Sweet 'n Lowdown Style-Zakki

海外のロマンス小説をメインとした感想雑記です。

許されざる愛

お初作家トレイシー・アン・ポージーの8月刊。本国では「Ellora's Cave」から刊行されている作品ですね。

大学講師のカリーは、叔父に呼ばれて国の情勢が不安定な南米のヴィスタリアを訪れた。だが到着後すぐ
に地元の男達に絡まれた上に警察に捕まってしまった。そんな時大統領の異母弟で、兵士達から「赤い豹」
と呼ばれているニコラスが現れ、カリーは無事保釈されたが、後日再会したニコラスに惹かれていって・・・。

反乱軍だ革命だと大仰なネタを背景に展開していくわりには、何ともまあ薄っぺらな内容と言いますか(^^;)
キャラの魅力がどうにも欠如しているし、読めば読むほどグダグダ感が増していくばかりのストーリーは退屈
そのもの(苦笑)途中から惰性で読んでいたのは否めずですわ(^^;)革命のあれこれも緊迫感が全く感じら
れず、ホットなシーンを筆頭に全てにおいて空振っていると言うか、寒々と上滑りしているハズレ作品でした。

この作家さんが別作家とコラボした作品がソフトバンクさんから刊行されるようですが、どうなんだろう(笑)
少なくとも今作を読んだ限りでは、例えコラボであっても到底新刊買いは出来ないのが正直な所だな〜。

許されざる愛 (ソフトバンク文庫 ホ 3-1)許されざる愛 (ソフトバンク文庫 ホ 3-1)
田辺 千幸

ソフトバンククリエイティブ 2008-08-18
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  1. 2008/11/27(木) 01:33:56|
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A Hunger Like No Other

数多い10月の新刊の中の私的大本命その1。「The Immortals After Dark Series」の一冊目ですね。
この秋に出ると知ってからずっと楽しみにしていました。シリーズの続きも出して頂けるといいなあ〜(^^)

A Hunger Like No OtherA Hunger Like No Other
Kresley Cole

Pocket Star 2006-03
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  1. 2008/09/08(月) 22:58:11|
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完璧な花婿

サマンサ・ジェイムズの「The Sterling Trilogy」二作目。次男坊のジャスティンのお話ですね〜(^^)

英国でも有名な美男子で放蕩者としても名高いジャスティンは、ある晩クラブで話題に上がっていた「難攻
不落のきみ」と呼ばれる娘に興味を持ち、友人に挑発されて今月中に口説けるか否かという賭けに乗る事
になった。だがその娘が、11年前自分に酷いいたずらをした司祭の娘アラベラだとジャスティンは知り・・・。

前作同様にストーリーは王道的ですが、当たりでしたね〜。一気読みしちゃいました。キャラのくっきりとした
魅力とテンポの良く弾むやり取りに惹き込まれる事しかり。私的には前作よりも今作の方が好きです(^^)

ヒロインのアラベラは司祭の娘ですが、ロンドンの伯母の家に滞在しながら社交界にデビューし、何人もの
求婚者を退けた所にジャスティンと再会します。背が高くて赤毛という人目を引くルックスがコンプレックスに
なっているアラベラですが、はっきりとした真っ直ぐな性格が好ましかったですね〜。遠慮の無いピリッとした
受け答えをしつつ、その一方で傷つきやすい一面が見え隠れしているバランス感が良い感じに出ていたし、
自分にとっての幸せをきちんと考えているあたりも○。ジャスティンとのやり取りで感情に走ってしまう場合も
あるけれど、性格や物事の見方がしっかりと地に足が着いていて、言いたい事を言う率直さや度胸もポイント
が高いなあ〜と。でも気が強いだけでは無くてちゃんと可愛さがあるのが良くて、またそういった個性と共に
アラベラがジャスティンに惹かれていく気持ちの流れが明瞭に描かれていましたね。好感が持てました(^^)

