「ナイトクラブの罠」とどちらにしようか迷った結果の選択でしたが、これが大当たり。
この作品がデビュー作なんて凄い〜!シリーズものなので、続きが気になって仕方が無い(笑)
連邦検察官のメラニーは、マンハッタンの高名な弁護士の惨殺現場に居合わせた事から、
キャリアアップを目指して、上司に談判した結果事件の担当を任され、FBI捜査官のダン
と共に捜査に乗り出した。ヒスパニック系ギャングの一味の犯行と考えられる中、
目撃者達が次々に殺害されていき、メラニーは内部からの情報漏洩を疑い出すが・・・。
ストーリーとしてはサスペンスが8割くらいを占めますが、このサスペンスがとにかく巧み。
登場人物の何人かが何かしらの形で事件に関わっている雰囲気が描かれているので、
犯人の意外性は無いのですが、物語の過程で提示されていく事実の一つ一つが、
きちんと結果に繋がっていくのには大いに納得させられたし、とにかくめっちゃ面白い!
弁護士が殺害された事件を発端に、弁護士事務所内の不正取引やヒスパニック系
ギャングの麻薬戦争へと繋がっていく流れが、とても自然で、また細部までしっかり
と行き届いた描かれ方なので、読後は申し分の無い満たされ方だし、面白いだけで無く、
きちんと組まれた流れの中で、納得のいく解決に結びつくサスペンスってそうは
無いので、ロマンティック・サスペンス好きとしては大いに満足させられました♪
キャラのロマンス面ですが、主人公のメラニーは、NYの荒れた地域で育った
ヒスパニック系の出身で、エリートの夫とは彼の浮気が原因で別居中。一人で生後6ヶ月に
なる娘を育てながら、検察官としてのキャリアアップを目指していますが、このメラニー
がとても魅力的なヒロインでした^−^それなりの野心は持っていても、出世欲で
ガチガチな感じでは無いし、夫婦生活に問題を抱えていて、仕事と家庭の間で悩む
一人の女性として等身大の描かれ方をしているのが、とても自然な感じで良かったです。
事件に対しても真摯に取り組んでいるし、曲者の上司に怯む事無く立ち向かう姿も
かっこよいし。勝ち組で、一見何の問題も無いように見える人生が実は混乱を極めていて、
何とかバランスを取ろうと必死なメラニーの姿には思わずエールを送りたくなります^^
そしてヒーローのダンですが、FBI捜査官でアイルランド系(この部分強調・笑)。
警官一族の出身で、幼なじみと結婚後、仕事に明け暮れる夫を見捨てる形で妻が
出て行って離婚。メラニーに出会った瞬間に惹かれて、思わず赤面してしまったり(笑)
と素朴で親しみやすくて、とにかく・・・可愛い(爆)不思議と可愛いんですよね〜。
仕事面ではメラニーにおいしい部分を持っていかれちゃいましたが(笑)、酔っ払った
挙句の一夜の情事の後は、必ず落ち込んでしまったりっていう真面目さにも
思わずニンマリで、私のツボにはまりまくりなキャラです(*^^*)
ダンはメラニーの結婚指輪を見てショックを受けつつも、その後結婚の実情を知って
からは、決して押しつけたりはしないのですが、自分の気持ちをさりげなくアピール
したりして、そのスタンスも好感度大でした♪メラニーも夫に対してまだ
気持ちが残っていて、中々離婚に踏み切れないのですが、ダンがメラニーに
「俺たちの事は旦那に対する復讐なのかな?」って訊くシーンが切ないの何のって(><)
内部からの情報漏洩を疑うメラニーは、行動がイマイチはっきりとしないせいもあって、
ダンの事も信じきれずにいて、その事でダンが傷つく姿も可哀想で仕方が無かったし(笑)
最終的に二人のロマンスはメラニーが夫との事を片付けなきゃいけないし、暫くは仕事仲間
として様子を見ましょうという流れに落ち着きますが、この時にダンがこちらの期待通りに(笑)、
あきらめない&待っている宣言をしたのにも感動(涙)こんなに愛されて
いるんだから、浮気夫とはさっさと別れちゃえーー^−^;なんて思ったりも
するんだけれど、父親が不在だったメラニーの過去の事やらを思うと、そう簡単に
次の恋愛に飛びつかないのもまたヨシで^−^ダンの気持ちを思うと早くハッピーエンド
になって欲しいなあ〜と願いつつ、持ち越しになった二人のロマンスが次回作で
進展が見られる事を大いに期待しています・・・・それもやっぱり一年後?(汗)
サスペンスとロマンスについて書き散らしましたが(笑)ヒロインのヒスパニック系を
筆頭に登場キャラの人種も様々で、そのあたりもアメリカ社会のリアリティを感じさせる
ものが見られたし、人間の強欲さは勿論の事、それぞれに共通して描かれている
孤独とまたそこに付随する弱さが言動に結びついて、結果キャラの個性に一貫性を
生み出している事もこの作品の大きなプラス要素だと思います。「火災捜査官」
シリーズや「ロザリオの誘惑」に次いで、このシリーズも続きが待ち遠しい限り♪
こういう作品をもっと読みたいなあ〜ってつくづく思う今日この頃です^−^
- 2006/05/11(木) 13:20:05|
- 二見書房|
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