Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

満月と血とキスと

パラノーマル作品を最近読んでいないという事で、満を持して(?)以前にお友達が大好きと語って
いたシャーレイン・ハリスをピックして見ました。この作家も地味作家&作品リスト入り決定です(笑)

人の心が読めてしまう為、恋人が出来ずに過ごしてきたスーキーは、町に越してきたヴァンパイア
のビルと知り合い、恋人として付き合い始めた。だがそんな折にヴァンパイアと付き合っていた女性
が殺害される事件が連続して起こり、やがてスーキーの周囲にも不穏な気配が漂い始めて・・・。

既読のパラノーマル作品とはまた一風違う世界観や設定が◎。緩やかな序盤から徐々に惹き込ま
れていく感じ。浮遊感にも似た、不思議な空気感の中に機知や鋭敏さが冴えた上質作品でした(^^)

ヒロインのスーキーは読心能力を持つウエイトレス。人の心が読めてしまう「障害」のせいで恋人
も出来ず、周囲からは変わり者として見られています。そんなスーキーですが、クスッと笑いを誘う
可愛さと勇敢さが魅力的でしたね〜(^^)特殊な能力のせいで、難しさを抱えて生きていますが、
辛抱強く自分の能力に折り合いを付けつつ、基本的に前向き。ビルへの想いや決して単純とは
言えない二人の関係を前にして、思い悩んだりする姿も自然体で素直な印象だし、好感度の高い
ヒロインだなあ〜と。あれこれ悩んだりしながらも、スーキーの中にきっぱりとした強いものが感じ
られたし、スーキーの思考や感情を通して、キャラそのものの輪郭がしっかりと浮き彫りになるのも
良かった。飾り気の無い、素のままといった雰囲気がとってもチャーミングなヒロインでしたね(^^)

ヒーローのビルは南北戦争を経験しているヴァンパイア。ヴァンパイアが法律上認知された為、
自分の血縁が残した家を相続し、人間社会と上手く付き合いながら暮らしていこうとしていますが、
物静かで誠実な印象かな。スーキーの事を「あなた」と呼ぶせいか、古風で丁寧な感じがするけれ
ど、堅苦しくは無いし、でも内では激しさがたぎっているのが感じられたりして、底が見えないと
言えるかも(^^)スーキーが惹かれたという静けさが上手く描写されていたし、物静かで優しい一方
でぞくっとさせるヴァンパイアの顔やスーキーを守ろうとする断固とした意志も印象的で、髪の毛を
梳かすシーンなんかは素敵だった。でも私は変身系にヨワヨワなDNAの持ち主なんだよね(^^;)

主役の二人を囲む脇役達は、南部の小さな田舎町ならではといった感じで、気さくだけれど癖の
ある面々が揃っていましたが、女たらしなスーキーの兄や気が良くてハンサムだけれど、脳みそが
足りない(笑)スーキーの同級生に長老ヴァンパイアのエリック等様々な個性がストーリー上で光る
中、スーキーの読心能力によって、キャラ各々の胸の内が語られる下りは面白いと同時に能力故
の難儀さを描いて読ませるあたりも上手いなあ〜と感じました。あと私的には、やはりサムに尽きた
なあ〜というのが本音(笑)変身系萌えDNA故の反応だけで無く、サムの立ち位置が良いんだ。

影ながらスーキーを守ろうとする姿や4年もずっと好きだったのに、ビルの登場でようやく自分の
気持ちに気が付いた(笑)という鈍さ故の片想いモードがたまらなく激ツボなんですよね〜(爆)
犬の姿でスーキーの家に行ってからの下りは可愛いやら微笑ましいやらだし、自分のスタンスを
ちゃんと守っているのも好印象(^^)ツボ直撃のキャラに遭遇でニンマリが止まらずでした(萌)

ヴァンパイアと付き合いがあった女性が連続して殺害され、被害者達と付き合いがあったスーキー
の兄とビルの存在が容疑者に挙げられますが、スーキーはヴァンパイアが集うバーへ出向いて、
聞き込みをします。そんな中スーキーの身に危険が迫りますが、ストーリーは、0プラスやAマイナ
スといった人工血液等の小道具(?)や背景のユニークさにヴァンパイア社会の実態や危うさが
上手く組み込まれていて、段々と面白みが熟していく感じでした(^^)展開の要所要所でスーキー
の心情の動きが確かに描かれていたし、スーキーと脇役キャラ達が絡む、個々のエピソードも
妙味のあるストーリーの流れにおいて、しっかりと活かされていて、時折光るユーモアの種と共に
読ませましたね〜。エンディングも優しかったなあ(私的にはコリーの登場が最高・爆)。切り口は
さっくりとしているのですが、独特の感性が織り成す異世界感が印象的。充実の一冊でした(^^)

シリーズの情報を掲載しようと作者のHPへ飛んだ所、シリーズはかなり進んでいる模様(笑)
「The Sookie Stackhouse aka Southern Vampire Series」として、短編も含めて12タイトル
が刊行されています。私的にはK・アームストロングとのアンソロジーがとっても気になったり(^^;)
いつか続きが翻訳される事を願いつつ、とりあえず地味愛リスト作成に励みたいと思います(笑)

満月と血とキスと (集英社文庫)満月と血とキスと (集英社文庫)
Charlaine Harris 林 啓恵

集英社 2003-10
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  1. 2007/05/31(木) 23:59:08|
  2. 集英社|
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恋に落ちたボス

先日読んだ、モーリーン・チャイルドの「月の夜の誘惑」のスピン。来月刊で三部作が完結です(^^)

ベストセラー作家のヒーローとヒーローに片思いしている秘書ヒロインのお話。従兄弟の死を引き
ずって生きてきたヒーローが、愛に癒されて過去を乗り越えるという流れは前作と同様ですが、
何とも微妙で・・・(笑)秘書としてしか見てもらえないからといって辞職を決めたヒロインが、期待
するばっかりで、意志やガッツが見られなかったのが引っ掛かったなあ〜。覇気に欠けるというか。
ヒーローの家に住む幽霊ネタも凝っている(?)と言えなくも無いけれど、ヒーローとヒロインの間に
通い合うものがイマイチ感じられなかったし、前作に比べるとパンチ不足な作品でしたね〜(^^;)
じい様の意味深発言も気になる事だし、「終わり良ければ・・」を来月の最終巻に期待かな〜(^^)

恋に落ちたボス (シルエット・ディザイア 1180)恋に落ちたボス (シルエット・ディザイア 1180)
北園 えりか

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  1. 2007/05/30(水) 00:13:07|
  2. HQ&SIL系他読書雑記|
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夜におびえて

祝クレオ・ノース・トリロジー刊行♪という事で(笑)、ラブレースの未読LSを一冊ピックしました(^^)

隣人のサムが一晩中カントリー・ミュージックを流し続けるせいで、眠れずにいたモリーは、苦情の
電話をかけたが、受話器を通して銃声が聞こえた為、警察に連絡をした。だが当のサムには何の
怪我も無く、モリーが間違い電話をかけた事が判明するが、その後モリーの家に侵入者が入り・・。

快活で自立心旺盛なヒロインと事故の後遺症に苦しむ空軍少佐ヒーローが、ストーリーの中心で
しっかりと立つ中、殺人犯に狙われるヒーローに頼りつつも、自分の意志を通す強さをきちんと持ち
合わせているヒロインのバランス感もちょうど良い感じだし、ヒロインを守るヒーローのさらっとした
魅力も中々。ヒロインがアクセントを聞き分けて、犯人の目星を付けるサスペンス面ともつれの無い
ストレートなロマンス面もまとまりがあって流れが良く、トータルで無難に楽しめた作品でした(^^)

来月、再来月のクレオ・ノースが楽しみですね〜( ̄m ̄*)あと気になるのは「オメガ」の続き(笑)

夜におびえて夜におびえて
マリーン ラブレース Merline Lovelace 安倍 杏子

ハーレクイン 2001-10
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  1. 2007/05/29(火) 21:18:25|
  2. LS&LS読破強化中|
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虚飾の海

レイチェル・リーの新刊。この作者は過去にNから一冊だけ翻訳されているみたいですね〜。

ある晩、フロリダの別の場所でダンサーと老女が遺体となって発見された。刑事のカレンは、次期
大統領候補と名高い上院議員のグラントの子供達のナニーだった老女の捜査を担当する事に
なり、グラントの周囲を探るが、やがて殺害されたダンサーとグラントの関係が明らかになって・・。

まず感想としては、イマイチでしたね〜(苦笑)MIRAのサスペンスは外れが多いよなあ(ぼそっ)
この作品を読書予定の方は、以下のレビューはスルーかバックされた方が良いかと思います。