ヒーローのジャスティンは侯爵家の次男坊で、社交界では有名な放蕩者。賭けの対象としたアラベラに一目
で惹かれるものの、かつて自分にいたずらをした少女だと気がつきます。このジャスティンが凄く良かったな
〜(^^)放蕩者とは言っても実業家としてきちんと自活しているし、シニカルに振る舞いながらも茶目っ気が
窺えて、根は誠実で真面目なのが言動からよくわかるんですよね。母親によく似た外見と奔放な性格の
せいで父親から憎まれて育ち、心に傷を抱えているという設定は割とありがちかも知れませんが、アラベラ
への強い愛情や自分では気が付いていない優しさ、そして痛々しいまでの脆さを絡めつつ、ジャスティンが
自分の事を愛情に値しない人間だと思い込む様を感情面から手堅く読ませましたね。思いがけずホロっと
させられましたよ(笑)またアラベラとの会話を楽しむジャスティンの姿が生き生きと映るのも○。アラベラに
嫌われたくないと思うのも可愛いかったし、良き叔父さんとしての顔もとってもチャーミング。素敵でしたね〜。

脇役陣は、前作のメンバーやアラベラの家族を中心にまとまっていましたが、まずデヴォンとセバスチャンは
幸せ一杯で何より。セバスチャンの兄ちゃん振りはナイスだったし、息子くんのオイタにはニンマリ(笑)今回
露出が多かったジュリアンナは次回作に期待です。相変わらず縁結びに勤しむ侯爵未亡人やアラベラの
家族等良心的な人々ばかりで、社交界のく賑やかな雰囲気を背景に、安心して読める感じと言えるかな。

アナベラがジャスティンの事を知る内に惹かれていく中、ジャスティンは賭けの事を言い出せずにいますが、
ある時二人で一緒にいる所を伯母夫妻に見られてしまい、結婚せざるをえない状況に陥ります。ストーリー
は社交界でのシーンが盛り込まれている事もあり、前作に比べると対外的な空気が強い感じだったかな〜。
アラベラとジャスティンのロマンスは軽妙なやり取りに彩られながら、二人の間に愛情だけで無く、友情や
親しみが通い合う印象がありましたね。結婚後の着実な歩み寄りも○。展開的にはオーソドックスですが、
キャラ達の確かな立ち具合や二人が関係を築いていく過程の丁寧な描出と感情のやり取りでツボを押さえ
つつ、上手くまとまっていたと思います。明るくて甘くて、ちょっぴり切なさが光る正統派の良作でした(^^)

三作目は来月に発売となる「最高の結婚」。ペースの良い刊行はありがたいですね。楽しみだわ〜(^^)

完璧な花婿 (ソフトバンク文庫 シ 8-2)完璧な花婿 (ソフトバンク文庫 シ 8-2)
森嶋 マリ

ソフトバンククリエイティブ 2008-07-17
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  1. 2008/08/24(日) 23:09:10|
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理想の花嫁

サマンサ・ジェイムズの新刊。「The Sterling Trilogy」の一作目で、続きは7月に出るそうですね〜。

母親を亡くし、貧民街で一人で暮らすデヴォンは、ある晩仕事の帰りに二人組のならず者に襲われて傷を
負い、倒れている所を侯爵のセバスチャンに助けられた。手当てを受けたデヴォンは一時的にセバスチャン
の家で暮らす事になり、二人は惹かれ合うが、セバスチャンは侯爵家にふさわしい花嫁を探していて・・・。

とてもオーソドックスなストーリーでしたね〜。ツボを直撃する程の吸引力は私的に感じられずだけれど、
描写の丁寧さといった優良ポイントもアリだし、危なげ無くさくさくと楽しめる王道的な作品と言えるかな(^^)

ヒロインのデヴォンは私生児として生まれ、母親が亡くなった後は酒場で女給として働いていますが、仕事
の帰り道にならず者に襲われて倒れている所を、偶然通りかかったセバスチャンに助けられます。印象として
は、割と勝気で頑固なタイプで、笑ったり泣いたりと感情表現がとてもストレートだし、くるくると表情が変わ
る感じかな。感情に走りやすいせいか、おてんばで子供っぽく映ったりするのですが、自分の考えをきっぱり
と口に出せる肝の据わった面があり、新しい事に対してひたむきに関心を向ける様が快活に描かれていて、
何事にも素直に向き合う性格やセバスチャンへの想いからは、デヴォンの純真さや正直さが見て取れました
ね(^^)私的に気持ちが入る年増系(笑)のヒロインの方が好きなせいか、言動に幼さと言うか、若さが出る
デヴォンは、お気に入りにはならずですが、気が強いようでいて弱さを見せたりと率直さが光っていましたね。

