、
傷つき、苦しんで葛藤しながらも、現実に向き合おうとするローワンとジョンの各々の内面の動きに、最も
印象強く読ませるものを感じましたね(私的には)。心情面の手厚い描出を思うと、キャラにもっと魅力や
パンチを感じたかったし、気になる点も幾つかありますが(精神病院の面会人のチェックとか灯台下暗し
な状態等)作品としては、まずまずな面白さかな〜。次回作も期待出来ると良いけれど。楽しみですね。

誉めているんだかいないんだか、イマイチわからないレビューですが(^^;)次回作は今月の20日に刊行
予定の「ザ・ハント」。そして最後が「ザ・キル」。年内に三部作をコンプ出来るとは嬉しい限りです(^^)

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  1. 2007/10/01(月) 23:27:12|
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