ヒロインのカレンは刑事で、上院議員のグラントの邸宅で起こった子守の殺人事件と路地裏で発見
された遺体となって発見されたダンサーの事件を掛け持つ形で捜査に当たりますが、まずこの
カレンの個性がどうにも薄いというか・・・。冷静沈着な女刑事といった雰囲気ですが、背景にしろ
感情にしろ、キャラの描き込みが不足しているせいか、表情に乏しい感じなんですよね〜。事件
解決への意欲やヒーローへの想いも半端な印象で、ヒロインの内にあるものに強さや明確性が
欠けるとでも言うべきか。ロマンスに関しても、政治家としてのヒーローに以前から好感を抱いて
いたとは言うものの、実際知り合って以降は、相手の事を意識するような絡みも見られずだった
ので、ヒーローと事件の関連性を前に公私混同に悩む姿なんかも何だかしっくりこなかったなあ〜。
苦手ヒロインというわけでは無いけれど、ヒロインにしてはキャラ描写が足らずで残念でしたね。

ヒーローのグラントは将来は大統領を目指す上院議員で、妻を事故で亡くし、二人の幼い娘を
育てています。このヒーローですが、幼い頃から親代わりとなって育ててくれた人間が殺害され、
涙を流して哀しみに暮れる姿や環境問題に熱心な政治家という顔を通して、人間味を感じさせる
キャラに描かれてはいるものの、好感は抱けずだったんですよね〜(^^;)まず側近が独断で
やった事とは言え、子供達や友人でもある側近、政治家としての自分の立場をスキャンダルから
守る為として、元恋人の遺体の件を黙っていたのがなあ・・・。しかも警察の捜査が進めば、元恋人
とナニーが同じ場所で殺害された事が明らかになるのは想定出来るはずなのに側近の言うがまま
に手を打たずにいて、元恋人との写真が公に出回る寸前になって慌てて会見を開くのも何だか
なあ〜と。結局は自分勝手な政治家に過ぎないじゃんと冷めた目で見てしまいました(苦笑)あと
自宅で二人の人間が殺害された時点で、危険を察知するのが普通だと思うのですが、何の警護も
付けずに隣人に子供達を預けて、自分はDCへ仕事に行くのも理解出来ず・・・。嫌なヤツってわけ
では無いし、判断ミスを認めて後悔はしていたけれど、状況を捉えて、自分の意志や力で本当に
正しい方向へと持っていこうとしないのが頂けず。政治的な部分以外は冴えないキャラでした(^^;)

ヒーローが推している法案に反対する砂糖きび生産者組合の理事長とその側近やヒーローの側近
に隣人、そしてヒロインの同僚刑事、DCの刑事やFBI捜査官等の脇役が主役を囲み、こまめに視点
が切り替わる流れで描かれていましたが、そのせいで余計にメインのキャラがぼやけ気味になった
ような感じは否めずでした。脇役達の中では、ヒロインと行動を共にするDCの刑事が味のあるキャ
ラで中々の好印象でした。またヒーローが掲げる環境問題や反発する側の考え等政治絡みのネタ
が重すぎない程度に上手く盛り込まれていて、興味深く読ませるなあ〜といった感じでしたね。

ヒーローの周辺を探る為にワシントンDCへ送り込まれたヒロインは、ヒーローと行動を共にしま
すが、路地裏で遺体となって見つかったダンサーとヒーローが一緒に写った写真が届けられた事
がきっかけで、側近がダンサーの遺体をヒーローの自宅から運び出したという事実を知らされます。
その直後にヒーローの子供達が誘拐され、展開が大きく動き出しますが、まずロマンス面はキャラ
の心情が明らかに描写不足なので、感情移入が出来ず、取ってつけたような感じだったかな(^^;)
サスペンス面は、犯人は途中から目星が付いて、ヒロイン達の対応も流動的でしたが、ヒーロー
が身代金を持って動く下りやヒロイン達が犯人の居場所を囲んでからの状況は緊迫感が高まると
いう程では無かったですね〜。盛り上がり切れず、微妙に冗漫に思えたり(苦笑)あとあるキャラが
ヒーローに亡き妻の不倫の真相を告げるシーンはわざとらしさを感じて、ちょっと萎えたりも(^^;)

サスペンスのプロットは悪くは無いと思うのですが、キャラ、ストーリー共に惹き込む力が感じ
られず、全体的に薄味な作品でした。毎月懲りずに(爆)当たりを求めてMIRAのサスペンスを
買い続ける私ですが、来月の「ロマサス・フェア」は待望のラブレースという事もあり、楽しめると
良いなあ〜(^^)・・・しっかりと宣伝していたけれど、大丈夫なんだろうな(爆)>ロマサス・フェア

虚飾の海虚飾の海
駒月 雅子

ハーレクイン 2007-05
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  1. 2007/05/26(土) 20:48:43|
  2. MIRA|
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消せない傷を抱いて

間を置かずに着手した「孤高の鷲」。続きはまた暫くお預けかな〜。その方が良いのですが(笑)

CIAの情報分析官のグレイスは、降格任務として派遣された中東を視察中に銃撃を受け、一緒に
いた軍人やパイロットと一緒に捕虜になってしまった。二週間が過ぎ、瀕死のパイロットを看病
しているグレースの元へかつての恋人のランドンが救出に現れ、二人は何とか脱出するが・・・。

久し振りのヒット作と言えるかな(笑)一難去ってまた一難な状況下にCIAの陰謀やヒーローと因縁
深い麻薬王の存在を上手く絡めてペース良く描かれていたし、序盤のヒロインと瀕死のパイロットの
じーんとさせるエピソード等内容的にもしっかりとしていて、最後まで面白く読めました。ヒロイン、
ヒーロー揃ってキャラ的にもヨシだし、かつては愛し合っていたのに別れてしまった二人の間に通う
ものが、ストイックで寂しげな印象なのも、シリーズの当初に漂っていた空気を思い出させる感じで
良かったです。まあ、いくらその区域のスペシャリストとは言え、ヒーローが単独で救出に向かった
事はちょっと突っ込みたい気もしますが(^^;)、それでも作品そのものを楽しめたので何よりでした。

しっかし・・・我が愛するホークの再登場が無いですね(笑)事務所の電話番(何だそりゃ・爆)とか
でも良いから、顔を見せてくれないかしら〜などとわけのわからない事を言ってみたりも(^^;)

消せない傷を抱いて消せない傷を抱いて
藤峰 みちか

ハーレクイン 2007-04
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  1. 2007/05/25(金) 22:12:11|
  2. 孤高の鷲|
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気高き剣士の誓い

ジェニファー・ブレイクの新刊。北米が舞台のヒストリカルという事で楽しみにしていた一冊です。

セリーナは、弟が決闘を申し込んだ剣士のリオに、弟の命を救って貰うよう嘆願に行くが、リオは
その見返りとして、セリーナの純潔を要求してきた。考えた末にあっさりと承諾したセリーナに
リオは疑問を抱く。弟に傷を負わせただけの決闘が終わり、リオはセリーナの元を訪れるが・・・。

舞台となったニューオリンズという街が持つ、ゆったりとほの暗い雰囲気が漂う中、ヒーローが剣士
という設定が新鮮で○。キャラとストーリーの生真面目さを終始良い感じに楽しめた作品でした(^^)

ヒロインのセリーナは、スペイン貴族との結婚がほぼ決まりかけている、裕福な農園主の娘。家族
思いで召使にも優しく接する、凛とした面持ちのキャラは王道的といった所ですが、無謀なスタンド
プレイに走ったりしないし、またやたらと感情を振り回したりせず、周囲の状況を見ながら行動を
起こす姿は安心材料だったな〜。実は結婚が嫌で、何とか逃れようと考えていたり、自分が原因で
リオが決闘をせざるを得ない状況になった事に対して責任を感じたり等の言動を通して見て取れる
真っ直ぐな性格や静かに滲み出るリオへの想いも、中々好印象でした(^^)でも毅然とした態度で
状況判断がつく一方で一連の出来事の背後に婚約者がいる事を察せないあたりは、人の良い
お嬢様ならではの妥当な反応なのかなと思ったり(笑)背筋がピンとした感じが良かったですね〜。

剣士として生計を立てているヒーローのリオは、家族を殺された挙句自らも奴隷として売られた過去
の持ち主で、復讐の機会を窺っています。クールで感情を抑制しているリオが、胸の内ではセリー
ナへの強い想いを抱きつつも、自分が失ってしまったものをそこに重ね合わせて、決して手に入れ
る事が出来ないと思う姿にはグッときましたね〜。セリーナに取引を持ちかけながらも、根は高潔で
誇り高くて、あと傲慢な感じがしないのも良かった。セリーナの事を思いやるだけで無く、言う事
にきちんと耳を傾けて理解するし、クールな態度の内に激しさと切なさが混在するのが魅力的。
剣士としてのかっこよさや物事に対する見方にも好感が持てたりとポイントの高いヒーローでした。

