Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

春の雨にぬれても

「壁の花」シリーズ四作目。こんなに順調にシリーズを読破出来るとは・・・。ありがたい事です(^^)

「壁の花」のメンバーの中で唯一結婚相手が見つからないデイジーは、業を煮やした父親から、
二ヶ月以内に結婚相手が見つからない場合は、父親の右腕でもあるマシューと結婚させるという
最後通牒をつきつけられてしまった。そんな中デイジーは、英国へ来たマシューと再会するが・・・。

「壁の花」もこれでフィナーレだと思うと寂しい限りですが、四作揃って申し分の無い内容で読ませる
素晴らしいシリーズだなあ〜と。最終巻の今作も、メインのロマンス他お楽しみたっぷりでした(^^)

ヒロインのデイジーは、読書の虫で夢見がちなタイプ。花婿探しをしていると言っても、アナベルや
エヴィーのようにせっぱ詰まった状況にないせいか、これまでは元気で、どこか幼さが残っている
ような、伸び伸びとした女の子といった印象でしたが、ヒロインになって、魅力が完全に開花した感じ
でしたね〜(^^)父親そっくりの冷徹で現実的な実業家なだけで無く、さえない外見的にもお断りだと
思っていたマシューと再会後のデイジーの心の変化や揺れ、言動は恋する乙女そのもので、素直
な可愛さを見せつつ、自分の気持ちにポジティヴに構える姿勢は◎。マシューの人間性を知って
いく内に、欲しいものが明確になった時点で、つべこべ言わずに行動する率直さや秘密を中々明か
さないマシューを絶対的に信じる強さも素敵だった(^^)また何でも分かち合ってきたリリアンとの
関係に生じた微妙な変移と姉妹愛においても着実に読ませるし、デイジーの内にある想いの機微や
キャラの成長振りが気持ち良く描かれていましたね(^^)しっかりと個性が立つヒロインでした♪

一方ヒーローのマシューは、デイジーの父親のお気に入りで、頭の切れるビジネスマン。七年前に
デイジーに出会って以来ずっと想いを秘めていますが、過去に絡んだ秘密を抱えている為に、
デイジーとの未来は無いものと諦めています。そんなマシューですが、文句無くデイジーにメロメロ
だし、真面目で機転の利く、有能な青年といった感じで好印象なヒーローでした。デイジーの髪の毛
が入ったボタンを密かに持っていたっていうエピソードやデイジーの事をただ愛するだけで無く、
深く理解している眼差しは印象的だったなあ〜。ただキャラの輪郭が細めだったんですよね。特に
クセの無い、ストレートなキャラなりの魅力がしっかりとあるし、何よりもデイジーとお似合いなので
OKなのですが、最終巻という事で脇役達のやり取りにページが割かれてしまったせいか、マシュー
が抱える秘密や背景がキャラにもう一歩深みを与えるレベルまで描き込まれていないかな〜とも。
しっかし・・マーカスやハントの間に置かれると、まだまだ若いなあ〜と思わずニンマリしました(笑)

そして脇役達については、まずこのお方から(笑)マーカスですよ〜(^^)毎回素晴らしい活躍振りで
魅せてくれますが、自分の存在意義に不安を抱くデイジーにかける言葉の深さに感動させられ、
ボウマン姉妹に陥落するまでの症状(笑)をマシューに語るシーンにはしっかりと笑わせて貰い
ましたが、やっぱりリリアンの出産の下りだわね〜(爆)愛妻の出産に思い切りうろたえ、生まれて
きた娘に何でも買ってあげるとメロメロなパパ振りを披露するマーカスのチャーミングな事!警官
相手にぶち切れる終盤まで、始終抜群の魅力と存在感で魅了しまくりでした(^^)デイジーの結婚に
対するリリアンの言動は、いかにもリリアンらしいなあ〜といった感じでしょうか。妹を愛するあまり、
離れたくなかったり、幸せになって欲しい思いから、強い言葉がついて出る所をアナベルやエヴィー
が上手く聞きつつも、フランクに諭すバランス感に、「壁の花」の友情が見えてニッコリでした。

エピローグのお喋りシーンもご機嫌でしたね〜。そしてその前にセバスチャンがエヴィーのお腹に
触れたのが激ツボ(^^)セバスチャン好きにはたまらない一場面だったなあ〜♪あとマーカスを
「哀れなやつ」呼ばわりした(爆)ハントには笑ったし・・等々メインのロマンスを囲むサイドは楽しさ、
おいしさが溢れ出る充実振りでしたね〜。心地良い賑やかさを存分に堪能しました(^^)またローン
ボウリングの下りや願いの泉等自然豊かな領地ならではのシーンも開放的で○。これが最後と思う
と寂しいけれど、キャムの作品に期待です(笑)セバスチャンとエヴィーの再登場はまず当確かな?

マシューが自分に惹かれている事を知ったデイジーが、マシューに嫉妬をさせるべく行動に出た
結果二人は結ばれ、マシューはデイジーに結婚を申し込みますが、やがてマシューが明言を避け
ていた過去を知る人物が姿を現します。デイジーとマシューが関係を持つまでの流れも感情を込め
ながら読ませるし、↑で触れたように脇役達の見せ場が細やかに盛り込まれている一方でマシュー
の秘密に絡んだ終盤の下りが、窮屈気味な流れで描かれてしまったのが惜しかったなあ〜と。
常に細部にまで行き届いた構成で丁寧に描いていくだけに、今回のゆとりに欠けたまとめ方はちと
残念でした。まあ、激高する伯爵様(笑)とボウマン父は見物でしたが(^^)それでもストーリーは
全体を通して生き生きとしていて、よどみ無く進んでいくし、甘さと優しさが香るロマンスも情があり、
素敵だったな〜。安定した高い筆致で読ませる、明るくて朗らかな一冊でした。楽しかったです(^^)

さて今後のクレイパス作品の翻訳ですが、どうなるのか・・・?とりあえず「Dreaming of You」と
キャムがヒーローになる新作「Mine Till Midnight」は是が非でも刊行して頂きたいですね(^^)

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  1. 2007/05/14(月) 22:08:42|
  2. リサ・クレイパス|
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