お久しぶりのエリカ・スピンドラーですが・・・これからこの本を読もうと思って
いらっしゃる方は、レビューを読まれないようにお薦め致します。はっきりとした
ネタばれを書くわけでは無いのですが、ネタばれに繋がってしまう事は間違い無しなので(笑)
ジェーンは16歳の時に湖で泳いでいた所をモーターボートに襲われて片目を失い、
顔に醜い傷痕が残ったが、幾度かの再建手術を経た今はアーティストとして成功し、
形成外科医と順調な結婚生活を送っていた。そんなある日高級ホテルで殺人事件が
起こり、被害者が夫の患者だった事からジェーンの日常は暗転し始め・・・。
ジェーンにはダラス警察の殺人課に勤める異父姉のステイシーがいるのですが、
姉妹の仲はジェーンの事故の責任に対するステイシーの罪悪感や始めはステイシーと
デートしていた相手がジェーンに乗り換えて結婚してしまった事などの事情から
ぎくしゃくしています。心の底ではお互いを思いやっているのに中々素直になれない
姉妹の感情の機微が細やかに描かれていましたが、私的には姉のステイシーの立場
の方がより身近に感じられたかな。ステイシーがジェーンに対して抱いている
感情は人間としてごく当たり前のものだと思うし、表向きは男勝りな刑事として
頑張っていても、内面は葛藤で一杯で、妹の幸せを喜びたいのに心からそう思えない
自分を恥じたりと彼女の心理に見えた普遍的な部分に共感を覚えました。
エリカ・スピンドラーの作品はジェットコースターのようなサスペンスだけで無く、
ありのままの女性の内側を浮き彫りに描き出す事が多いので、私はいつもそのあたりに
より着目しつつ読むのですが、この作品で描かれていた姉妹のすれ違った心模様も、
変にドロドロしたりせずに、率直な感じで描かれていたのがとても良かったです^−^
いやいや・・でもねえ・・・このラストのどんでん返しは正直痛い。後味悪すぎ( ̄□ ̄|||!
ストーリーの中でそれは要らないんじゃない?っていう要素もあったりだけれど、
プロットそのものは悪くない。でも面白く読み進めちゃった所であのオチはなあ・・・。
展開上あのオチはあって然るべきなんだろうけれど、黒幕があれじゃあ人間不信
になるぞ、絶対に( ̄д ̄)・・・・・と思い切り後味悪く読み終えた所で調べて見たら、
ステイシーをヒロインにしたスピンオフ「Killer Takes All 」を発見。これでどうにか
不満が納まりました(笑)あのまま終わったのでは、ステイシーのキャラがあまりに惜しい
と思うので、スピンは朗報。万年邦訳待ちなこの状況ですが、何とか年内には読みたいなあ〜(願)
- 2006/05/21(日) 11:23:08|
- MIRA|
-
トラックバック:0|
-
コメント:2