Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

恋に危険は

新刊ラッシュ&約600ページを読み切る気力が微妙に無かったせいで、中々手に取れなかった
スーザン・イーノック作品。やっとこさ読み始めてみたら、面白くてあっという間に読了でした(^^)

高価な美術品だけを狙うプロの泥棒のサマンサは、仕事依頼を受けた、英国人実業家のリックの
邸宅で爆発事件に巻き込まれ、留守のはずだったリックと遭遇した事から、事件の犯人にされて
しまった。困ったサマンサはリックの元を訪れ、結果二人で事件の真相を追う事になるが・・・。

面白かったですね〜。ヒロインの職業が「泥棒」という事にまずワクワクとしたのですが、ウィットに
富んだ軽妙な雰囲気で楽しませつつ、しっかりとした物語性で読ませる上質な作品でした(^^)

ヒロインのサムは個人の邸宅にある美術品だけを狙う泥棒。銃は使わず、人殺しはしないという
流儀に従って仕事をしていますが、このサムがとーっても魅力。頭の良さは勿論の事、フットワーク
の良さや颯爽としつつ、人情派でもあるキャラがストーリーの中で抜群に輝いていて、ちゃんと
芯が通っているけれど、強さで武装し過ぎていないあたりも好印象だったなあ〜(^^)ダイエット・
コークとゴジラ映画が好きで、家庭的な事に居心地の悪さを感じるけれど、ガーデニングに密かに
興味を持っていたりなんていう一面も微笑ましかったし、時折ホロっと零す涙が、普段は強いサムが
他人にはさらさない部分を垣間見せるようで、ちょっとキュンとさせたりも(^^)スマートでかっこいい
一方で、さらっとしたチャーミングさが素敵なヒロインでしたね〜。個性が鮮やかに立っていました。

ヒーローのリックは英国人実業家。出張を早めに終えて帰宅した際に、自宅に侵入していたサムと
遭遇し、大英博物館に寄贈予定だった銘板を盗まれた挙句、爆発事故に遭います。リックのキャラ
ですが、背景からすると王道的と言えるかな〜(^^)ハンサムでセクシーな大富豪で、常に主導権を
握る事に慣れている仕切り屋だけれど、思考は柔軟性があるし、何よりもサムに、素直にメロメロ
なのが可愛かった(笑)サムに自分の事を理解して欲しいと思う気持ちや泥棒という職業を認められ
ないけれど、サムにどうしようも無く惹かれてしまうという、恋する男そのものと言えるリックの胸の内
が良く描かれていたなあ〜と。あとムラムラしながらも(笑)、リックがサムの聡明さや洞察力にきち
んと目を向けているのも良かった。可愛げのあるキャラが上手い感じで出ていたと思います(^^)

そんな二人の関係ですが、どちらも自分のやり方を通す事に慣れている為、ぶつかり合ったり、
相手の意見に耳を傾けて譲歩したりの、切れの良いやり取りの中で、パートナーとして呼吸が
合っていく様が軽妙洒脱に描かれていると同時にロマンスの盛り上がりや自分の素顔や本心を
さらす事が無かったサムが、リックに打ち解けていく余りの戸惑いやサムが去ってしまうのでは
無いかというリックの不安等の二人の心情の動きも着実に織り込まれていて、始終甘くて楽しい
という印象に尽きたかな。リックの友人で弁護士のドナーの家に招待されたシーンは、温かみが
あって○。また頭の切れる刑事を筆頭に脇役達も、それぞれの持ち味が感じられましたね。

サムとリックが共に事件の真相を追いかける中、銘板を盗んだとされる泥棒が殺害され、サムの
荷物の中から贋の銘板が発見された直後に、手榴弾が部屋に仕掛けられ、危機一髪の所で
助かります。打てば響くような二人のやり取りをメインにストーリーは進んでいきますが、サムの
泥棒稼業ならではの興が活かされていたのが楽しいし、美術品のネタに関しても、話からはみ
出さない程度の盛り込み方だったのもちょうど良い感じでした。銘板を巡る謎解きも手堅く、テンポ
が安定していて中弛みも無し。内容的に快活で弾みがあり、ギュッと面白さが詰まった快作
でした(^^)しっかし・・・最後のリックのオチにはニンマリ(笑)二人の今後が気になるなあ〜(^^)

さてスピンですが、「Billionaires Prefer Blondes」と「Don't Look Down」が刊行されて
いますね〜。ライムさんに関しては続きの翻訳を当てに出来そうですが(笑)、果たして・・・?(^^)

恋に危険は (ライムブックス イ 1-1)恋に危険は (ライムブックス イ 1-1)
数佐 尚美

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  1. 2007/06/11(月) 22:51:57|
  2. ライムブックス|
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