リオはセリーナが結婚を破談にする為に純潔を失おうと決心している事を知り、一度は名誉を重ん
じるものの、結局二人は関係を持ちます。一方で伯爵の悪行を耳にしたセリーナの弟が行方不明
になり、セリーナに頼まれたリオは捜索に当たります。ストーリーはその時代と場所ならではの
事柄が背景にしっかりと盛り込まれていて、会話のやり取りが多く、じっくりと進んでいく感じ。
会話のせいで、流れが微妙にスローダウンするように思える時もありましたが、会話そのものは
名誉や約束を重んじながらも、相手への想いを深めていく個々の心情面同様丁寧に描かれて
いましたね。リオの剣士仲間を始め、脇役達の配置やパスクアーレとの決闘シーンも○ですが、
伯爵を追ってキャラが集まる最後の下りは、雑音が行き交う感じで、作品の雰囲気に似つかわしく
ないような印象がややアリでした(笑)でも内容的には趣ある空気感と安定した筆力で最後まで
引っ張るし、王道的であると同時に新鮮みのある一冊でした。次回作への興味が募ります(^^)

この作品は「The Masters at Arms Series」の一作目という事ですが、続く二作目の
「Dawn Encounter」はケイド、三作目の「Rogue's Salute」はパスクアーレが主人公になるそう
です。来年の2月には四作目の「Guarded Heart」が刊行予定との事。翻訳されると良いなあ〜。

気高き剣士の誓い気高き剣士の誓い
ジェニファー・ブレイク 田辺 千幸

ヴィレッジブックス 2007-05
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  1. 2007/05/24(木) 23:59:29|
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キス・キス・キス 3時15分、いつものカフェで

「キス・キス・キス」の第二弾。シリーズ化(?)されて、今後も刊行されると良いですね〜(^^)

「チョコレートが溶けるほど」 エリン・マッカーシー

Hグッズを売る目的のパーティーを自宅で開いて、お金を稼ごうとするヒロインとヒロイン弟の親友
&家主で、ずっとヒロインに片想いしていた化学者のヒーローのお話。ヒロインが注文したHグッズが
間違ってヒーローの自宅に届いた事がきっかけで、二人の仲が急速に深まっていく中、オタク系の
年下ヒーローの魅力が冴えていましたね〜(^^)相場よりも格安の家賃で自宅の上を貸しつつ、
影ながらヒロインの安全を思いやっていたり等々・・・ヒロインに一途でメロメロだし、論理的な一方で
屈託無い明るさがあり、優しくてセクシーで自然体。そんなヒーローが自己評価の低いヒロインを
ありのままに見つめている眼差しが愛情深くて胸キュンなんだなあ〜。どこか無防備な可愛さが
あるヒロインも○でしたね(^^)作品としては感情面で素直に読ませるのが良かったし、Hグッズを
購入に来たヒロインの友人達や弟の存在等も流れに上手く絡めて、手堅くまとまっていたなあ〜と。
読後はやわらかいような、幸せな気持ちになりましたね。優しくてチャーミングなストーリーでした♪

「避暑地の夜に」 モーガン・リー

10年前に喧嘩別れしたカップルの再会物。ヒーローとやり直すべく、率直に自分の想いを伝える
ヒロインの前向きな強さがお見事な作品でしたね(笑)でも欲しい物を追うだけで無く、ヒーローの
事を幸せにしたいと思うヒロインの気持ちが素敵。ヒーローはワイルドで荒っぽい感じだけれど、
ヒロインを前にすると弱くなってしまうのが、何とも微笑ましかったな(^^)ページ数が短いだけに、
感情面のやり取りに深みがいま一つ見られなかったのが残念ですが、10年前から愛し合っていた
という事でOKなのかな?(笑)ヒロインの積極性が光りつつ、妥当な内容で楽しめました(^^)

「3時15分、いつものカフェで」 シャノン・アンダーソン

妹の面倒を見ながら、仕事と学業の両立に頑張るヒロインとヒロインが働くカフェの常連客で、
ヒロインが応募した会社の経営者でもあるヒーローのお話ですが、これがまた長男君なヒーローで
ツボ直撃(爆)カフェではいつも同じメニューを頼み、意外性やサプライズ、空想的な事は一切
求めず、信じずなヒーローのヒロインに対する想いの強さや真っ正直で不器用な愛し方が可愛い
やらもどかしいやらだったし、ヒロインとの出会いによって、ヒーローが良い感じで砕けていく様や
自分は人を愛せないと思い込み、ヒロインに去られた後の落ち込み振りも、心情面から確かに描か
れていて、マッケナ特有の切ないまでの激しさや深遠さは無いものの、苦労しながら頑張っている
ヒロインのしっとりとした女心の揺れも含めて、ポイントを着実に抑えた内容でしたね(^^)ヒロイン
とヒーローを取り巻く家族や友人達の立ち位置も程良く、ラストのソネットとすみれのブーケの下り
は、マッケナだからこそベタにならず、ピュアな甘さが輝くエピソードと言えるかな。キャラ、ストーリ
ー共にバランス感があり、明るめのトーンが○。可愛くてちょっぴり切ない、素敵な作品でした(^^)

「チョコレート〜」のヒロインの友人達のスピンがある模様ですね〜(違っていたらゴメンなさいです)
モーガン・リーはアンソロジーのみ作品が刊行されているみたいで、ネットでも大して情報が拾えず
でしたが、シンプルに楽しめるアンソロジーはやっぱり良いですね〜。今後の刊行を期待します♪

キス・キス・キス3時15分、いつものカフェでキス・キス・キス3時15分、いつものカフェで
シャノン・アンダーソン みすみ あき

ヴィレッジブックス 2007-05
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  1. 2007/05/22(火) 23:59:28|
  2. キス・キス・キス|
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美しい嘘

書店で衝動買いした一冊(笑)機を逃さない内に早速着手しました。こちらも続編アリだそうで(^^;)

車に轢かれかけた子供を助けた事で、マスコミに報じられたフリーライターのリドリーは、あなたは
私の娘ではないかと書かれたメモと写真を受け取った。リドリーは迷いながらも、同じアパートの
住人のジェイクの協力を得て調査を進める事に決め、やがて封書の送り主が判明するが・・・。

とりあえず・・・正統派のロマンティック・サスペンスを期待して読むと、外す内容だと思います(笑)
以下ネタばれアリの内容になりますので、未読の方はスルーかバックされる事をお薦め致します。

NYでフリーライターをしているヒロインのリドリーは、ある日車に轢かれそうになった子供を救い、
その事がマスコミに大きく報道されてから程なくして、「あなたは私の娘ではないか」というメモと
写真が入った封書を受け取り、その結果平穏だったリドリーの人生が変動していく事になります。
ストーリーはリドリーの一人称で進んでいきますが、両親の愛情に恵まれて育ち、社会的にも成功
を収め、優しさとシニカルな面を併せ持つ現代女性といったリドリーのキャラが持つ個性や感情が、
手厚く、丁重に描出されているのが出色だなあ〜と。事無かれ主義の両親やドラッグ中毒の兄、
そして亡きおじのマックスに抱く愛情や錯雑とした想いの中で、混乱や困惑に足を取られて、真実
を追う事を躊躇し、戸惑いながらも、現実と向き合う事によって、自分自身を探そうとするリドリーの
姿が細やかに浮き彫りになる様は、ある種のリアルさを感じさせるし、とにかく心情の描写が綿密
なので、強さや弱さ等人間的な部分で色々と感じ入らせる深みを持つヒロインといった感じでした。

ヒーローのジェイクは、リドリのアパートに引っ越して来たばかりの彫刻家。リドリーから事情を
聞かされて真相追求の協力を申し出ますが、それだけは無いミステリアスな部分が多く、徐々に
ジェイクの正体が明らかになっていきます。このジェイクが味わい深いキャラでしたね〜。本当は
私立探偵で、親に捨てられて里親の元で辛い思いをしながら育った過去の持ち主でもあり、自分の
出生に関する真実を追いかける内にリドリーに行き着き、意図的に近づいたわけですが、強くある為
にジェイクと名乗る事に決めたエピソードなんかもほろっとさせたし、冷静な立ち居振る舞いに深い
物悲しさが漂っているんですよね。自分自身を探し続けている人の孤独感がジェイクの静かな姿を
通して痛切に描き出されているだけで無く、相手に対して心を開く事の難しさの中に思いやりが感じ
られるのもまた切なく映った。直感的なものに始まり、理解や共感が通い合う事によって、形作られ
ていく二人の関係は愛情と共にどこかほろ苦いものを引きずるような感じもして、印象的でしたね。

