「愛と欲望の島」のヒロイン妹とヒーロー友人のスピン。「愛と〜」の主人公達も再登場しています。
ボストンで暮らす写真家のカリーンは、資産家の邸宅を撮影する仕事を請け負っていたが、ある日
資産家に雇われている警備員のルイスの死体を発見してしまう。その場に居合わせたマニーと共に
事情聴取を終えたカリーンの前に、マニーから話を聞いた、元婚約者のタイラーが現れるが・・・。
「愛と〜」のおさらいも済み、満を持して臨みましたが・・・。とりあえずレビュー開始しますね(苦笑)
一年前に婚約が破談になった事をきっかけに、故郷を離れてボストンで暮らし始めたヒロイン
ですが、キャラ的に特に引っ掛かる面も無く、手酷く傷つけられたヒーローに対しても恨みがましい
事を言ったりもせずに大人な対応を見せたりするのは感じが良かったし、どこか焦点が定まって
いない風な生き方をしているように映るのは、立ち直っているとは言え、婚約を破棄された痛手に
よるところなんだろうなあ〜と私的に思ったり。ただこれはヒロインに限った事では無いのですが、
キャラの描き込みが足りないんですよね。なのでいま一つパンチが無いというか、真面目で優しい
のはわかるのですが、主人公にしては印象が薄いのは否めず(^^;)ウンザリしちゃうようなキャラ
では無い分、読むのに支障は無いけれど、人物を語るとなると、ちと困るヒロインでした(笑)
「結婚一週間前に破棄」という部分だけ見ると、印象がよろしくなかったヒーローですが、息子に
関心の薄い、変わり者の母親に育てられたバックグラウンドの持ち主で、危険な仕事をしている
自分は落ち着いた生活が出来ないので、幼い頃に両親を亡くしたヒロインにはもっと安定した相手
が相応しい、自分では幸せに出来ないとの理由で婚約を破棄したとの事。ヒーローがなぜ結婚を
取り止めにして逃げ出したのかという部分は生い立ちも含めて、まあわかるのですが、一方で
ただ上滑りしていく感じなんですよね。別れを決断し、ヒロインを傷つけた事に対する思いやもう
一度やり直したいと思う心情の変化等ヒーローの内にあって然るべき(と私的に思う)感情の諸々
が明確に描写されていなかったせいかな〜と。パラシュート救助隊員という職業もイマイチ生かし
きれていないように思えたし、ヒロイン以上にピントがはっきりしないキャラと言えるかも(苦笑)
ヒロインをずっと愛していたとはいえ、もっと確かに心に響いてくるものが欲しかったですね。
何者かによって自宅に侵入されたヒロインはヒーローと共に故郷へ戻りますが、事件現場でヒロイン
と遭遇したヒーローの元同僚が、容疑者として警察にマークされ、その後、ヒロインのカメラに事件
の被害者と資産家の妻の不倫現場が納められている事が判明します。ストーリーは、ヒロインと
ヒーローをメインに、ヒーローの元同僚や精神的に不安定なその妻、そしてヒロインの雇い主の
資産家、と視点を切り替えながら展開していきますが、内容的には平坦で、漫然としていたなあ〜。
ヒーローの叔父や夫との心のすれ違いに悩むヒーロー友人の妻の存在なんかが盛り上げの要素
になりそうなんだけれど、どうにも力不足なんですよね。サスペンス面は終盤近くになって急に
ドタバタと動き出すし、そのせいか唐突感もあって、事件の顛末や犯人の動き等全体的に粗さが
目立つ感じでした。そして子供が人質になっている状況下で、ヒロイン叔父とヒーロー友人が
ヒーローの信託財産の金額を訊くやり取りに至っては、些細な会話とは言え、呆れるやらしらける
やらで、少しは感じていた緊迫感が完全に引いちゃう始末。犬を連れたヒーローがヒロインの元へ
やって来るラストは中々良い感じでしたが、如何せんそれまでの内容がねえ・・・・(^^;)
キャラは描き込み不足だし、ストーリーも切れが見られず。最後までテンションが上がらなかった
なあ〜。ロマンス、サスペンス共にメリハリの無い残念な内容でした(><)三兄妹の長男ネイト
が主人公になるスピン、「Night's Landing」がありますが、こちらもいつか刊行されるのかな。
- 2007/03/19(月) 22:23:33|
- MIRA|
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