ヒーローのセバスチャンは、三人兄妹の長男で侯爵。公の場で花嫁探しをする事を認めた晩に裏町でデヴ
ォンを助け、そのまま自宅にかくまう事になります。真面目で責任感が強い性格と言う、典型的長男タイプ
のセバスチャンですが、いかにも貴族らい傲慢さを持ち合わせてはいるものの、自分の過ちを認めてちゃんと
謝れたりと根の誠実さが感じられましたね。デヴォンへの想いが募っていくのに対して侯爵という立場故の
葛藤も手堅く織り交ぜられていたし、デヴォンに手を出せずに一人悶々とする姿やわんこのダンプリングとの
エピソードなんかは微笑ましかったな〜。デヴォンに示す親切や優しさ、そして保護欲も○。トータルでは
好ましい感じでしたが、惜しいと思ったのが、母親の醜聞とか家族に関する要素がセバスチャンの個性に
さほど深みを与えていないと言うか、そこから読み取れるものが薄めだった事で、そのせいかもう少しパンチ
が欲しいような気がしたりも。長男スキーとして萌える程では無いけれど(笑)、良いヒーローだと思います。

さて脇役ですが、多くのキャラが揃って盛り上げる風では無かったです。セバスチャンの弟のジャスティンの
出番が一番多くて、放蕩者という割には真面目な一面も見られたかな。次回作ではやっぱり放蕩者の
改心のパターンを踏むのでしょうか。あと公爵夫人とデヴォンの出生の関係はまあ、想定通りでしたね(^^)

デヴォンは一時的にセバスチャンの家で暮らす事になりますが、二人が段々と惹かれ合っていく中、セバス
チャンの田舎の領地でお客をもてなしたある晩、セバスチャンがデヴォンの為に結婚相手を探そうとしている
事を知ってしまいます。まずストーリー展開は極々普通。なので読みやすいとは思います。デヴォンとセバス
チャンのロマンスに関しては、身分違いの切なさよりも二人が相手に惹かれていく過程が印象的で、各々
の感情を交えた会話やエピソードをきびきびとした明るい雰囲気で色付けしつつ、手厚く描き込まれていた
のが良かった。ただデヴォンの父親が明らかになる終盤の下りのまとめ方はやや忙しい感じがしたし、キャラ
の魅力やストーリーの面白さとなると、そこそこな手ごたえですが、作風に癖が無い事やロマンスそのものが
しっかりとしているので、最後まで飽きさせずに読ませる内容でしたね。感想としてはまあまあかな〜(^^)

トリロジーの二作目「A Perfect Groom」は7月に刊行予定で、更にジュリアンナがヒロインになる三作目
「A Perfect Hero」も翻訳が決定しているとの事です。このやる気満々(?)なスタンスはありがたいわ(笑)

理想の花嫁 (ソフトバンク文庫 シ 8-1)理想の花嫁 (ソフトバンク文庫 シ 8-1)
サマンサ・ジェイムズ 松井 里弥

ソフトバンククリエイティブ 2008-05-16
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  1. 2008/05/26(月) 23:59:39|
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めぐりあいの果てに

シンディ・ジェラードの「The Bodyguards Series」二作目。イヴと私立探偵のマックのお話です。

シークレット・サービス時代に警護を担当して親しくなった資産家令嬢のティファニー連絡が取れなくなった
為、ボディーガードのイヴは行方を探し始めた。そんな中ティファニーが通っていたクラブで、初恋の相手で
私立探偵のマックと再会し、イヴはティファニーを探す父親に雇われたマックと行動を共にする事になり・・・。

う〜ん・・・。前作はまあまあという採点でしたが、今作はがっくりとテンションが下がりましたね〜(苦笑)
長男スキーとしては三作目がちと心配になったりも(^^;)さて、とりあえずレビューしていきたいと思います。

ヒロインのイヴは元シークレット・サービスで、現在は兄弟達と一緒に父親が興した警備会社でボディー
ガードをしています。前作時はイヴの男前なキャラが中々良い感じだったのですが、いざヒロインになって
見ると、思ったほど個性が発揮されていないなあ〜と。タフでガッツがあり、フットワークの良さなんかも見ら
れるし、M&M中毒なんていう微笑ましい一面もあるものの、特筆すべき要素や目立って光るものが無く
て、極々平凡レベルに落ち着いちゃっているんですよね〜。あと私的にはマックが好かなかったせいか、イヴ
の心情面と温度差を感じてしまったのは否めずかな。マックに惹かれていく心模様も、理解という面では
同調出来ないし、葛藤という程の深みも見られず。心配する兄弟達(主にイーサン・笑)とのやり取りとか
は良い感じだけれど、イヴ個人となるとさほど印象に残らずで、期待していただけに何とも残念でした(^^;)

