Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

愛が薔薇色に輝けば

「薔薇の狩人(ローズ・ハンター)シリーズ」の第二弾。一作目が凄く良かったので、
続きをとっても楽しみにしていましたが、やっとこさ読み終えました〜(^−^)

父親の死後、経済的事情から貴族の話し相手の仕事をしているヘレナは、ある役目の
為に変装をして夜の街にこっそりと出かけたが、若者たちに絡まれた所を剣術家として
名高いマンローに助けられた。マンローはかつてヘレナの父親に命を救われた事があり、
その恩返しとして助力を申し出た三人のスコットランド人の内の一人だった・・・。

ストーリーのペースとしては前作の方が良いかなとも思いますが、充実した内容は
相変わらずで派手さとかは無いんだけれど、前作同様に読ませる力に満ちている率直な
作風が素晴らしかったですね〜。単に相手を知っている状態からより深く知っていく事に
よってじわじわと高まっていくロマンスも良かったし、ヘレナに妄執を抱く貴族や前作
でトンズラをこいた裏切り者が絡んでくるサスペンスは見えそうでいて、見えないような
微妙な描き方が緊張感を巧みに引き伸ばして、最後まで面白さが途切れませんでした(^^)

ヒロインのへレナは表面こそ冷静沈着な淑女として振る舞いながらも内面では激しい
情熱がたぎっていて、美しい外見だけしか認めない周囲に不満を抱いて生きてきましたが、
秘密の結婚をしている雇い主の姪の為に男装をして、何だかんだと言いながらも、姪と
その夫の連絡係をこなすヘレナの優しさや責任感の強さには好感が持てたし、変装を
する事によって得られる解放感とか自由を感じる喜びや姪の事情を思うと、マンローに
自分の正体を明かさなかった事も、普段なら読んでいてじれったく感じる所だけれど、
この場合は理解出来ちゃいましたね〜。父親の死後、財産や家を失って自活せざるを
得ない状態の中で、唯一残った自尊心にしがみついて生きている姿もささくれだった
ような感じもしないし、マンローと交わす会話から感じられる聡明さや鋭い洞察力など
ヘレナの魅力と内面が手堅く細やかに描かれていたのが良かったです(^^)

ヘレナの終盤の活躍はあっぱれでしたが、結局は自分もマンローを外見でしか判断
していなかった事に気がついた後に、剣術の大会で観衆を前に優勝したばかりのマンロー
に、ヘレナがに自分からプロポーズするシーンは感動ものだったなあ〜。思いがけずジーン
ときましたね〜。愛がなければ自尊心など何の意味もないという言葉が印象に残りました。

ヒーローのマンローも魅力溢れるキャラでしたね〜。本来なら侯爵家の跡取りとなる
生まれなのに、不幸が重なってセントブライド修道院で孤児として他の三人の仲間達と
共に育ち、密偵としてフランスで働いていた所を仲間の裏切りに合い、それ以降剣術家
として生計を立てながら、裏切り者を見つけ出そうとしていますが、優雅で隙の無い
物腰の裏に潜む激しさが良いんだなあ〜(^^)シニカルでリアリストな面を見せる
一方でヘレナの事が好きでたまらないっていう強い想いがひしひしと伝わって来て、
ヘレナに対する愛を悟る瞬間は、シンプルながらも深い味わいがあって凄く印象的。
ヘレナの為に理由も聞かずに剣術大会に出場する優しさや自分の想いを中々口に出来ない
もどかしさも何とも魅力的で、前作のキットとはまた違ったヒーロー振りがとっても素敵でした。

ヘレナにつきまとう子爵の存在だけで無く、マンローの殺害を目論む裏切り者の存在
がどう絡んでくるのかが事件面の焦点でしたが、ヘレナを救おうと頑張るマンローの
かっこよさと窮地に陥りながらも自力で戦ったヘレナの勇敢さが光る展開でした(^^)
変装の達人で周囲を上手く操り利用して事を運ぼうとする裏切り者ですが、相変わらず
正体はわからないまま、またしてもトンズラ(汗)前作を読んだ際に、私的には裏切り者
の正体がわかった感じがあったのですが、今回は更に確信が出来たかも・・・?(オイオイ)
私の怪しい予想はさておき(笑)次回作での解決が待ち遠しい限りです♪

濃かったり激しかったりってわけでは無いけれど、心に染み入るような色合いのロマンス
がとても魅力的だし、前作同様にキャラの人格造形の深さとロマンスがそれぞれのあり方
に与える影響が真摯にストーリーの中に織り込まれているあたりに強く惹き付けられました。
じっくりと描かれている感じがツボなんですよね〜。テンションそのものは落ち着いている
のに、感情移入には事欠かないし。しなやかで深いストーリーが堪能出来る一冊です(^^)

愛が薔薇色に輝けば愛が薔薇色に輝けば
コニー・ブロックウェイ

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  1. 2006/09/13(水) 23:14:28|
  2. コニー・ブロックウェイ|
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