Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

夜を抱きしめて

リンダの新刊。やっとこさ読了しました〜(^^)前作に続いて、巷では賛否両論のようですが・・・。

未亡人のケイトはアイダホの山奥でB&Bを経営しながら、幼い双子を育てていたが、ある日宿泊客
の一人が荷物を残したまま姿を消してしまう。そしてその数日後にやって来た二人組が、消えた
客の荷物を渡すように要求してきたが、銃で脅されたケイトを救ったのは便利屋のカルだった・・・。

ここ最近のリンダの作風の変化について様々な意見を目にしますが、私的には好意的に受け
止めているので、今回の作品も楽しみにしていましたが、う〜む・・・残念だったかな〜(笑)

まずキャラはいつもながら魅力がありました。ヒロインのケイトは、女手一つで双子の四歳児を
育てながらB&Bを経営していますが、仕事と育児に追われて目一杯の生活の中で、独り身だから
こそ感じる不安や亡夫への想い、子供達への強い愛情、そして苦労を重ねながらも、しっかりと
踏ん張って頑張っているケイトのガッツある姿が率直に描かれていたし、愛情深くて芯が通って
いるけれど、決して強すぎない。リンダのヒロインらしいキャラだったなあ〜と思います(^^)

ヒーローのカルについては「Handyman」という事で読む前から勝手に期待していたのですが、ケイト
を前にすると赤面するとは・・・(笑)リンダにしては地味めなヒーローだし、心情や背景にしても、
描写の少なさは否めずだけれど、アイダホの山奥に引っ越して来て、以後三年間ずっとケイトだけ
を想っていたというのはツボだなあ〜(^^)しかもケイト以外の皆がカルの気持ちに気がついていて、
二人をくっつけるようとケイトのB&Bを密かに壊しては、カルの修理が必要になるようにしていた〜
なんて裏話(?)も何だか微笑ましかったし。キャラとしての描写が少なめとは言え、それでもカル
には内に秘めた揺ぎ無い強さがしっかりと感じられましたね。リンダのヒーローズは本質的なもの
は同じでも、個性は様々に描かれるので、今回のカルのキャラもまた新鮮に映りました(^^)

そして特筆したいのはやっぱり双子だなあ〜。本当に可愛かったです♪口は達者でも、叱られれば
すぐに泣いちゃうタッカーとお喋りは兄任せだけれど、茶目っ気のあるタナーの愛らしさには顔が
緩みっぱなし。今後カルの元で育つとなると、本当に軍人になるかも・・とか夢想してみたり(笑)

荷物を残して消えた宿泊客が持つフラッシュドライブを取り返す為に、マフィアの首領が殺し屋を
手配し、殺し屋が部下二人を現地に送り込む中、実は部下の内の一人は雇い主の殺し屋に恨み
を抱いていて、この状況を利用して復讐を果たそうと密かに目論んでいますが、ケイトから奪った
スーツケースの中にフラッシュドライブが入っていなかった事から、二人組は、土地勘のある男
を雇い、橋を爆破して電気や電話を止める事によって、村と外部の接触を完全に絶つという新たな
計画を立てる羽目になります。えー・・・この計画のお粗末振りはとりあえず置いといて(笑)

ストーリーは序盤から割とスローな流れで、女手一つで頑張るケイトの心情や双子との生活振り、
シアトルから訪ねてきた母親とのやり取りにカルや他の村の人々との交流をメインに展開して
いきますが、消えた男とフラッシュドライブを追う殺し屋が実は雇い主に復讐すべく機会を窺って
いて・・・というネタ自体は興味深いけれど、ストーリーとしてはキレが無いし、ペースもいま一つ
良くなかったですね。ケイトとカルに加えて、カルの元上司とケイトの友人や悪人側の視点が
入れ替わって描かれる流れもストーリーをより散漫な印象にしてしまった感じで、サスペンスの
方向性が不明瞭というか、焦点が絞れないんですよね。悪人チームも頭数だけはやけに多いと
いった程度だし、ケイトとカルがロッククライミングをする下りもロマンス面の盛り上げ(?)には
なって、クライミングの緊迫感なんかも読み取れるけれど、途中で中止したっていうのもまた微妙
だったしなあ〜(笑)そしてオチに至っては何ともまあ・・・(^^;)構成の失敗に尽きるかな、うん。

良い面をピックすると、淡めとは言え、ロマンスは私的にOKだし、子供達の存在を始め、きっぷの
良い母親や村の人々との交流かな〜。サイドのロマンスも悪くは無いんだけれど、もう少し描き
込んでも良かったのでは・・・とも。でもメインディッシュのサスペンスにてんで冴えが見られず
だったせいか、良い面もあるけれど、リンダにしてはイマイチな作品でした(><)残念です!

次回作は「チアガール ブルース」の続編「Drop Dead Gorgeous」。私的にはワイアットの存在感が
増している事を期待です(笑)そして今年の夏に刊行予定なのが、「Up Close and Dangerous」。
ストーリー等詳細は不明ですが、果たして・・・?来年あたりには読めるといいですね〜(^^)

夜を抱きしめて夜を抱きしめて
リンダ・ハワード 加藤 洋子

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  1. 2007/03/06(火) 20:36:39|
  2. 二見書房|
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