ヒーローのマックは元警官の私立探偵。富豪令嬢のティファニーの捜索を依頼され、調査をしている最中
にイヴと再会します。ストーリーの序盤で、このマックが完全にアウトを決めました(爆)いくら過去の事とは
言え、「明日電話する」などと、する気も無い事を言う調子の良さや約束を平然と破る確信犯振りがどう
にも頂けずで、若気の至りでは済まされないだろう〜と。膝の怪我や破綻した結婚生活、娘への愛情と
いったマックの背負っているものを通して、うわべの人当たりの良さからは汲み取れない厚みや深みをキャラ
に与えるという方向に持っていこうとしているのかも知れないけれど、過去の一件はさておき、愛情深い父
親という一面を除いて、他マックの何を取っても見ても中途半端にしか映らないんですよね。離婚の一件に
関しても、被害者意識が抜け切らないし、内で抱えている悩みや苦しみから重みが伝わってこない。なの
で、そのあたりも空振りに終わっていると言えるかな(^^;)私的には魅力がよくわからなかったですね(苦笑)

そして脇役陣ですが、長兄イーサンの静かな魅力は今回も健在でしたね〜。次回作が楽しみですが、
期待はほどほどにしておこう(笑)あとはティファニーの友人のカットとスヴェンのカップルやビリーとその家族
にバド伯父さんといった面々が相応な立ち位置で、各々の役割をしっかりと果たしていて良かったです。

ティファニーの後を追いかけながらも、タッチの差で捕まえられない中、イヴとマックはラスベガスのホテルに
辿り着きますが、ティファニーの姿は無く、ティファニーを連れ回していたバンドのメンバーの内の二人が
死体となって発見され、更に借りたレンタカーに爆弾が仕掛けられたイヴとマックは危機一髪の所で難
を逃れます。ストーリーはイヴとマックのティファニー探しをメインに展開していきますが、流れが平坦と言
うか、緊迫感が薄くて漫然としているので、途中からかなり弛んだ感がありました。ロマンス面についても、
前作は感情面のやり取りにそこそこ手ごたえがあったのですが、今作はそういった部分もパッとせず。まあ、
脇役達と皆が集まるエピローグは良かったかな(笑)でもそれ以外は読ませ所の無い単調な作品でした。

次回作はイーサンがヒーローになる「情熱の密林」。長男スキーには外せない一冊なので、期待通りだ
と良いなあ〜(笑)そしてこのシリーズの続きを新刊買いするか否かはイーサン次第だったりします(^^)

めぐりあいの果てに (ソフトバンク文庫 シ 5-2)めぐりあいの果てに (ソフトバンク文庫 シ 5-2)
鷲見 貴久子

ソフトバンククリエイティブ 2008-02-15
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  1. 2008/03/13(木) 23:24:02|
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その腕に守られて

シンディ・ジェラードの「The Bodyguards Series」第一弾。シリーズの翻訳が既に決定している
だけで無く、次回作の刊行予定も出ているとは・・・。シリーズ物をペース良く読めるって理想だわ〜(^^)

ある事件をきっかけに軍を辞めて、酒に溺れる日々を送っていたノーランは、実家の警備会社を経営
する兄のイーサンから、何者かから脅迫状を送り付けられている、人気TVキャスターのジリアンの警護
を頼まれた。ノーランとジリアンはお互いに反発しつつも段々と惹かれ合っていくが、脅迫は続いて・・・・。

ロマサスによくあるストーリーと言えばそれまでですが(笑)、サスペンス面では緩さが見られるものの、
細やかな描写を始めとして、真面目さが感じられる作風でしたね〜。さて、レビュー開始します(^^)