封書の送り主を突き止めたリドリーは、ジェイクと共に会いに出かけますが、その男は三十年以上
前に殺害された女性の行方不明になっている娘の父親で、リドリーが自分の娘のジェシー・ストーン
である事を聞かせますが、話の途中で殺害されてしまい、以後リドリーは何者かに追われます。
ストーリーは、ゆったりとしたペースで進んでいきますが、緩やかな流れの謎解きよりも、リドリー
自身の内面の機微や両親や兄、マックス、そしてジェイクとの関係性を丁寧に掘り下げて読ませる
感が強かったですね〜。またマックスが運営していた非営利組織による、虐待されている子供を
救うという大義名分の下の人身売買に関する事件面については、親または子供から一方的に引き
離されて人生を決められてしまった被害者達の気持ちをより考えさせる重さや現実感があり、
展開の早いサスペンスの面白みとは違う興や重量感に惹き込まれて読み切った感じかな〜。
ページを追わせる力強さと滲み出る情感、そして読後に残る淡い寂寥感が印象深い一冊でした。

ストーリ上でリドリーが指摘していた通り、人身売買に関する諸々で釈然としない点が幾つか
あったのがちょっと気になるのですが、今年刊行された続編の「Sliver of Truth」の中で描かれて
いるとか?作風が独特なので今後も是非読みたいと思いますが、果たして翻訳されるのかな(^^)

美しい嘘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ウ 20-1)美しい嘘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ウ 20-1)
対馬 妙

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  1. 2007/05/21(月) 23:59:14|
  2. 早川書房|
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Trial & Error

サイトいじりをしつつ、アマゾン散歩中に見つけた一品(笑)「マイアミ弁護士 ソロモン&ロード」
シリーズの四作目だそうです(^^)本国では順調な刊行ペースですが、翻訳の方は・・・?(^^;)

Trial & ErrorTrial & Error
Paul Levine

Bantam Books (Mm) 2007-05
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  1. 2007/05/20(日) 23:00:24|
  2. 原書新刊|
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この夜が明けるまでに

前二作がどうも頂けずだった「孤高の鷲」。「フェニックス結社」になる以前の方(シリーズ最初)が、
断然面白かったなあ〜と思うし、私的にチームリーダー(&その妻)がネックだったりする場合が
たま〜にありますが(苦笑)、「狼たちの休息」同様、息抜きも兼ねて今後も読んでいくつもりです。

カーラは、父親の葬儀の席でニックという男性に声を掛けられ、事故死した父親が、数日前に自殺
したニックの父親と同様に実は殺害された可能性がある事を聞かされた。ニックから協力を求め
られたカーラは、早速真相を明らかにすべく行動に出るが、そんな矢先に何者かに襲われて・・・。

留守番電話にメッセージを残したFBI捜査官の急死と父親が残した、数人の名前が書かれたメモを
不審に思ったヒーローが、メモに書かれていた人物を探し出した所、相手は既に事故死していて、
結局その娘でコンピューター・プログラマーでもあるヒロインに事情を話し、協力を求めるというお話
ですが・・・。う〜ん・・ネタ自体は面白いんですよね。序盤あたりは展開が早い印象で、良いかな〜
と思ったのですが、二人が犯人側に追われる一方で、肝心の真相追究に着実な手ごたえが見ら
れないままストーリーが進んでいくせいか、中盤はズルズル気味な感じがしたかな。35年前の
ベトナム戦争当時の麻薬密輸に絡んだ事件の真相への持っていき方もいまひとつだし、設定が
良いだけに、描き方が違えばもっと面白くなったのでは・・と思いました。あと犯人に関して全く
情報が無かったのも、何となく唐突感があるような。キャラに関しては、活躍振りは微妙な感じも
ありますが(笑)、ヒーロー、ヒロイン揃って特に癖も無くて、読みやすかったのが何よりです(^^)

前二作に比べると楽しめたので(笑)、まずまずって所でしょうか。続きも近々着手予定です(^^)

この夜が明けるまでに (シルエット・ラブストリーム 321 孤高の鷲)この夜が明けるまでに (シルエット・ラブストリーム 321 孤高の鷲)
西江 璃子

ハーレクイン 2007-03
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  1. 2007/05/19(土) 18:51:48|
  2. 孤高の鷲|
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愛は砂漠の水のように

↓の後だけにハズレを避けるべく、当確作家としてピックしたクレンツ。安心して楽しめます(^^)

贋作疑惑に巻き込まれたアート・コンサルタントのアレクサは、地元のアヴァロンにオープンする
リゾートホテルの美術品コレクションをまとめる手伝いを内密に行いながら、美術界に復帰する
チャンスを狙っていた。だがホテルのオーナーでもあるトラストと12年振りに再会し、当時事故死
したとされる父親の死の真相を追うトラストと行動を共にする内に二人は惹かれ合うが・・・。

美術品、自己啓発や真理の追究を掲げるニューエイジ団体等の背景を上手く敷いてまとめつつ、
しっかりとしたストーリーの随所にクレンツらしさが光る作品でしたね〜(^^)さすがの面白さでした♪

ヒロインのアレクサはアート・コンサルタント。贋作疑惑に巻き込まれた為に、現在は地元でレプリカ
を扱う店を経営しながら、美術界に復帰するチャンスを狙っています。頭が良くて、自分の意見を
はっきりと口にする一方で何事においても慎重なアレクサですが、スマートさの中に気の良さを
感じさせる、クレンツのヒロインならではのキャラは今回も○でしたね〜。相手の話に耳を傾け、
きちんとのみ込んだ上で自分の考えを言う。そのやり取りから生まれていくパートナーシップが
快活で気持ちが良いだけで無く、アレクサの個性もまた上手く光っていたなあ〜といった感じで(^^)
トラスクの胸の内を察するアレクサの思いやりや優しさ、キャラそのものが持つ自然な雰囲気も
好印象だったし、短いエピソードながらも、穏やかな絆が感じられた義父との関係も素敵でした(^^)

ヒーローのトラスクは怒れるヒーローとでも言うべきか(笑)12年前に事故死した父親の死の真相
を突き止めようとする冷徹なビジネスマンですが、夢だけは大きいものの、経営能力ゼロだった
父親に対してトラスクが抱いている複雑な気持ちが巧みにキャラに投影されていて、今まで読んだ
クレンツのヒーローとは、また一風違う印象だったのがとても興味深かったですね〜(^^)そんな
トラスクのキャラが、アレクサに惹かれていく内にだんだんとほぐれていく感触が着実に描かれて
いるし、アレクサを心配するあまり抱きしめたい想いをこらえて、CEOらしく(笑)怒鳴ってみたりと
感情を表に出す姿なんかに、普段は抑えのきいたキャラならではの不器用さが見て取れて、良い
感じでした(^^)あと弟想いのアニキな面も私的にはしっかりとポイント高しだったりします(笑)

アレクサとトラスクを囲む脇役達は、ニューエイジ志向のキャラが多く顔を揃えていましたが、ある
意味あっぱれとも言える厚顔振り(笑)で終盤に登場した、アレクサの元雇い主が断然ヒット(^^)
存在感と言い、ピンチの際の活躍(?)と言い、おかしかった〜(爆)ツボ直撃。ストーリーの流れ
にどう絡んで来るのか気になっていただけに、おいしく盛り上げてくれて、ニンマリでしたね♪

12年前にトラスクの父親とビジネス上のパートナーを組んでいた義父の疑いを晴らすべく、アレクサ
はトラスクと共に真相追究に乗り出しますが、パートナーの一人が事故死し、そのパートナーの
元妻が姿を消したりと不審な事件が連続する中、町に本拠地を構える、ニューエイジ集団の
「ディメンション・インスティテュート」が事件の中心に浮かび上がってきます。ストーリーは安定
した流れで展開していくし、アレクサとトラスクの軽妙な掛け合いに、謎解きの過程を丁寧に絡め
ながら、クレンツならではの温度感で始終手厚く描かれていて、最後までしっかりと面白さをキープ
した内容でした。特に驚きは無くとも、オチまでの流れが弛まないのが何よりなんですよね〜。
また、アレクサとトラスクが交わすセリフの中に、思わず唸ってしまう粋なものが幾つかあったのも
印象的。クレンツらしい上手さと面白さが光る良作でした(^^)しっかし・・この邦題、集○社っぽい?

