パラノーマル作品を最近読んでいないという事で、満を持して(?)以前にお友達が大好きと語って
いたシャーレイン・ハリスをピックして見ました。この作家も地味作家&作品リスト入り決定です(笑)
人の心が読めてしまう為、恋人が出来ずに過ごしてきたスーキーは、町に越してきたヴァンパイア
のビルと知り合い、恋人として付き合い始めた。だがそんな折にヴァンパイアと付き合っていた女性
が殺害される事件が連続して起こり、やがてスーキーの周囲にも不穏な気配が漂い始めて・・・。
既読のパラノーマル作品とはまた一風違う世界観や設定が◎。緩やかな序盤から徐々に惹き込ま
れていく感じ。浮遊感にも似た、不思議な空気感の中に機知や鋭敏さが冴えた上質作品でした(^^)
ヒロインのスーキーは読心能力を持つウエイトレス。人の心が読めてしまう「障害」のせいで恋人
も出来ず、周囲からは変わり者として見られています。そんなスーキーですが、クスッと笑いを誘う
可愛さと勇敢さが魅力的でしたね〜(^^)特殊な能力のせいで、難しさを抱えて生きていますが、
辛抱強く自分の能力に折り合いを付けつつ、基本的に前向き。ビルへの想いや決して単純とは
言えない二人の関係を前にして、思い悩んだりする姿も自然体で素直な印象だし、好感度の高い
ヒロインだなあ〜と。あれこれ悩んだりしながらも、スーキーの中にきっぱりとした強いものが感じ
られたし、スーキーの思考や感情を通して、キャラそのものの輪郭がしっかりと浮き彫りになるのも
良かった。飾り気の無い、素のままといった雰囲気がとってもチャーミングなヒロインでしたね(^^)
ヒーローのビルは南北戦争を経験しているヴァンパイア。ヴァンパイアが法律上認知された為、
自分の血縁が残した家を相続し、人間社会と上手く付き合いながら暮らしていこうとしていますが、
物静かで誠実な印象かな。スーキーの事を「あなた」と呼ぶせいか、古風で丁寧な感じがするけれ
ど、堅苦しくは無いし、でも内では激しさがたぎっているのが感じられたりして、底が見えないと
言えるかも(^^)スーキーが惹かれたという静けさが上手く描写されていたし、物静かで優しい一方
でぞくっとさせるヴァンパイアの顔やスーキーを守ろうとする断固とした意志も印象的で、髪の毛を
梳かすシーンなんかは素敵だった。でも私は変身系にヨワヨワなDNAの持ち主なんだよね(^^;)
主役の二人を囲む脇役達は、南部の小さな田舎町ならではといった感じで、気さくだけれど癖の
ある面々が揃っていましたが、女たらしなスーキーの兄や気が良くてハンサムだけれど、脳みそが
足りない(笑)スーキーの同級生に長老ヴァンパイアのエリック等様々な個性がストーリー上で光る
中、スーキーの読心能力によって、キャラ各々の胸の内が語られる下りは面白いと同時に能力故
の難儀さを描いて読ませるあたりも上手いなあ〜と感じました。あと私的には、やはりサムに尽きた
なあ〜というのが本音(笑)変身系萌えDNA故の反応だけで無く、サムの立ち位置が良いんだ。
影ながらスーキーを守ろうとする姿や4年もずっと好きだったのに、ビルの登場でようやく自分の
気持ちに気が付いた(笑)という鈍さ故の片想いモードがたまらなく激ツボなんですよね〜(爆)
犬の姿でスーキーの家に行ってからの下りは可愛いやら微笑ましいやらだし、自分のスタンスを
ちゃんと守っているのも好印象(^^)ツボ直撃のキャラに遭遇でニンマリが止まらずでした(萌)
ヴァンパイアと付き合いがあった女性が連続して殺害され、被害者達と付き合いがあったスーキー
の兄とビルの存在が容疑者に挙げられますが、スーキーはヴァンパイアが集うバーへ出向いて、
聞き込みをします。そんな中スーキーの身に危険が迫りますが、ストーリーは、0プラスやAマイナ
スといった人工血液等の小道具(?)や背景のユニークさにヴァンパイア社会の実態や危うさが
上手く組み込まれていて、段々と面白みが熟していく感じでした(^^)展開の要所要所でスーキー
の心情の動きが確かに描かれていたし、スーキーと脇役キャラ達が絡む、個々のエピソードも
妙味のあるストーリーの流れにおいて、しっかりと活かされていて、時折光るユーモアの種と共に
読ませましたね〜。エンディングも優しかったなあ(私的にはコリーの登場が最高・爆)。切り口は
さっくりとしているのですが、独特の感性が織り成す異世界感が印象的。充実の一冊でした(^^)
シリーズの情報を掲載しようと作者のHPへ飛んだ所、シリーズはかなり進んでいる模様(笑)
「The Sookie Stackhouse aka Southern Vampire Series」として、短編も含めて12タイトル
が刊行されています。私的にはK・アームストロングとのアンソロジーがとっても気になったり(^^;)
いつか続きが翻訳される事を願いつつ、とりあえず地味愛リスト作成に励みたいと思います(笑)
- 2007/05/31(木) 23:59:08|
- 集英社|
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