Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

あの夏の天使

タラ・ジャンセンの「クレイジー・シリーズ」第一弾。また一つ楽しみなシリーズが増えましたね(^^)

失踪した祖父が残したメモを手がかりに、シスコというゴーストタウンへやって来たリーガンは、初恋
の相手でメモに名前が記載されていたクインと再会した。クインは祖父の行方を知らなかったが、
後をつけてきた追っ手から逃れる為にリーガンはクインと行動を共にする事態に陥ってしまい・・・。

久し振りにインパクトのある作品に遭遇してうきうき状態(笑)ホント、面白かったです(^^)遊び
のきいた奇抜な設定を始めとして、面白みが濃縮したアップテンポなストーリー展開、個性の立つ
キャラ達、そして胸キュンで読ませるロマンス。どれを取っても申し分の無い痛快作でした(^^)

ヒロインのリーガンは古生物学者。祖父や妹の事を常に心配している、真面目なしっかり者タイプ
ですが、自我を振り回すありがちなタイプでは無かったのはまず好印象でしたね(^^)あれよあれよ
という間に事件に巻き込まれてしまった中、あって然るべき混乱や怯え、再会した初恋の相手の
クインへの揺れ動く想い等リーガンの胸の内がちゃんと汲み取れたのも良かったし、印象深かった
のが、ウィルソンの目を通して語られたリーガン像かな。両親の死がリーガンに与えた打撃を思う
と、ウィルソンやニッキー同様に切なくなったな〜。そして最後の行動はあっぱれの一言でした(笑)

ヒーローのクインはかつて自動車泥棒をしていた非行少年で、その後空軍のパイロットを経て、
現在は特殊任務を担うペンタゴン直属のSDFというチームに所属しています。このクインがとっても
魅力的!メカニックな面も勿論オイシイですね〜。16歳の時にリーガンに惚れて以来ずっと想い
を抱き続けていたっていうのもツボ直撃なのですが、リーガンに声をかけらずにいながらも、相応
しい人間になるべく、大学へ入ったという涙ぐましい事実には感激する事しかりだったなあ〜。
リーガンの元夫の車を盗んだエピソードやホーキンスの事で嫉妬する姿もとても可愛かったし、
クインが育った家庭の背景やお母さんとの優しい関係が描かれていたのも良かったですね(^^)
気取らないかっこよさが良い感じで出ている一方で、一途でロマンチストでもあるキャラは◎でした。

リーガンとクインのロマンスについては、「ジャネット」のボンネットやらトランクやら(爆)でのラブ
シーンがホットに描かれていましたが、感情の動きが巧みに織り込まれているので、より深く読ま
せる内容だったのが凄く印象的でした。特にクインがリーガンに抱く、まじりっけの無い想いには
グッときたなあ〜。リーガンに対する率直な向き合い方も気持ちが良かったです(^^)一方の
リーガンは最後にちょっと及び腰になるけれど、へんに意地を張ったりしないし、怯えもまた可愛く
映りましたね。初恋ならではのピュアな甘さが香る二人のロマンスが、形質そのものはシンプル
ながらも、遊び心たっぷりのストーリーの中で異彩を放つような印象で、とっても素敵でした(^^)

今回メインのロマンスに並行して、リーガンの妹のニッキーとニッキーを守る為に送り込まれた
キッドのロマンスが描かれていましたが、奔放なアーティストである反面、内には繊細なものを
持つニッキーと電子工学の天才で、スナイパーのキッド。この二人のキャラが光っていましたね〜。
各々の個性を上手く出しながら、感情面も手厚く描かれていたし、サイドとは思えない充実振りで、
二人が主役になる「Crazy Kisses」への期待が高まる内容でした(^^)あと脇役では「スーパーマン」
ことホーキンスが断然気になりますね(笑)キッドの若さも可愛いけれど、私的には事の最中の
声(爆)を聞かされた挙句、リーガンに欲情してしまったホーキンスに一票投じたいと思います(笑)

クインが所属するSDFは、かつての自動車泥棒達の集まりというとんでもない集団で、デンヴァーの
スティール・ストリートに本拠地を構えていますが、この本部と言い、女の子の名前がつけられた
カスタムカーの数々と言い、奇抜だけれど、決して懲りすぎていないので、ワクワクしながら純粋に
楽しめるんですよね〜。リーガン宅のドアベルの絶叫音にもニンマリ。こういう小道具大好きです。

SDFがデンヴァーの裏社会の大物から奪った荷物が恐竜の化石だった事から、ウィルソンがSDFに
雇われている事が判明する中、ペンタゴンが発注した武器の奪還を巡る事件の展開は、終盤に
向けて徐々に動き始めます。事件そのものは軽快なテンポを保ったまま、下手に難しくしない展開
が好感触だったし、十分な面白さで手堅くとまとまった内容でしたね(^^)そしてリーガンとジャネット
による暴走(爆)は、よくあるドンパチよりもずっとすっきりと明快なだけで無く、ある意味新鮮とも
言えるオチで何とも爽快(^^)あと事件解決後からエンディングまでがゆったりめに描かれて
いたのも良かったなあ〜。奇抜でノリが良くて、抜群のセンスが楽しい出色の一冊です(^^)

シリーズも順調に続いているみたいですが、とりあえず次回作は「Crazy Cool」。ホーキンスの
お話ですね(^^)「T-FLAC」、「ドラゴンワン」に「SDF」が加わって、益々楽しみになりました♪

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池田真紀子

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  1. 2007/05/08(火) 23:59:02|
  2. クレイジー・シリーズ|
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