今年に入ってから、各出版社からクレンツ作品の翻訳が連続していますが、次は今月末に出る
「夢見の旅人」ですね〜。パラノーマル作品という事で興味津々。こちらも楽しみ、楽しみ♪

愛は砂漠の水のように (MIRA文庫 JK 1-6)愛は砂漠の水のように (MIRA文庫 JK 1-6)
村井 愛

ハーレクイン 2007-05
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  1. 2007/05/17(木) 23:00:12|
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お詫び

最近Blogがやけに重いですよね〜(><)特に夜の21時以降は繋がりにくくなっていると思います。
利用者の増加だけで無く、レンタル先のfc2が便利機能の追加に取り掛かっていたりすると、繋がり
が悪くなるみたいです。それにしても最近は重さは一体・・・(^^;)来て下さるゲストの皆様に
ご不便をおかけしてしまい、申し訳ありません。今後ともどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m

レビューは明日UP予定です〜(^^)繋がりの良い時間帯に書きたいなあ〜(苦笑)

  1. 2007/05/16(水) 22:24:43|
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湖水の甘い誘惑

お初作家のエリザベス・スチュワート。先月のA・エイムスに続き、「Elloras Cave」からの作品です。

売れっ子作家のエルギンは、周辺で続いているストーカー行為を無視していたが、ある日エルギン
を脅したホームレスが殺害され、エルギン自身も襲われてしまった。三ヶ月の間都会を離れる事に
決めたエルギンは、ボディーガードのハームと共に湖畔の別荘へ向かい、二人は惹かれ合うが・・。

初っ端からなんですが(苦笑)・・・いや〜・・・読むのにしんどい事この上無しでした。( ̄_ ̄|||)以下
ネガティヴな内容につき、未読の方やこの作品をお好きな方はスルーかバックして下さいね。

ストーカーに付け狙われる売れっ子官能小説家のヒロインとボディーガードを務めるヒーローの
お話ですが、このヒロインがとにかく耐え難い。よくいる危機感が欠如した、「私は大丈夫」なヒロイン
というだけで無く、思慮や知性が全くもって感じられない言動の数々には、不快指数がMAXに到達
しました(爆)中でも決定的だったのが、ボディーガードの言う事を聞かずに美容院へ行った挙句、
ヒロインを庇って車に轢かれ、重体に陥ってしまったボディーガードの為に自腹で著名な外科医を
呼ぶ事を決めた時のやり取り。その際に言った友人に言った、「私がドクターを雇った事を知られ
ると、私が間違っていたのを認める事になる」というセリフには、そういう問題じゃないだろっ!と怒る
やら呆れるやらで、ただただ唖然・・・・( ̄д ̄)これで罪悪感を感じているとは到底信じられずだし、
その後も、事件が起こったのは犯人とヒーローと友人のせいだとか、ヒーローを自宅から追い出そう
として、レイプ未遂云々の無茶苦茶な発言が続いたりと、ウンザリしっぱなし。別荘に行ってからは
言動が落ち着いてきましたが、前半の悪印象を挽回する程でも無く、とにかくキャラ的に何の魅力
も深みも見られないヒロインでしたね〜(呆)100頁を過ぎたあたりで、完全にさじ投げしました(爆)

ヒロインのキャラを理解出来るような背景や設定が何かしら盛り込まれていれば、汲み取れるもの
もあったかも・・とも思うのですが、そういった要素だけで無く、ヒロインがヒーローに惹かれていく
心情面の動きなんかもろくに描かれていなくて、何か粗略な感じが否めずだし、一方のヒーローも、
これがまた印象薄でしたね・・・(^^;)そもそもこのヒロインに惚れる事自体私には謎ですよ(ぼそっ)

まあ、前妻に関するエピソードとか感受性を窺わせるような面もあったけれど、特に個性が立つわけ
でも無く、ヒーロー側の感情描写も浅くて、二人の関係を巡る感情の機微や趣きが読み取れず
でした。湖にまつわる小話やヒロインの友人の存在とかは割と気の利いた描かれ方をしていたよう
にも取れますが、ストーリーの流れには噛み合わず、活かされきれていない風に思えましたね〜。
ヒロインを付け回すストーカーに関するサスペンスは、犯人の意図も明確で、思いがけずまともと
言える(笑)内容でしたが、ヒロインの救いがたいキャラがどうにも致命的だし、ストーリーそのもの
も張りが無く、ラブシーンも盛り上がらずに上滑り状態。終始ダメダメに尽きた作品でした(−_−)

読む本が何冊かパッとしない事が続きましたが、ここまで難儀を極めた作品は本当に久し振り
ですね・・・(疲労困憊)あっ、否定的な内容ですが、一個人の意見に過ぎませんので、ご了承を〜。

湖水の甘い誘惑 (ラズベリーブックス ス 1-1)湖水の甘い誘惑 (ラズベリーブックス ス 1-1)
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  1. 2007/05/15(火) 22:46:12|
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春の雨にぬれても

「壁の花」シリーズ四作目。こんなに順調にシリーズを読破出来るとは・・・。ありがたい事です(^^)

「壁の花」のメンバーの中で唯一結婚相手が見つからないデイジーは、業を煮やした父親から、
二ヶ月以内に結婚相手が見つからない場合は、父親の右腕でもあるマシューと結婚させるという
最後通牒をつきつけられてしまった。そんな中デイジーは、英国へ来たマシューと再会するが・・・。

「壁の花」もこれでフィナーレだと思うと寂しい限りですが、四作揃って申し分の無い内容で読ませる
素晴らしいシリーズだなあ〜と。最終巻の今作も、メインのロマンス他お楽しみたっぷりでした(^^)

ヒロインのデイジーは、読書の虫で夢見がちなタイプ。花婿探しをしていると言っても、アナベルや
エヴィーのようにせっぱ詰まった状況にないせいか、これまでは元気で、どこか幼さが残っている
ような、伸び伸びとした女の子といった印象でしたが、ヒロインになって、魅力が完全に開花した感じ
でしたね〜(^^)父親そっくりの冷徹で現実的な実業家なだけで無く、さえない外見的にもお断りだと
思っていたマシューと再会後のデイジーの心の変化や揺れ、言動は恋する乙女そのもので、素直
な可愛さを見せつつ、自分の気持ちにポジティヴに構える姿勢は◎。マシューの人間性を知って
いく内に、欲しいものが明確になった時点で、つべこべ言わずに行動する率直さや秘密を中々明か
さないマシューを絶対的に信じる強さも素敵だった(^^)また何でも分かち合ってきたリリアンとの
関係に生じた微妙な変移と姉妹愛においても着実に読ませるし、デイジーの内にある想いの機微や
キャラの成長振りが気持ち良く描かれていましたね(^^)しっかりと個性が立つヒロインでした♪

一方ヒーローのマシューは、デイジーの父親のお気に入りで、頭の切れるビジネスマン。七年前に
デイジーに出会って以来ずっと想いを秘めていますが、過去に絡んだ秘密を抱えている為に、
デイジーとの未来は無いものと諦めています。そんなマシューですが、文句無くデイジーにメロメロ
だし、真面目で機転の利く、有能な青年といった感じで好印象なヒーローでした。デイジーの髪の毛
が入ったボタンを密かに持っていたっていうエピソードやデイジーの事をただ愛するだけで無く、
深く理解している眼差しは印象的だったなあ〜。ただキャラの輪郭が細めだったんですよね。特に
クセの無い、ストレートなキャラなりの魅力がしっかりとあるし、何よりもデイジーとお似合いなので
OKなのですが、最終巻という事で脇役達のやり取りにページが割かれてしまったせいか、マシュー
が抱える秘密や背景がキャラにもう一歩深みを与えるレベルまで描き込まれていないかな〜とも。
しっかし・・マーカスやハントの間に置かれると、まだまだ若いなあ〜と思わずニンマリしました(笑)

そして脇役達については、まずこのお方から(笑)マーカスですよ〜(^^)毎回素晴らしい活躍振りで
魅せてくれますが、自分の存在意義に不安を抱くデイジーにかける言葉の深さに感動させられ、
ボウマン姉妹に陥落するまでの症状(笑)をマシューに語るシーンにはしっかりと笑わせて貰い
ましたが、やっぱりリリアンの出産の下りだわね〜(爆)愛妻の出産に思い切りうろたえ、生まれて
きた娘に何でも買ってあげるとメロメロなパパ振りを披露するマーカスのチャーミングな事!警官
相手にぶち切れる終盤まで、始終抜群の魅力と存在感で魅了しまくりでした(^^)デイジーの結婚に
対するリリアンの言動は、いかにもリリアンらしいなあ〜といった感じでしょうか。妹を愛するあまり、
離れたくなかったり、幸せになって欲しい思いから、強い言葉がついて出る所をアナベルやエヴィー
が上手く聞きつつも、フランクに諭すバランス感に、「壁の花」の友情が見えてニッコリでした。

エピローグのお喋りシーンもご機嫌でしたね〜。そしてその前にセバスチャンがエヴィーのお腹に
触れたのが激ツボ(^^)セバスチャン好きにはたまらない一場面だったなあ〜♪あとマーカスを
「哀れなやつ」呼ばわりした(爆)ハントには笑ったし・・等々メインのロマンスを囲むサイドは楽しさ、
おいしさが溢れ出る充実振りでしたね〜。心地良い賑やかさを存分に堪能しました(^^)またローン
ボウリングの下りや願いの泉等自然豊かな領地ならではのシーンも開放的で○。これが最後と思う
と寂しいけれど、キャムの作品に期待です(笑)セバスチャンとエヴィーの再登場はまず当確かな?