ヒロインのジリアンは裕福な実業家の一人娘で、地元のTV局に勤める人気キャスター。父親が無断
で雇い入れたノーランに反発を覚えますが、「ボディーガードなんていらない」と言っても、危機感が欠如
しているわけでは無く、支配欲の強い父親やそのやり方への怒りが勝る感じで、ロマサスのヒロインに
よく見られる、自分勝手な行動を取ったりしないあたりも○。ノーランがへタレなだけ(笑)、要所要所で
ジリアンの肝の据わった行動力が物を言ったと言えて、気の強い面もプラス要素として映りましたね(^^)
ノーランとの関係も相手を知っていく段階が長く盛り込まれているので、そういった部分からジリアンの
個性や心情がよく読み取れたし、美人で勝気なお嬢様という、ロマンス小説にありがちなタイプですが、
強さやしっかりとした面が目立つ、正統派のヒロインといった所でしょうか。中々良い感じでした(^^)

ヒーローのノーランは陸軍のレンジャー部隊員でしたが、ある出来事をきっかけに軍を辞めて以降は、
お酒に溺れて自堕落に過ごす日々を送っています。そんなノーランが、父親が興した警備会社「EDEN」
を経営する長兄のイーサンから、ジリアンの警護を任されるのですが、まず仕事に対する真摯な姿勢
は良かったですね(^^)ジリアンに対して抱いていたイメージが変わっていく事によってノーランの気持ち
も変化していく流れやお嬢様なジリアンに、ブルーカラーな自分はふさわしくないから〜と我慢を続けたり、
踏ん切りが付かなかったりしながら、素っ気無さと優しさの間で揺れるノーランの姿は十分な読み応え
があったし、部下を救えなかった事への悔いからは責任感の強さも感じられたかな。ただ残念なのが、
ノーランの苦悩が、描写の割に訴えてくるものが薄いと言うか・・・。軍を辞める要因となった事件や部下
を失った戦場でのエピソードを盛り込んだり、またジリアンの目を通しながら、ノーランの心の傷を浮き
彫りにしてはいるのですが、悲哀を感じさせるとまではいかずで、描出自体は行き届いているのに、深く
切り込んだものが欠けているような。でも心情面を始め人物描写は丹念で、力が入っていましたね(^^)

続いて脇役陣ですが、父親から「EDEN」を引き継いだギャレット家の兄妹に尽きますね〜(笑)イヴの
アニキなキャラはもろ好みだし、次男のダラスも気になる所ですが、やっぱりイーサンでしょう、ええ(爆)
離婚の傷を引きずり、仕事に没頭する長男坊なんてオイシイじゃないの〜!さくらんぼのキャンディー
を常に携帯しているというエピソードにも何気に興味を引かれたり。三作目が今から楽しみです(^^)
脇役のスタンスに納めつつも、三人各々の個性がくっきりとしていて、主役昇格時の活躍を期待させる
と同時にこの三人の中に置いちゃうと、ノーランの末っ子らしさがよくわかって、思わずニンマリとしたりも。

ジリアンとノーランが、惹かれ合うようになる一方で相手と距離を置こうとする中、ジリアンへの脅迫は
続き、内容が段々とエスカレートしていきますが、ジリアンの同僚や知人を中心に不審な人物を洗い
出そうとするものの犯人像が掴めないまま、あるパーティーに出席したジリアンが、ノーランが目を離した
隙に刺されてしまいます。ストーリーは、事件要素を絡めながらも、ジリアンとノーランのやり取りをメイン
に展開していくので、ペース的にはゆったりとしている印象かな。ロマンス面は真っ直ぐにぶつかって
いくジリアンの強さによる所が大きかったとも言えますが、簡単にベッドインせずに二人を向き合わせる
事によって生ずる感情面の動きを確かに読ませていく内容は好感触でしたね。そしてサスペンス面
ですが、正直緩かったなあ〜と。緊迫感が募ってくる程でも無く、真犯人や事件を起こすきっかけと
なった過去の出来事もストーリーの流れに絡んでこないんですよね。取って付けたとまでは言わない
けれど、しっくりとこないものが残った感じでした。でもキャラ立ちの鮮やかさや丁寧に掘り下げた描写
には上手さが光ったりと、私的には次回作に繋がるだけのものは掴めたかな〜と。まあまあでした(^^)

次回作の「To the Limit」は「めぐりあいの果てに」という邦題で来年の2月に刊行予定との事です。
三作目はイーサンがヒーローになる「To the Brink」で、こちらは元妻との復縁もの。そして「Over
the Line」、「Under the Wire」、「Into the Dark」と続いていますが、「Over〜」はプローボーイ、
「Into〜」ではダラスがヒーローを張るそうです。ダラスは随分引っ張る(?)わね(笑)楽しみです♪

