サスペンス関係の新刊が溜まっていますが、まずは1999年に書かれたクレンツ作品から(^^)
経営コンサルタントのジャックがCEOを務める会社から商品が持ち出されてしまい、会社に資金を
投資しているエリザベスはジャックと一緒に商品を持ち逃げした研究員の行方を追う事になった。
かつて一晩を共にし、翌日に喧嘩別れした二人だが、行動を共にする内に想いが再燃して・・・。
面白かったですね〜。クレンツならではの持ち味を存分に堪能しました♪経営者ヒロインとCEO
ヒーローのロマンスと持ち出された新商品を巡るサスペンスのバランスも抜群だし、フィルム・
ノワール調を程良く、そして粋に絡めた上手さも◎。クレンツらしい読み応えのある作品でした(^^)
ヒロインのエリザベスはおばが興した投資会社を経営する女社長。頭の回転が速くて情にも厚く、
いかにもクレンツのヒロインらしいキャラでしたね〜(^^)言いたい事はきちんと言って、自分の
意見をちゃんと主張するけれど相手の意見もちゃんと聞くし、ヘイデンの捻じ曲がった態度に対する
接し方とかも好印象でした。物事を正しく判断出来る洞察力がしっかりと感じられるんですよね。
でも常に冷静な思考の持ち主である反面、公共の場で怒りの余りジャックに水をぶっかける激しさも
持っていたりするあたりにはニンマリ。同性受けする爽やかで自然な魅力が確かな筆で描かれて
いましたが、優しくて気持ちの良いキャラは読んでいて安心だな〜と感心する事しかりでしたね。
ヒーローのジャックは、オタク度こそ低いものの(今回は弟のラリーでしたね)、頭が良くてさくっと
した魅力が良い感じでした(^^)エリザベスに対する気持ちがラリーにバレバレなのもおかしかった
し、自分の部屋からエリザベスの寝室を見ようとして双眼鏡まで持ち出したり、ホテルの予約に
関する見え見えの口実を作ったり等クスリと笑わせてくれる可愛さも良かったなあ〜(^^)小さな
会社をメインにピックして立て直すという仕事振りには人情に厚い面が見られて心が温まったり
と、しっかりとオイシイ資質が感じれるヒーローでした。クレンツは頭の良いキャラに茶目っ気や
ファニーな雰囲気を巧みに織り交ぜつつ、自然体に描くんですよね〜。今回も上手かったです♪
脇役陣の中で私的にツボだったのが、夢はあっても金は無し(爆)のメリック(^^)しょーもないヤツ
なんだけれど、のん気で憎めないのがわかるんですよね。メリックとエリザベスのやり取りは笑えた
し、何気に義妹思いなところもナイスでした♪二人の結婚後は、ジャックがメリックを巧みに言いくる
めつつ、会社が損をしないように目を光らせるんだろうなあ〜。その内当たりが出るかもね(笑)
新商品「ソフト・フォーカス」を持ち逃げした研究員が、コロラドで開催される映画祭に出品予定の
インディーズ系のフィルム・ノアール作品に資金を投じていた事から、研究員を見つけ出すべく
映画祭へ乗り込んだ二人は、現地で聞き込みをして情報収集に励みますが、研究員から連絡が
入り、「ソフト・フォーカス」がオークションにかけられる事を知らされます。ストーリーは、研究員
探しをメインに、ノアール作品の出資者にその妻でもある主演女優等の映画関係者や実はジャック
の異母弟でもあるヘイデンの存在が絡みながら軽快に進んでいきますが、ジャックとエリザベスの
歯切れの良いやり取りや呼吸の合ったコンビネーション振りが小気味良いし、すれ違っていた二人
が相手をけ入れていく心情の流れも自然な感触で○。フィルム・ノワールのネタを上手くきかせた
サスペンスも率無くまとめられた内容でしたね。クレンツらしい軽妙さが光る楽しい一冊です(^^)
今後もライムさんからクレンツ作品が刊行されると良いなあ〜。結構期待しちゃっています(笑)
- 2007/03/17(土) 22:04:55|
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