マシューが自分に惹かれている事を知ったデイジーが、マシューに嫉妬をさせるべく行動に出た
結果二人は結ばれ、マシューはデイジーに結婚を申し込みますが、やがてマシューが明言を避け
ていた過去を知る人物が姿を現します。デイジーとマシューが関係を持つまでの流れも感情を込め
ながら読ませるし、↑で触れたように脇役達の見せ場が細やかに盛り込まれている一方でマシュー
の秘密に絡んだ終盤の下りが、窮屈気味な流れで描かれてしまったのが惜しかったなあ〜と。
常に細部にまで行き届いた構成で丁寧に描いていくだけに、今回のゆとりに欠けたまとめ方はちと
残念でした。まあ、激高する伯爵様(笑)とボウマン父は見物でしたが(^^)それでもストーリーは
全体を通して生き生きとしていて、よどみ無く進んでいくし、甘さと優しさが香るロマンスも情があり、
素敵だったな〜。安定した高い筆致で読ませる、明るくて朗らかな一冊でした。楽しかったです(^^)

さて今後のクレイパス作品の翻訳ですが、どうなるのか・・・?とりあえず「Dreaming of You」と
キャムがヒーローになる新作「Mine Till Midnight」は是が非でも刊行して頂きたいですね(^^)

春の雨にぬれても (ライムブックス ク 1-7)春の雨にぬれても (ライムブックス ク 1-7)
古川 奈々子

原書房 2007-05
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  1. 2007/05/14(月) 22:08:42|
  2. リサ・クレイパス|
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SEP作品BESTヒーローズ投票

を始めました〜。サイト2周年記念の企画みたいなものです(笑)メインとサイドで投票が分かれて
います。現時点では期限を設けておりませんので、お気持ちが決まられた際やお手すきの時にでも
ポチして頂ければ嬉しいです(^^)サイトのトップページのバナーから投票システムに飛べます。
SEPスキーの方々の2票をお待ちしております♪どうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m

  1. 2007/05/12(土) 18:02:31|
  2. スーザン・E・フィリップス|
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欺きのワルツ

クレイパスの後だと微妙に読めないような気がして仕方が無い(^^;)、A・スチュアート作品です。

浪費家の父親によって一文無しになったアネリーゼは、高貴な生まれの為に働く事も出来ない為、
貴婦人の話し相手や付き添いをしながら、裕福な家の世話になっていた。アナリーゼの新たな滞在
先は新興成金の家で、一人娘を貴族に嫁がせる為の指南役を任されたが、放蕩者として悪名が
高く、また経済的に貧窮しているクリスティアンが、花婿候補として一人娘に近づいていて・・・。

ヒロインのアネリーゼは、高貴な生まれの為に金銭を稼ぐ仕事に就く事が出来ず、地味な服装で
スタイルを隠しつつ、話し相手や付添い人をしながら裕福な家庭に滞在しています。女性にして
は長身で、人目を惹くような美人でも無く、性格的にも真面目で堅苦しいといった設定ですが、
言いたい事をはっきりと言うキャラなので、ヒーローとの掛け合いは割と楽しく読めたかな〜。でも
発言が偉そうに取れる事もあるので、ちょっと微妙な面もあるのは否めず。自分の境遇を哀れむ
ような思いが垣間見れたり、惹かれてはいけない相手に惹かれてしまう胸の内等ヒロインの心情も
ちゃんと描かれている中、ヒーローに恋して、綻びが出てきたせいか、中盤あたりからようやく
キャラが活きてきた感じでした。実は口が悪いところなんかは微笑ましく思えたりしました(^^)

ヒーローのクリスティアンは、後に子爵の地位を継ぐ予定ではいるものの、堕落した放蕩者として
有名で、財政的には破綻状態。ヒロインが面倒を見ている成金の娘とのお金目当ての結婚を狙って
います。A・スチュアートらしいヒーローだけれど、それほどワルでは無かったですね〜。悪魔的な
魅力は思ったほど感じなかったかな。革命で家族を殺害されたという背景からも、ヒーローのキャラ
が読み取れたのは良かったし、何だかんだ思いながらも、ヒロインに惹かれていく姿には可愛さが
見られました(^^)悪ぶっているけれど、割とチャーミングな面もアリで、私的には中々でした。

ヒロインの雇い主が、実は奴隷商人である事が判明し、脅迫金をせしめたヒーローは、更に一人娘
を連れ出して、駆け落ち婚を目論みますが、ヒロインと一人娘の幼なじみが後を追いかけます。
全篇を通してスイスイと読めちゃうのですが、ストーリーの前半部分は、割と薄味気味。でも
中盤あたりから展開に弾みが出てきて、ヒロインのキャラ同様に面白くなっていった感じかな〜。
連れ出したはいいものの、一人娘の愚痴や泣き言に手を焼いてウンザリするヒーローは笑えたし、
あと最後に登場したヒロイン姉の存在感は、ヒーローがビビる(笑)だけあってあっぱれでした(^^)
そして子供達を叱るセリフが笑える、ヒーローのパパ振りが○なエピローグも良かったですね。

特に大きなダメ出しも無いけれど、凄く盛り上がるわけでも無く、前半部分のせいか、作品的に微妙
に印象が薄めなのがちょっと残念。でも良い面もちゃんとあるし、トータルで言うとまあまあかな〜。

欺きのワルツ (MIRA文庫 AS 1-5)欺きのワルツ (MIRA文庫 AS 1-5)
佐野 晶

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  1. 2007/05/11(金) 23:02:17|
  2. MIRA|
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サイト2周年

本日サイトの方が2周年を迎えました〜。いつもご愛顧頂き、本当にありがとうございますm(_ _)m

あちこち中途半端の万年工事中&ロマンス本愛を暑苦しくを垂れ流している怪サイトですが(^^;)、
これからもマイペースで楽しくやっていきたいと思います。今後ともどうぞ宜しくお願い致します(^^)

  1. 2007/05/10(木) 20:12:10|
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(一人)ローリー・フォスター祭り Part6

祭りも残すところあと一回です。この作品は近々再販されるそうですが、二話収録の抱き合わせ本
で刊行されるとの事なので、オリジナルを入手して、正解だったと私的には思っています(^^)

レイプされて以来異性と付き合えなくなってしまったヒロインと慈善オークションでヒロインの姉に
競り落とされて、ヒロインへの誕生日プレゼントにされたヒーローのお話ですが、ヒロインの事を
思いやりながら、ひたすら我慢我慢(笑)を重ねる優しいヒーローが○だし、徐々に心を開いていく
ヒロインの素直なキャラも好感がありました(^^)またストーリーが、Tならではの軽いノリでは無く、
ヒロインがレイプによって受けた傷をヒーローに話す事によって、過去から立ち直り、二人の関係に
理解や愛情が生まれていく過程をじっくりと描いた内容だった事や登場キャラが、主役の二人と
ヒロインの姉のみという設定も、これまで読んできたローリ作品とは一風違った印象でしたね(^^)

軽く楽しみたい時には外してしまうかな〜とも思いますが、トータルで過不足無く描かれている良作
でした。ヒロイン姉のシェイが主人公になる「The Secret Life of Bryan」が早く読めますように(^∧^)

愛のオークション―炎のとき (ハーレクイン・テンプテーション)愛のオークション―炎のとき (ハーレクイン・テンプテーション)
Lori Foster 山田 信子

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  1. 2007/05/09(水) 23:59:04|
  2. HQ&SIL系他読書雑記|
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あの夏の天使

タラ・ジャンセンの「クレイジー・シリーズ」第一弾。また一つ楽しみなシリーズが増えましたね(^^)

失踪した祖父が残したメモを手がかりに、シスコというゴーストタウンへやって来たリーガンは、初恋
の相手でメモに名前が記載されていたクインと再会した。クインは祖父の行方を知らなかったが、
後をつけてきた追っ手から逃れる為にリーガンはクインと行動を共にする事態に陥ってしまい・・・。

久し振りにインパクトのある作品に遭遇してうきうき状態(笑)ホント、面白かったです(^^)遊び
のきいた奇抜な設定を始めとして、面白みが濃縮したアップテンポなストーリー展開、個性の立つ
キャラ達、そして胸キュンで読ませるロマンス。どれを取っても申し分の無い痛快作でした(^^)