その腕に守られて (ソフトバンク文庫 シ 5-1)その腕に守られて (ソフトバンク文庫 シ 5-1)
森嶋 マリ

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  1. 2007/12/10(月) 23:59:52|
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甘く危険な香り

C・ジェラードを読む前に、まずは先に出た分から(笑)これで10月の新刊が残り一冊となったぞ(^^)

精神分析医のクリスティーナは、セラピーの最中にプロフットボールの選手だった患者に襲われそうに
なった。だが、患者が突然発作を起こして死亡した事から、事件を担当する刑事のリヴェラに殺人の
容疑をかけられてしまい、知人の助けを借りつつ、クリスティーナは自力で無実を証明しようとするが・・・。

それなりに楽しめる内容ではあるものの、期待していたほどの特色や癖が見当たらずでしたね(笑)
逆に強烈な癖が無いだけに、すいすいと読めちゃうのですが。とりあえずレビューしちゃいます(^^)

ヒロインのクリスティーナは33歳で、バーのウエイトレスをしながら学費を稼いで精神分析医になり、
現在はLAで開業しています。ストーリーは、クリスティーナの一人称で展開していきますが、プラダや
フェラガモを身に着けてはいても、言動は洗練とは程遠くて(笑)、レストランではサラダを注文するくせ
に、家ではアイスクリームを平らげていたりやお腹の贅肉が〜なんていうクリスティーナのありのままの
本音や飾らない言動にはくすくすと笑いを誘われましたね。ダメ男が多い(笑)と見受けられる男性
遍歴やイーヨーのパジャマもおかしかったし、精神分析医という職業から連想するイメージからは、
かけ離れているクリスティーナのキャラが、からっと軽快に描かれていて、そのあたりに面白みが
見えて中々でした。ただキャラの際立ち方となると、割と普通なのでパンチに欠けるのは否めず
だな〜と。ヒロインとしては十分だと思いますが、シリーズを引っ張っていくとなると、もっと抜けた
個性やインパクトが欲しい。そのへんも含めて、次回作でどう読ませるのかが気になる所ですね(笑)

ヒーローのリヴェラは刑事で、父親は上院議員というバックグラウンドを持っていますが、特に印象を
語る程の存在感は無かったです(笑)まあ、食えなさそうなキャラだとは思いましたが(^^;)、今作では
クリスティーナとのロマンスも寸止め&発展途上なので今後どう絡んでくるのか・・・といった感じかな。

死んだ患者の身辺を調べ始めたクリスティーナは、ある晩何者かに襲われそうになったり、患者が
書いていたという日記を見つけ出そうと家に忍び込もうとしたりしながら、何とか容疑を晴らそうと奮闘
しますが、やがて患者と関係があった亡き女優の存在が浮かび上がり、真相へと繋がっていきます。
さくさくと軽い切り口で展開していきますが、段々と緩くなっていったかな〜。がっつりと惹き込んで
読ませる程の勢いやパワーが無いので、中盤過ぎからは息切れが感じられたりも。でもクリスティーナ
の友人のエレインとコンピューターおたくのJ・Dの存在が、流れに弾みを与えていたのはプラス要素で、
二人の個性的なキャラもよく描かれていたと思います。コミカルで軽く笑いながら楽しめる作品では
ありますが、シリーズならではのカラーや独創性が見られればもっと良かったですね。あと私の中では
どうしても「ステファニー・プラム・シリーズ」と比較してしまう部分がありました(^^;)二作目が来年
の2月に刊行されるそうですが、1月に出るイヴァノヴィッチの「あたしはメトロガール」がとんでもなく
面白かった場合には、このシリーズを読む気が薄れてしまいそうな可能性も大いにアリだったり(笑)
とりあえずは二作目を読んでみて、今後新刊買いで追うか否かを判断したいなあ〜と思っています。

シリーズの二作目は「Unplugged」で、更に「Unscrewed」、「Unmanned」と続いていますが、
順次ソフトバンクさんから刊行されるとの事です。翻訳の予定が明確なのは素晴らしいですね(笑)

甘く危険な香り (ソフトバンク文庫 ク1-1) (ソフトバンク文庫 (ク1-1))甘く危険な香り (ソフトバンク文庫 ク1-1) (ソフトバンク文庫 (ク1-1))
石原 未奈子

ソフトバンククリエイティブ 2007-10-17
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  1. 2007/11/27(火) 00:28:43|
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