ヒロインのリーガンは古生物学者。祖父や妹の事を常に心配している、真面目なしっかり者タイプ
ですが、自我を振り回すありがちなタイプでは無かったのはまず好印象でしたね(^^)あれよあれよ
という間に事件に巻き込まれてしまった中、あって然るべき混乱や怯え、再会した初恋の相手の
クインへの揺れ動く想い等リーガンの胸の内がちゃんと汲み取れたのも良かったし、印象深かった
のが、ウィルソンの目を通して語られたリーガン像かな。両親の死がリーガンに与えた打撃を思う
と、ウィルソンやニッキー同様に切なくなったな〜。そして最後の行動はあっぱれの一言でした(笑)

ヒーローのクインはかつて自動車泥棒をしていた非行少年で、その後空軍のパイロットを経て、
現在は特殊任務を担うペンタゴン直属のSDFというチームに所属しています。このクインがとっても
魅力的!メカニックな面も勿論オイシイですね〜。16歳の時にリーガンに惚れて以来ずっと想い
を抱き続けていたっていうのもツボ直撃なのですが、リーガンに声をかけらずにいながらも、相応
しい人間になるべく、大学へ入ったという涙ぐましい事実には感激する事しかりだったなあ〜。
リーガンの元夫の車を盗んだエピソードやホーキンスの事で嫉妬する姿もとても可愛かったし、
クインが育った家庭の背景やお母さんとの優しい関係が描かれていたのも良かったですね(^^)
気取らないかっこよさが良い感じで出ている一方で、一途でロマンチストでもあるキャラは◎でした。

リーガンとクインのロマンスについては、「ジャネット」のボンネットやらトランクやら(爆)でのラブ
シーンがホットに描かれていましたが、感情の動きが巧みに織り込まれているので、より深く読ま
せる内容だったのが凄く印象的でした。特にクインがリーガンに抱く、まじりっけの無い想いには
グッときたなあ〜。リーガンに対する率直な向き合い方も気持ちが良かったです(^^)一方の
リーガンは最後にちょっと及び腰になるけれど、へんに意地を張ったりしないし、怯えもまた可愛く
映りましたね。初恋ならではのピュアな甘さが香る二人のロマンスが、形質そのものはシンプル
ながらも、遊び心たっぷりのストーリーの中で異彩を放つような印象で、とっても素敵でした(^^)

今回メインのロマンスに並行して、リーガンの妹のニッキーとニッキーを守る為に送り込まれた
キッドのロマンスが描かれていましたが、奔放なアーティストである反面、内には繊細なものを
持つニッキーと電子工学の天才で、スナイパーのキッド。この二人のキャラが光っていましたね〜。
各々の個性を上手く出しながら、感情面も手厚く描かれていたし、サイドとは思えない充実振りで、
二人が主役になる「Crazy Kisses」への期待が高まる内容でした(^^)あと脇役では「スーパーマン」
ことホーキンスが断然気になりますね(笑)キッドの若さも可愛いけれど、私的には事の最中の
声(爆)を聞かされた挙句、リーガンに欲情してしまったホーキンスに一票投じたいと思います(笑)

クインが所属するSDFは、かつての自動車泥棒達の集まりというとんでもない集団で、デンヴァーの
スティール・ストリートに本拠地を構えていますが、この本部と言い、女の子の名前がつけられた
カスタムカーの数々と言い、奇抜だけれど、決して懲りすぎていないので、ワクワクしながら純粋に
楽しめるんですよね〜。リーガン宅のドアベルの絶叫音にもニンマリ。こういう小道具大好きです。

SDFがデンヴァーの裏社会の大物から奪った荷物が恐竜の化石だった事から、ウィルソンがSDFに
雇われている事が判明する中、ペンタゴンが発注した武器の奪還を巡る事件の展開は、終盤に
向けて徐々に動き始めます。事件そのものは軽快なテンポを保ったまま、下手に難しくしない展開
が好感触だったし、十分な面白さで手堅くとまとまった内容でしたね(^^)そしてリーガンとジャネット
による暴走(爆)は、よくあるドンパチよりもずっとすっきりと明快なだけで無く、ある意味新鮮とも
言えるオチで何とも爽快(^^)あと事件解決後からエンディングまでがゆったりめに描かれて
いたのも良かったなあ〜。奇抜でノリが良くて、抜群のセンスが楽しい出色の一冊です(^^)

シリーズも順調に続いているみたいですが、とりあえず次回作は「Crazy Cool」。ホーキンスの
お話ですね(^^)「T-FLAC」、「ドラゴンワン」に「SDF」が加わって、益々楽しみになりました♪

あの夏の天使 (ランダムハウス講談社 シ 3-1)あの夏の天使 (ランダムハウス講談社 シ 3-1)
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  1. 2007/05/08(火) 23:59:02|
  2. クレイジー・シリーズ|
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マクシミリアンの子供たち (LSシリーズ読破強化中Part22)

L・ガードナーのHQ時代の作品で、放蕩三昧の挙句、飛行機事故で死亡したとされたマクシミリアン
を父に持つ異母兄妹の三部作です。お友達のお薦めを受けて(感謝!)、やっとこさ着手しました。

まずは「赤い髪の伝説」から。兄妹の末っ子で結婚カウンセラーをしているマギーと恋人殺害の
濡れ衣を着せられて服役した後に脱獄したカインのお話ですが、これが文句無く面白い!カインが
マギーを人質に取って逃亡する序盤から一気に惹き込まれました。ストーリーは安定した力強さ
と勢いがあり、各々が抱える孤独や心の傷が微細に浮き彫りになる中、ちょっとしたユーモアが
盛り込まれているあたりも上手いし、相手を理解して思いやる事が出来る二人の関係性が、真っ直
ぐな目線を通して、しっかりと感情がこめられながら巧みに描き出されていたのも◎でした。優しい
カインと逃亡生活を機に、自分の殻を打ち破って強さを見せるマギーも魅力的だし、カインを陥れた
父と兄が傾倒する狂信的カルト集団絡みのネタも説得力のある使い方をされていて、切れのある
ストーリー展開に人間味溢れるキャラ、そして深い感情描写とトータルで抜群だなあ〜と感服する
事しかり。最近のLSではお目にかかれないハイレベルな内容で、申し分の無い一冊でした(^^)

続いて「月夜の復讐」。兄妹の真ん中で元海兵隊員のC・Jと両親と恋人を奪った事故の真相を突き
止める為に、身分を偽って帰郷したタマラのお話ですが、あまりの面白さにガツンとくらった一作目
の後だと、う〜ん・・・上手いんだけれど、好みからは外れるかな〜。タマラが事故で負った傷の深さ
が丁寧に映し出される一方でC・Jを受け入れまいとする頑なな態度が、ストーリーの3分の2あたり
まで長引いたのが、私的にはちと疲れました(^^;)なので、C・Jの優しさや献身振りに救われた感
が強いですね(笑)ストーリーはタマラの再生を中心に描かれていて、事故の真相に関する謎解き
は、予想がつくオチだったし、ブランドンが兄妹の父親に関する事実を追い始めたりと次回作への
布石が打たれていました。ガツンとくらった一作目ほど夢中になれなかったのが残念だったなあ〜。

最後に「探し求めたものは・・・」。兄妹の一番上でオレゴンの森林消防隊へ入隊したブランドンと
ブランドンに部屋を貸す牧場主のビクトリアのお話ですが、これがまたエモーショナルに読ませる
内容でしたね〜。妻を幸せに出来なかった為に、自分は父親と同じような人間なのだと苦悩する、
ブランドンの真面目でストイックな姿が丁寧な筆で描き込まれていて、特に長男だから強くなければ
いけないと感情を抑え込んできた部分は長男スキーのツボを直撃(^^)苦労しながらもタフで前向き
なビクトリアも好印象でした。また父親にまつわる過去のエピソードや死の真相、そして「臨場感が
ある」とお友達から聞いていた、終盤の森林火災の下りまでストーリーが弛む事無く、最後まで興が
尽きない、水準の高い内容でしたね。この面白さの後に読むLSが気の毒になるわな、マジで(汗)

三作品を通して感じたのが、土台のしっかりとしたストーリーの上手さは勿論の事、キャラ造形と
感情の描出が抜群だという事ですね〜。シングルタイトルを読んでいるので、L・ガードナーの高い
筆力はわかっていましたが、LSという枠の中で、これだけ一体感のある作品を生み出せるのが
また凄い。一番のお気に入りは一作目で、二作目は好みからは微妙に外れますが、三作揃って
面白さと上手さが冴える内容でした。作家競作から出ている作品も必読ですね、これは(^^)

文庫に着手する前にLSをもう一冊くらい読んでおこうかな〜と思いつつも、やめておきます(笑)
先月出たL・ガードナーの新刊着手前の前哨戦という事で(?)、満足満足の読後です(^^)

赤い髪の伝説―マクシミリアンの子供たち〈1〉赤い髪の伝説―マクシミリアンの子供たち〈1〉
アリシア スコット Alicia Scott 遠藤 和美

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月夜の復讐―マクシミリアンの子供たち〈2〉月夜の復讐―マクシミリアンの子供たち〈2〉
アリシア スコット Alicia Scott 児玉 ありさ

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探し求めたものは…探し求めたものは…
アリシア・スコット 風音 さやか

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  1. 2007/05/07(月) 19:30:07|
  2. LS&LS読破強化中|
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氷の紳士を愛したら

大きく外さずに楽しめそうかな〜という事で「キャバノー家の真実」の続きに着手しました(^^)

随分と久し振りなので、子供達の名前等々ちょっと忘れ気味なのですが(^^;)今回はアンドリュー
父さんとこの双子の片割れのテリーと相棒刑事ホークのお話。読んでいて思ったのが、とりあえず
子供達は適当に幸せになってくれればOKという事ですね(笑)このシリーズは父さんに尽きるな〜
としみじみ実感。父さんと記憶を失っている母さんの再会シーンにはホロホロとさせられました(涙)
今回もまた進展がアリで、父さんの幸せが少しずつ見えてきた感じですが、とにかく続きを早急に
読ませて貰える事を願うばかりですね〜(^∧^)またしても父さんの愛に泣かされた一冊でした。

・・・とメインのロマンスをレビューせずに終わりますが、私的にメインは父さんなのでヨシかと(笑)

氷の紳士を愛したら (シルエット・ラブストリーム 313 キャバノー家の真実 5)氷の紳士を愛したら (シルエット・ラブストリーム 313 キャバノー家の真実 5)
新号 友子

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  1. 2007/05/05(土) 21:32:22|
  2. LS&LS読破強化中|
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翡翠の迷路

バーバラ・フリーシーの新刊。昨年刊行された「なにも言わないで」は、当たり作品だったにも
関わらず、惜しい所(?)で、昨年の私的BEST20冊入りから漏れてしまったんですよね〜(^^;)

警備会社を経営するライリーは、祖母が屋根裏で見つけたドラゴン像の鑑定を、老舗のアンティー
ク・ショップに依頼したが、店の後継者のペイジの父がドラゴン像と一緒に消えてしまった。ペイジと
ライリーは共に捜索に当たるが、何者かに襲われたペイジの父がチャイナタウンで発見されて・・・。

期待していただけに、前作みたいな切れが見られなかったのが何とも残念ですが(笑)作品的に
悪くは無いし、ストーリー運びも丁寧だけれど、う〜ん・・・(笑)とりあえずレビュー開始します(^^;)

ヒロインのペイジは老舗のアンティーク・ショップの後継者。実権を握る祖父や各部門の責任者
を務める両親と共に働きながらも、社内における自分の立場が中途半端な事に悩んでいます。
まずお嬢様ヒロインにありがちな、ツンツンとした所やキツイ言動が見られずだったのは、読んで
いて楽でした・・・が(笑)、イマイチ個性がはっきりしないんですよね〜。ライリーとの出会いを通じて
生じたペイジの心境の変化や動きも描かれているし、心を開いて向き合う関係を築く事に及び腰
になるライリーに対しても自分の気持ちのままに率直に振舞うけれど、思ったほどの成長力が
無くて・・・キャラが弾けないというか。賢さとかガッツ等何かしらのヒロイン資質(?)が一つも
見られずじまいで、良くも悪くも普通のお嬢さんキャラのままといった感じで、残念でしたね(^^;)

祖父から引き継いだ警備会社を経営するヒーローのライリーは、父親を知らず、母親は麻薬中毒
というバックグラウンドの持ち主ですが、十代の頃に引き取ってくれた祖父母以外の誰にも心を
開かずにいます。現実主義者で猜疑心が強く、かなりシニカル。このライリーが微妙でしたね(^^;)
祖母思いの優しい面を除けば、私的には好かないなあ〜(笑)母親の事を思えば、人を容易に信用
出来ない事はまあわかるし、預けたものが紛失したとなれば怒るのはもっともなんだけれど、どっち
の家族を取る取らないの選択や短気に走る言動が何だかなあ〜と。そういった言動の裏にある
人間不信と大切な祖父に失望したくないという想いが伝わってこないせいか、理解を示せずじまい
でした。複雑さを抱えていると窺わせるような深みやちょっとした可愛げも見られずだったし(^^;)
勿論、そんなに人間が出来ていなくて当然だけれど、男っぷりの悪さが引っ掛かったなあ〜。

父親がチャイナタウンで襲われた事をきっかけに、父親には愛人がいて、しかも異母妹までいる事
をペイジは知ります。ストーリーはペイジとライリーに加えて、私生児で混血であるが故に母方の
祖父母から締め出されて生きてきたアリッサの視点からも描かれますが、主役の二人よりも、
アリッサを始めとする脇役達の方が個性が立っていたかな〜。各々の胸中や背負っているものも
それなりに読めたし、中でも大らかなライリーの祖母のナンや夫の弱さとはまさに対照をなして
いた、タフなペイジの母親は印象的。あとアリッサの幼なじみもなかなかのキャラでした(^^)

消えたドラゴン像を追いかける内に、ペイジ、ライリー、アリッサの祖父達がかつては知り合いだった
という事実が浮かび上がり、ドラゴン像の行方と真相が明らかになりますが、ストーリー自体は
丁寧に進んでいくし、個々のエピソードなんかもちゃんと盛り込まれてはいます。でもトータルでは
決定力不足なんですよね〜。スイスイと読めてしまう一方で、家族愛、ロマンス、謎解き、どれを
取っても出色したものが無いというか(^^;)物語に踏み込んで読ませる深みや妙味が見られず
でした。ネタ的にはもっと盛り上がりそうなんだけれどな・・・と思うと、惜しい気もします。悪くは
無いけれど、作品として明確さに欠けているなあ〜といった感想です。前作には及ばずでしたね〜。

TS以降に読んだ新刊がどれも不発気味なのが何とも・・・(^^;)期待はタラ・ジャンセンかな(笑)

翡翠の迷路 (二見文庫 フ 12-2 ザ・ミステリ・コレクション)翡翠の迷路 (二見文庫 フ 12-2 ザ・ミステリ・コレクション)
嵯峨 静江

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  1. 2007/05/03(木) 20:43:29|
  2. 二見書房|
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ウェブリング終了

「Romance Cottage」さまを通じてお世話になっているウェブリングのサービスが終了となった模様
です。既にサービスが停止していますので、リングからサーフィンされる方はご注意下さいね〜。

レビューは夜中か(笑)多分明日になります〜(^^)

  1. 2007/05/02(水) 22:55:13|
  2. お知らせ&ご挨拶|
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めぐり逢う季節

MIRAから再販されたデリンスキーのT作品。お取り置き中の「遺された庭の秘密」も楽しみです♪

調査会社でアナリストを務めるコリーンは、仕事で訪れた雇い主の家で、実業家のコリーを紹介
された。プレイボーイのコリーのアプローチに対して安定した生活を望むコリーンは頑なに拒み
続けるが、一計を案じたコリーはホテル開発の実地調査の為にコリーンに仕事を依頼するが・・・。

前に読んだ「ねらわれた女」よりもこの作品の方が好きですね〜。奔放な両親みたいになるまいと
真面目に生きてきたヒロインとプレイボーイのヒーローのロマンスですが、このヒーローが素敵!
優しくて誠実な姿の中に微笑ましい一面もアリで、頑ななヒロインに対して粘り強く押し引きを
しながら接する姿が魅力的でしたね〜。愛情深く、思いやりに溢れていて○。キスチョコのネタは、
「メープルムーンの輝き」のグリフィンを思い出しました(笑)二人の温度感は似ているなあ〜とも。
策を練ってアプローチしつつ、自分の気持ちをはっきりと表明するけれど、ヒロインに自分の心を
見つめさせるゆとりを与えているあたりも大人で良かったです。当初は頑なだったヒロインが徐々
に解れていき、愛情というものに対する自分の在り方を意識しながら、ヒーローを受け入れる心情
も丁寧に綴られていて、しっとりと読ませるんですよね〜。味わいのある素敵なロマンスでした(^^)

Tというと明るくて歯切れの良いイメージがありますが、この作品のような、落ち着いた大人らしい、
じっくりとしたロマンスもまたオツですね。やっぱり昔の作品は良いなあ〜としみじみ思います(^^)

めぐり逢う季節 (MIRA文庫)めぐり逢う季節 (MIRA文庫)
Barbara Delinsky 真田 都

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  1. 2007/05/01(火) 22:25:36|
  2. MIRA|
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